今話も原作改変・捏造設定タグが火を吹いていますので、ご注意ください。
「なぁ、レイー?」
「さっさと仕事しろください」
視線も向けずにそう吐き捨て、ついでに創った
何か遣り取りからしてギャグっぽいが、私達は基本的にギャグなんだ。時々抗争とかでカッコつけるがそれ以外は楽しく愉快にやっている。勿論仕事もするが。
黒曜での戦いからシリアスぶっ続けだった主人公達に比べたら平和過ぎる気がするがあれだ、主人公の時代に波乱が巻き起こり過ぎなだけだ。
「いきなり酷いな、レイ! せっかくコザァートから手紙が届いたから見せてやろうと思ったのに!!」
「どうしてそれを先に言わないのですか」
即座にジョット君の手から手紙を強奪。奪い返しに来たジョット君をフェンリル三体で足止めし、開封済みの封筒の中から手紙を取り出して斜め読みする。
最初に会って以来何度か顔を合わせる機会があったコザァート君は、驚くべき天然っぷりを披露してくれていた。彼のファミリーが頭を抱えていたのも覚えている。
彼とジョット君は相変わらず仲がよく、私達ボンゴレとシモンの守護者は二人のことを密かに恐れていた。
そんなコザァート君は今、絶賛行方不明中であった。
小型の船を借りて海に出たのを最後に、足取りが途絶えてしまっていたのだ。
だが私達も
コザァート君は大空の7属性と対になる大地の7属性、重力を操る大地の炎を持っている。船が難破しようが漂流しようがどうってことないだろう。
どうせ持ち前の好奇心を発揮して冒険でもしてるんだろうと全員(ジョット君もだ)が考えた。
そしてその予想は大当たりだったらしい。
久々のコザァート君からの手紙には、日本に近い海に無人島を発見したこと、いつか一族──シモンファミリーは全員に血の繋がりがある。そのため全員が大地の7属性を使える──を住まわす聖地にしたいという願望が書かれていた。
いや、聖地ってどれだけ気に入ったのですか、その無人島。
「……衣と住はともかく、水とかの食に困らない無人島ならいいんですが…」
「ああ、その通りだな」
もうこれしかコメントのしようがない。コザァート君、やはり恐ろしい人だ。
「手紙を読んでいて思ったんだが…レイ、一度みんなで写真を撮らないか? ちょうどよく全員が揃っているし」
「まず何故そう思ったのか、説明を求めます」
ジョット君が語ったところによると、コザァート君不在の間にファミリーの子供達が大きくなっていて、可愛い盛りを見逃してしまったコザァート君が悔やんでいたんだと。
無人島聖地化計画のインパクトが強すぎて吹っ飛んでいたが、そういえばそんなことも書いてありましたね。
なので、ジョット君も今のファミリーを写真に撮って、いつでも思い出せるようにしたいらしい。
親交のあるちょっと…いやかなり変わってるけど優秀な彫金師見習い・タルボ君が現在鋭意制作中の懐中時計に入れれば何処にでも持ち歩けるだろうと。
「まあ、いいんじゃないですか? 他のみんなは知りませんが、私は賛成です」
と言うか、ジョット君にしてはいい提案だ。本人も言っていたがタイミングもいい。
私達ボンゴレファミリーの主要メンバーは、基本的には本部にいるようにはしているが、離れていることも多いからだ。
雨月君は日本生まれの日本育ちで、今でも折を見て帰国している。一度帰るとなると数ヶ月は会えない。
アラウディ君も詳しくは知らないが仕事の都合があるらしく、偶に一週間から一ヶ月程度顔を出さない時がある。その後は何故かよく構って来るので躱すのが大変だ。
ナックル君は元々本部で作業することは少ないが、それは街の教会で神父をやっていてそれなりに多忙だからだ。後は彼の性格上書類仕事なんて任せておけない、というのがある。
ランポウ君や
私も一応古書堂店主の身なので、常に本部にいるのはジョット君と
「じゃあレイは
「ダメです」
「えっ」
「ダメです。君が外に出たら猫と戯れて数時間は帰ってこないでしょうこの自由人」
「猫だけじゃなく犬もいるぞ!」
「どっちでも同じです!! 確かアラウディ君は外に、雨月君は演奏会を開いていたので、見つけ次第連絡します!」
その途中で運よくアラウディ君を見つけたので、さっさとジョット君が写真を撮るため呼んでいた旨を伝えて、写真屋に急ぐ。
…私も相当楽しみにしているらしい。写真というのは特別感があるし、私の肉体年齢からしたら特段おかしなことでもないだろう。
気分に任せてスキップしていたのだが、揺らし過ぎたのか元々結びが甘かったのか、長い後ろ髪を一つに結っていた紫のリボンが取れかかってきた。
宝飾店のショーウィンドウを鏡代わりに、結い直す。
ウルフカットにしているせいもあって、ボブカットに見えなくもない。少し髪の長いユニ、という感じだ。
結び具合を確認していると、ふと陳列されている指輪が目についた。
アクアマリンだろうか、小さな石が飾られた指輪だ。石の色はアイスブルー…アラウディ君の瞳と、同じ色。
少しの間ぼーっと指輪を眺めていたが、頭を振ってやるべきことを遂行すべく写真屋への道を歩く。
指輪に対する未練を振り切るように、歩調は徐々に早くなった。
その後ポルコさんを呼び、雨月君も回収して本部に戻ると、エレナさんに結んだばかりの髪をアレンジされた。
どうやら長いこと残る写真に私が可愛らしくない髪型で写るのが許せなかったらしい。
…そんなこと別にどうでもよくないか、とは言ってはいけない、言ったら凄く怒られる。
エレナさんはあんな見た目だが怒るともの凄く怖いと私は身を以て知っているのだ。
いや、今でも敷かれてるか。
・何故か指輪が気になる
服装はともかく髪型には気を使わないタイプ。だってすぐ
お説教は割とトラウマなので回避可能なら死ぬ気で回避する。
タルボが作ってくれた懐中時計を受け取った時は表面に紋章刻むとか、相変わらず主張強いですねジョット君、などと言ったが肌身離さず持ち歩く。