竜殺しっぽい誰かの話。   作:焼肉ソーダ

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9話目が短かったので連投。
みんな大好きな水着回のある第三巻に突入だ!


10.増える脳筋と講師のストレス

「は、ぁ───」

 

 火照った吐息が、冷え込んだ空気に溶けていく。

 まだ夜が明けてからそう時間の経っていない早朝だからだろうか。人気のない公園には冷気が立ち込め、まだ薄い陽光を透かしている。

 

 汗に濡れ、熱を帯びた身体は朝靄に触れるたびに昂った体温を冷ましていく。

 

「せんせ……も、だめ……おかしくなっちゃう……」

 

 そんな朝の訪れを感じさせるどこか幻想的な光景の中、どこか艶っぽいフィーベルの声が響く。

 それに、本日の講師───グレン先生は、薄く笑って───

 

「はい白猫。打ち込みあと3セット。キリキリ動けー」

「む、むりぃ……! 先に関節がおかしくなっちゃいますぅ……!!」

 

 ───はて、俺は一体なにを見せられているのか?

 

 ひたすらにグレン先生と組手をしつつ、俺は一人こうなった経緯を思い返していた。

 

 

 

 始まりは単純なもの。魔術競技祭から数日が経過した頃、ふと帝国式軍隊格闘術───昔謎のオッサンことバーナードの爺さんが俺に仕込んだそれをグレン先生も使えるという話から発展したのがすべての発端だ。

 なんだかんだあって師匠からは中途半端なところまでしか教えてもらっておらず、『鍛錬を欠かさぬように』という言いつけに従って毎日自分なりに身体は鍛えてはいるものの、独学ではどうも技術を磨く機会には恵まれないこと───を告げると、

 

「じゃ、俺と組手でもしてみるか?」

 

 俺もだいぶ鈍ってるし、というグレン先生は、ちょうど練習相手が欲しかったのだとかなんとか。

 胸を貸りるつもりでいらっしゃーい、と手招きをするグレン先生。が、そこになぜか俺ではなくフィーベルまでもが加わり、「私も鍛えてください」という話になり。

 

「それなら、明日から朝五時に集合な」

 

 と、あれよあれよという間に秘密の特訓の開催が決まり、今に至る───いや、なんでだ。流れがハイスピード特急すぎる。

 

 百歩譲って開催自体は良いとしても、俺はともかくなぜ魔術戦の指導を願い出たフィーベルが拳を振るっているのか?

 

「よそ見とは余裕だな」

「うぉ」

 

 頬を掠めてグレン先生のパンチが飛んでいく。

 今のグレン先生はタンクトップに動きやすいズボン一枚という格好で、そうなるとその肉体がいかに鍛え上げられたものなのかがよくわかる。

 一言で言うと細マッチョ。必要な場所に必要な分だけ。理想的な肉のつき方をした身体を晒したグレン先生は、ついでにその拳闘の腕前もこっちに見せつけてきた。

 

 グレン先生曰く、帝国軍にいる自分の師匠はこんなもんじゃないと言うが、誰なんだそれ。グレン先生より上とかそれただのバケモンじゃねーの。

 

「……というか、バケモンはお前だろ。見ろよあの惨状を。現実から目を逸らすな」

 

 グレン先生が指さすのは、さっきまで訓練用の木像があった場所。

 そこには現在、バッキバキに割れた木の破片が転がっている。……はい、そうです。俺が犯人です。ついでに言うとこれをぶっ壊したせいでフィーベルは延々基本的な動きの練習と素の身体能力を向上させるためのトレーニングをしています、はい……。

 

「いやー、あれはその……加減をミスったというか……」

 

 なんのことはない。全力で打ち込んでみろ、とかグレン先生が言うもんだからリジル/フロッティ───あの短剣をぶん殴るときと同じ感覚で木の像を殴ったら、力を込めすぎたのか爆散したのである。ショッギョムッジョ。

 

「俺がそこそこ本気で打ち込んでも壊れない的だぞ? どんだけ力込めて殴ったらそうなるんだよ、この脳筋2号」

「面目ない……」

 

 これに関してばかりは言い返せない。

 というか魔力放出も併用したらもっとカッ飛ぶとかとてもじゃないけど言えない。まあ、魔力消費が重いんで滅多に使えないけども。

 

「ったく……まあ、そんだけ力があるんなら武器がなくてもある程度はいけんだろ。最悪、リィエルとも打ち合えるんじゃねーか?」

「リィエル……ああ、あのときの」

 

 思い浮かべるのは魔術競技祭の折にガチでこっちをぶっ殺しにきた少女。

 実際に刃を合わせる前に終わったからなんとも言えないけど、確かにあのときの路地裏の惨状からして俺と素で殴り合えるポテンシャルがあることは間違いない。しかし、ならばお前はあの少女に勝てるのかと聞かれれば……かなり厳しいと言わざるを得ない。

