ホロライブ・オルタナティブver.IF正式版   作:天野空

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そこはある木の下。
ゲームに入った俺は木の下で自分のステータスを確認する。
そこには聞いた事のないレアスキル。
どういう運命が俺を待っているのやら。



始まりは突然の出会い

「ここがバーチャルの世界か」

始まりは町の近くにある木の下。

俺が友達から勧められて始めたVRMMORPG。

最近リリースされたこのゲームを友達は嬉々として俺を誘ってきた。

友達が言うにはこのゲームはあるVTuberのグループのAIが参加しているゲームであるという事だ。

俺はまだそのVTuber達を知らないが、最近やるゲームがなくて暇していたところだったが今日入ってみた。

最近リリースと言ったが、β版からすればもう半年位たっているゲームでβ版からやってる友達からすればかなり俺は遅すぎるらしい。

「さてと」

俺はゆっくりと立ち上がる。

ステータスをオープン。

ま、レベル1だからなぁ。

特に目立ったところはない。

ただ、友達が入ったら直ぐにスキルを確認するように言われた。

このゲームは携帯と連動させて入るゲームなのでリセマラと呼ばれる行為が基本出来ない。

なんか誰推しやらを調べる為っていってたっけ?

リアルでの推しへの気持ちがゲームに影響するんだとかなんとか。

ま、俺は誰も推しがいないからフリーなんだけど。

もちろん、フリーで入るのもOK。

ただ、初回特典みたいなのが受けれないだけらしい。

「さて、スキルはと」

普通に戦闘系統とか魔法系統のスキルが一般的で、たまにレアなスキルが当たる時もあるらしい。

スキル、【運命】。

???

なんだ?

【運命】って?

スキル説明を見る。

《それはなるべくしてなった》

説明になってねぇ。

なんだこのスキル当たりなのか?

レアスキルであるのは確実だけど。

ま、深く考えないようにする。

さてと、友達と会うにはもう少し先か。

持ってるアイテムを見る。

所持金は1万。

持ち物は鉄の剣と樫の杖、皮の鎧。

ま、このゲームは職業とかは中に入ってから自分で決めるタイプみたいだから剣と杖が用意されてる感じか。

アイテムはポーション10個。

今サービス期間中でお金とポーションが初期から多いらしい。

じゃ、鉄の剣と皮の鎧を装備。

魔法適正は少しだけあるからこれはまたゆっくりとやるか。

俺は町には向かわず森に向かった。

ま、普通は町に向かうんだろうけど、ゲームではセオリー通りしないのが俺の流儀だ。

それにこういうゲームは自由度が高いしな。

ちなみにこのゲームは死んでしまうと所持金が半分になって持ってる全てのアイテムの中で1つランダムで消えるらしい。

ま、友達曰くゲームを進めればこのデスペナルティも防ぐようにできるらしい。

今の俺には特に意味ないけど。

森の中はすごく静かだった。

モンスターぐらい出ると思ったけど、何者にも遭遇しないなぁ。

本当にゲームの中かと思うほどリアルで臨場感がある。

森の癒しパワーも感じる。

感じがする。

ん?

何か聞こえるな。

森の奥から誰かの声が聞こえる。

俺は気になりそちらに向かって走る。

ぱっと突然視界が広がった。

森の奥へと行っていたつもりが森を抜けたらしい。

そこは広大な平原。

そして、そこでは大勢の猫?とウサギ?が戦っていた。

いやぁ、シュールだなぁ。

猫?とウサギ?の戦争って。

ん?

猫?達の奥の方とウサギ?達の奥に人がいる。

1人は巫女の衣装、もう一人は人じゃないのかウサギの耳が付いてるなぁ。

って、戦っていた猫?とウサギ?と目が合う。

あ、やば。

合わせて10匹ぐらいの動物が襲ってくる。

これは何かヤバい気がする。

俺は慌てて森の方に走る。

追っかけてくる10匹。

いきなりゲームに入ったそうそう猫?とウサギ?に絡まれて死ぬのか俺~

ドン

いて。

俺は何かにぶつかり尻餅をつく。

《スキル【運命】が発動しました》

機械音声が頭の中に響く。

なんだ?

ぶつかった物を見た。

シロクマ?

「ん?どうしたのだいふく」

だいふくと呼ばれたシロクマ?の向こう側から人がこちらを覗く。

「人?」

その子どもは1本の釣竿を担いでいた。

青い髪を後ろで束ねている。

「えっと」

俺は後ろを振り向く。

あ、動物来てる。

しかし、動物はその子どもを見た瞬間動きが止まる。

「あらら、まさか先輩達の戦争に巻き込まれた感じかな?」

子どもは俺の後ろに回り、動物と対峙する。

一歩下がる動物達。

なんだ?この子ども。

「さてさて、私も1人で先輩達の精鋭と戦うのは疲れちゃいますねぇ」

「なら、せっかくの初心者プレイヤーさんの前ですのでとっておきを見せちゃいますね。

なので、よかったら推しにしてね」

その子はこっちを見た瞬間。

釣竿を地面に置く。

突然子どもの足元から吹雪が子どもを取り囲むように空に昇る。

そして、吹雪が晴れた時、そこには子どもはおらず1人の女性が立っていた。

髪の色はさっきの子と同じだがスタイルがまったく違う。

「うぉ、まじでラミィちゃん」

「こ、こんなところで会えるとは」

「じ、自慢できるぞ」

なんか猫?とウサギ?が騒いでる。

「それじゃ、ちゃっちゃっといくよ」

そういってラミィと呼ばれた女性は大きく息を吸う。

「ゆきみんさ~ん」

大きな声で誰かを呼んだ。

「うわぁ、ラミィちゃんの大召喚来た~」

「これで俺死んでも本望だ」

「同じく」

そして、俺を含め動物達はいつの間にか広大な雪原に居た。

ぼん、ぼんと雪の中からもふもふな生き物が現れる。

「雪民さんやっちゃうよ」

ラミィの号令で雪民と呼ばれた生き物が一斉に動物に群がった。

いや、どのくらい出てくるんだこの生き物。

次々と現れて今や動物達はもふもふの山に埋もれている。

しばらくしてもふもふの山が崩れる。

中には動物達はいなかった。

「ありがとう」

その言葉にその場でぴょんぴょん飛びながらもふもふは消えていった。

いつの間にかさっきの森。

「さて、さっき見た姿は誰にも言わないでね」

子どもに戻ったラミィは釣竿を担ぎ俺に手を振りながらだいふくと森の中へと消えていった。

な、なんだったんだ?

俺はその後、動物達が戦争していた場所に行ったがそこにはもう何もなかった。

なんか化かされたみたいだ。

時計を見る。

そろそろ友達と合流の時間か。

俺は始まりの町へと戻った。




始めましてのかたよろしくお願いします。
前に作品を読んでくださったからまたよろしくお願いします。
ランダム掲載ですが気長にお付き合いください。
この世界は前作ホロライブオルタナティブver.IFの世界のその後になります。
よろしければそちらも読んでくださるとありがたいです。
ではでは、のんびりとホロライブオルタナティブver.IFの世界を楽しんでくださいね。

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