 

 半ば直感だが、あの少女───レイフォードは、勘で最適な行動を叩き込んでくる天才だ。俺の未熟な技量で勝てるかどうか。なんだったら一撃食らわせられるかどうかも怪しい。こっちはまだまだ発展途上、手探りで修練を積んでいる真っ最中なのだから。

 

 レイフォードが勘で戦車を完璧に操縦しているとするのなら、俺は勢いに任せてただ突貫しているだけ。前進後退ターンと基本的なことはできるが、逆に言うとそれしかできないようなものだ。そのクセ、アクセルの勢いとガソリンだけはやたらとあるときた。

 こんな暴走車両、まともな戦力になりゃしない。これまでのようなひき潰すだけで良い(ゴリ押しでもギリギリなんとかなる)相手ならともかく、テロリスト───天……て……て、天のエビ研究会? だっけ? と戦うことになるのなら、もっと戦う術を磨いておかねばならないだろう。

 

 ティンジェルを守るため、というと語弊があるが、これも俺の愛する日常を守るため。

 そんなわけでもう一本グレン先生と打ち合うことにした。わんすもあちゃれんじ。フィーベルは基礎訓練だけでくたばってるのでその分俺がグレン先生を借りるとしよう。

 

「ふっ、いいぜ。かかってこいこのヒヨッコ。格の違いってもんを教えてやあっぶねぇ!!」

 

 ……ちっ、外したか。

 

「お前今本気で打ったよな!? ボヒュッって音したぞ、ボヒュッって!!」

「いやあ……なんか、つい」

「ついでこっちのハツ狙って全力で打ってるんじゃねえよ!!」

 

 と言いつつグレン先生はあっさりと俺の背後を取ってギリギリと俺の首を締めあげていたりするのであった。さすが先生、まだまだ先は遠いようデス。

 ところでいつになったら俺は開放されるんでしょうか?

 そろそろ意識が薄れて……あっ、なんか、急に……眠く───

 

「寝んな」

 

 ぽかぽか陽気に誘われ、こっくりと舟をこいでいた俺の頭をグレン先生が容赦なくひっぱたく。

 

 そんな感じで、ここ最近増えた日課───グレン先生との秘密の特訓は、今日も俺の大負けで幕を閉じるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 三人の『秘密の特訓』を終えて家に帰って、一旦汗を流し、制服に着替えて何食わぬ顔で通学路へ。

 

 気が向いた時間に家を出ていた一昔前の俺とは違って、今は朝に拳闘訓練が入ったこともあり支度を終わらせたらさっさと学校に行ってしまうようになっていた。

 昔のもう少しグータラした生活が懐かしいが、これはこれで悪くない。

 一言で言えば『健康的』な生活に、ちょっとした充足感を覚えているのは事実だ。問題は、ますます暇がなくなったくらいだが……バイト、減らそうかな。そろそろ金も貯まってきたし、ちょっとくらいなら休んでも……いや、店長にバイトの減量を打診したことは前にもあるが、あれこれと言いくるめられて結局できた試しがない。

 

 まあいいか。今のところなにか問題があるわけでもなし。

 店長も、本当に必要だと思ったときはむしろ自分から休みを入れるように言ってくるし。

 

 と、十字路で朝に別れたグレン先生とフィーベル、そしてティンジェルの姿を発見。

 

「おはよう、フィーベル、ティンジェル……と、グレン先生」

 

 簡素な挨拶に同じく簡素な返答を交わす。毎日顔を合わせるのだから、冗長な文章は必要ない。

 グレン先生の方も自堕落な生活は送れなくなってきているのか、俺の姿を認めるといかにも眠そうな顔で「ハヨ」と挨拶を返してきた。

 

 ティンジェルが天のナントカ研究会に執拗なまでに狙われていると知ったグレン先生は直々にティンジェルを護衛することに決めたらしく、今までは授業開始前に来ていただけだったのがフィーベルたちと登校するようになっていた。

 もちろん、『教師の過干渉だ!』とやっかむ生徒は多い。そこに『ティンジェルはモテる』という事実をプラスするとあら不思議、グレン先生は二組などの一部生徒を除いた男子からひがまれることに……!

 

 だが当のグレン先生はそんなもんおら知らねーだとでも言うように綺麗さっぱり無視。結局、こうして四人での登校は毎朝の定番となったのである。

 

「じゃあ、今日も……よろしくお願いします、先生」

「は? 俺の朝散歩の時間がたまたま被ってるだけだっつーの。礼を言われる筋合いはねえよ」

 

 ティンジェルの感謝の言葉にも素っ気ないグレン先生。仕方ないね、グレン先生はツンデレだから……。

 

 ───と、そんな風に俺たちが和やかな朝のひと時を過ごしていた、そんなときだ。

 

 遠くに、鮮やかな青色が立っていた。

 その青色は不意にしゃがみ込むと、地面に手をついたと見えるや否や、なんかどこかで見た覚えのある巨大な金属塊を手に突進してくる。

 

「……。おやー?」

 

 とぼけたつぶやきが大気に溶ける頃には、彼我の距離は一瞬で縮まっていた。

 風を文字通り斬りながら迫った少女が、グレン先生へとその凶器を振り下ろす。間一髪、グレン先生は大剣の腹の表裏を両手で挟み込む……まあ、俗に言う真剣白刃取りで難を逃れていたが、少女は剣を離さない。ぶらぶらと剣の柄を握ったまま振り子のように揺れている。

 

 この場合、バカデカい剣に加えて小柄な少女まで捕まえたまま空中にぶらさげているグレン先生がすごいのか、意地でも剣を離さない青色がすごいのか。

 

 というか、なんか見覚えあんなと思ったらこいつあれか。レイフォードか。あまりにも事態が急で飲み込めなかったよ。

 

「……ん。久しぶり、グレン」

「久しぶり、じゃねえわこの猪野郎───ッ!?」

 

 グレン先生の手元から剣が吹っ飛ぶ。さすがのレイフォードも剣を手放す。グレン先生がレイフォードのこめかみを万力のごとく締め上げる。レイフォードがまた宙ぶらりんになって左右に揺れる。

 

「いたい」

「このバカ、もうほんとバカ、とにかくおバカッ!! 俺を殺す気かってーの!?」

「アルベルトが、久しぶりに会う戦友にする挨拶はこうだって」

「あの野郎、さては俺のこと嫌いだな!? つーか別に久しぶりでもねえし!! ちょっと前に会っただろうがよ!?」

 

 ぐりぐり、ぶらぶら。

 

 グレン先生は一切手を緩めず、レイフォードは無表情に揺られている。

 

「……あー、もしもし? お二人さん?」

 

 コントのような光景だが、さすがにそろそろ口を挟まねばなるまい。

 周りの方も、なにごとかとこっちをじろじろ見ていることだし。これ以上グレン先生にヘイト、というか面倒くさい類の関心が向く前に事態をどうにか収束せねば。

 

「よう、久しぶりだなレイフォード。元気してたか?」

 

 フィーベルとティンジェルは急展開についていけていないのかポカーンと二人で突っ立っているため、仕方なく声をかける。

 そこでようやくグレン先生もこんなことをしている場合ではないと悟ったのだろう。ぶらぶらさせていたレイフォードを地面に降ろすと、シメとばかりに額を小突いた。むう、と小さくつぶやきをこぼしたレイフォードは無表情でこちらに向き直り───

 

「……誰だっけ?」

「忘れられてる!? 俺だよ、アシュリー=ヴィルセルトだよ!? その節(魔術競技祭)は大変お世話になりました!!」

「……ん。覚えてない」

「マジで!?」

 

 あれからまだひと月経ってないぞ!?

 

「あ、思い出した」

「お、おう、それならよかっ」

「わたしとグレンの邪魔した人。……斬る?」

「なんでだよ、愛と平和をもっと尊ぼうよ! あと、あれは不可抗力であってだな」

「ん……斬っちゃダメ……もう邪魔しない?」

「え……そ、それは」

 

 それはつまり、グレン先生とこの剛腕少女が斬り結ぶのを黙って見ていろと言うことで───

 

「すまん、ちょっと保証はできない」

「…………」

「バカッ! そこは嘘でも『誠心誠意努力させていただきますリィエルさま』って平伏するところだろ!?」

「あんたじゃないんだしそんなこと言いませんが!?」

 

 いやだって。グレン先生とレイフォードの間にどんな因縁があるのかは知らないが、この前みたいに襲われているのを見たら助けざるを得ないというか。

 無論、グレン先生が俺の助力など必要としないほど戦い慣れしていることは知っている。なんせ元、ではあるらしいが本職の軍人だ。ちょっと鍛えただけの俺では足手纏いにしか成り得まい。テロリスト襲撃事件のときは運が良かっただけ。一対一で、こっちは攻撃を捌くことに専念していれば良かったからできたことだ。

 

 ……だからこそ、今朝のような訓練に繋がるのだが。

 これからもティンジェルを狙って天……天の……て、天ぷら同好会が襲ってくるなら、その周囲にいる事情を知る者が戦力を得ておくのは決してマイナスにはならないはずだ。

 

「……いや、脱線した。で、率直に言うけど、なんでレイフォードがここにいるんだ?」

 

 確か、レイフォードはかつてのグレン先生の同僚───現役の軍人だったはずだ。

 それが、どうしてこんなところにいるのか。しかもご丁寧にうちの制服まで着て───

 

「あー、それは俺から説明しよう」

 

 と、ここで口を挟んだのはグレン先生。どうやら先生は事情を知っているようだ。

 まさか、あの一騎当千の白兵能力を持つレイフォードがあの一件からそう経っていないのにクビにされる、なんてことはないだろうが、それにしては顔がやけに苦々しい。

 

「こいつ……リィエルは、前にも言ったかもしれんが俺の軍所属の魔導士だった頃の同僚でな。今回、正式に軍でルミアを護衛することが決まって……そのために派遣されてきたのが、このがっかり惨殺天使リィエルちゃんっつーワケだ」

 

 そこで言葉を区切り、はあ~、とでっかいため息をつく。

 よくわからないが、グレン先生はレイフォードという人選に非常に納得がいっていないようだ。

 

 確かに敵と見たら所かまわず突撃するのは大問題だが、あのたった三節の詠唱で作り上げられる業物と、卓越した戦闘能力。加えて同年代、むしろ多少年下に見えるレイフォードは事前情報がなければただの子どもとして注意は払われないだろうし、護衛としてはこれ以上ないほど適任だと思うのだが。

 

「こんな小さい子が魔導士なんて……すごいなあ。あ、私がルミアです。えっと……これからよろしくお願いしますね?」

 

 朗らかなティンジェルの笑顔と言葉。

 それにレイフォードは、やはり無表情にこくりと頷きを返して───

 

「大丈夫。任せて。グレンはわたしが守るから」

「─────────ん?」

 

 なんか、今。

 致命的に噛み合わない発言を、聞いた、ような。

 

「なんッッッでだよ!? お前ちゃんと任務の概要覚えてんだろうな!? お前が守るのはこのかわい〜いかわい〜い金髪美少女のルミアちゃん!! ルミア=ティンジェルッ!! グレン=レーダスの『グ』の字もねえだろーが!! わかったか!? わかったならハイといえドゥーユーアンダスタンッッ!?」

「……? よくわからないけど、わたしは……るみあ? よりもグレンを守りたい」

「却下だボケェ!! そんな意味不明の要求が通るかッ!! お前それあの超冷血ヒステリック女に言ってこいや、あぁん!?」

「グレン。なんで怒ってるの?」

「一から十までお前のせいじゃ!!!!」

 

 ……すごい。

 

 まさか、無自覚とはいえ『あの』グレン先生を手玉に取れる人間がいたなんて。

 いつもいつもフィーベルが過労死しそうなくらいにボケに走り、ティンジェルにはツンデレを発揮しているあのグレン先生がツッコミに回っている。

 あのグレン先生が……と意味のない強調はここまでにしておこう。グレン先生はなんというか、どこまでも一般人気質とみた。ぶっ飛んだものにはまともな反応を返してしまうタチなんだろう、きっと。実力者はほぼイコールで変人だから、ツワモノ揃いの特務分室とやらではさぞ苦労したに違いない。

 

「はー……はー……と、ともかく……そういうことだから、仲良くしてやってくれ」

「あ、はい」

 

 気付けば、グレン先生はまたレイフォードにヘッドロックをかけていた。叫びまくって疲れているだろうによくやるものだ。

 

 これ、大丈夫か?

 

 誰からともなく顔を見合わせる中、レイフォードの無感情な「いたい」という三文字と、グレン先生の喚き声だけが道にこだました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ───これ、大丈夫か?

 

 数時間前の俺たちが抱いた不安は見事真っ向正面ストレートで的中した。結論から言うとダメだった。全然大丈夫じゃなかった。なんでグレン先生が渋い顔をしていたのかを理解した。

 

「リィエル=レイフォード。帝国軍が一翼、帝国宮廷魔導士団特務分室所属(機密事項)軍階は従騎士長(機密事項)コードネーム(機密事項)は《戦車》。今回の任務(最重要機密事項)は───」

「だあぁぁぁぁあああぁああああぁあぁああああ!! あああああああああああああーーーーーーッッッ!!!!」

 

 なんかとんでもねー暴露をしかけていた……というか実際していたレイフォードのセリフをグレン先生がバッサリカット。教室の外に引きずり出すと、そのまましばらく何事か言い合って……ごめん、訂正します。グレン先生が一方的に言ってるだけだったわ。

 

「すまん、先生。あんたが正しかった……」

 

 とってつけたような自己紹介をするレイフォードの横、遠くからでもわかるほどにピキピキと青筋を立てているグレン先生を見て、俺は密かに心の中で手を合わせた。

 

 ───もしレイフォードが原因で減給されるようなことがあったら、少しくらいは奢ってやろうと決意しながら。

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