ホロライブ・オルタナティブver.IF正式版   作:天野空

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この一連の黒幕、【偽会】の姿と力を持つ超AIがあなたの前に姿を現した。
第6世代組のラプラス・ダークネスによりあなたは今までのホロメンとの絆を奪われたが、変わりに【偽会】の力の一部を封印する事に成功した。
そして、【偽会】はこちらの戦力を削ぐべくウイルスを【ホロライブワールド】に放つ。
それの対処にオリジナル世代と特殊世代が向かった。
そして、最後に【偽会】はあなたに攻撃を仕掛けてきた。
その攻撃に耐えられず倒れ意識を失う。
果たしてあなたは【偽会】を止める事が出きるのか。


空間の超越者 偽・九十九佐命

「う」

俺は首を横に振りながら体を起こす。

「ここはどこだ?」

周りを見る。

なんだこれ?

足場がない?

俺、浮いてるのか?

それになんでこんなに真っ暗なんだ?

どこが上でどこが下かも分からない。

 

やっと目が慣れてきた。

この真っ暗な空間もよく見るとあちらこちらで何かが光っているように見える。

しかし、どうしたらいいんだ?

この場所で何をすれば。

俺が周りをキョロキョロしながらこの真っ暗な空間を泳ぐように足をバタバタしていると、どこからか視線を感じた。

「誰だ!」

「やっと気づいてくれたんだ」

俺の声に誰かが答える。

そちらを見ると何かが俺と同じように浮いている。

「その声は九十九佐命?」

「当たり」

なに!

いきなりすぐそこに現れる佐命。

さっきまで見えるか見えないかのところにいたはず。

「さて、キミと遊ぶのすっごく待ったからね。

遊ぼう、遊ぼう」

そう言って消える佐命。

「どこだ?」

「ここ、ここ」

姿が見えないが声だけ聞こえる?

そして、小さくごーっという音が聞こえてくる。

さっきまで何も聞こえなかったのに。

どこから聞こえてくるんだ?

だんだんと大きくなる音。

「いったよ~」

そして、俺は信じられないものを見た。

遠い場所で光って見えてたのは星だ。

ここは宇宙空間か?

しかし、息はできるけど。

ま、ゲームの中だからなぁ。

ってそれどころじゃない。

遠いところから確実にだんだんと大きくなってる物があった。

それは惑星だ。

佐命は惑星をボール遊びのように投げて寄越したんだ。

「くそ」

上手く動けない。

足をバタバタするが思うように進まなかった。

どんどん迫り来る惑星。

このまま、惑星に潰されるのか。

そう思った瞬間、足のアルティメットフットが光り輝いた。

「なに?」

アルティメットフットの偽装が解け機械の外装が現れる。

そして、アルティメットフットの横が開き、ジェット噴射された。

勢いよく前に進める。

俺はジェットを使い惑星から急いで離れた。

くそ、思ったよりでかい。

避ける為に横に飛んでいるが、どんどんでかくなる惑星。

どれだけでかいのを投げてきたんだ。

やっと避ける事ができた。

惑星はそのまま遠くに飛んでいく。

そして、遥か彼方で何かにぶつかり爆発した。

「こら~なんで避けるのよ!」

どこからか佐命の声が聞こえる。

「当たり前だろ、あんなものを受け止められる訳がない」

「なに?

キャッチボール下手くそ?」

またも見える場所に突然現れる佐命。

しかし、先程と違うのは右腕だけが巨大になって、その手で小さい隕石を握っている事だった。

「体全体を大きくする事は出来ないけど一部分なら大きく出来るからね」

そう言ってまた手に持つ隕石を投げてくる佐命。

「くそ」

俺はまた避けるために飛ぶ。

「あ、わかった。

ドッチボールかぁ」

そう言って次々と手を伸ばし小隕石を掴んでは投げてくる佐命。

俺はどうにかそれを避けた。

「避けるのうまいうまい」

佐命はそう言ってまた投げる。

俺はそれをまた避ける。

しかし、今度はさっきと違った。

もう一つの手で避けた先に隕石を投げてきた。

やばい、この距離は避けれない。

「よし、当たったぁ~」

ドガァ!

「え?」

佐命の驚く声。

俺も驚いている。

俺は今大きなドラゴンの背に乗っていた。

迫ってきた隕石は下から破壊されて粉々だ。

「大丈夫?」

ドラゴンがこちらに振り向きながら聞いてくる。

「間一髪だったね」

1人の女性がそう言いながらドラゴンの背に降りてきた。

「ココさんにかなたちゃん」

ドラゴンバージョンのココさんと【変身】したかなたちゃんは俺の声ににこっと笑った。

「わわわ、遊び相手増えた?」

そんな俺達を見て佐命が喜ぶ。

「なら、どんどん行くよ~」

佐命はそう言って見えなくなる。

そして、奥からまた惑星がこちらに動き始めた。

佐命が投げてきてるんだ。

「めちゃくちゃだね」

それを見てため息混じりでかなたちゃんが言った。

ドラゴンバージョンからドラゴニュートフォームに変わったココさんも腕組みしながら苦笑する。

迫り来る巨大惑星。

「早く避けないと」

慌てる俺に2人は動こうとしない。

「ま、大丈夫でしょ」

そう言ってかなたちゃんが前を指差す。

そこには小さな人影が。

彼女はその剣を大きく振りかぶる。

そして、その剣が凄まじい光を放っている。

あれはまさしく。

「エクススラッシュ~!」

姫士王ルーナちゃんの最強必殺技が惑星に向かって放たれた。

ズカァ~という凄まじい音と共に惑星が塵になる。

あ、打った後なんか飲んでる。

「ふぅ~

なんなのら、いきなり目の前に惑星迫ってきて~」

ルーナちゃんがこちらに飛んでくる。

「エクススラッシュってすごいんですね」

こちらに来たルーナちゃんに俺は言った。

「それはそうなのら、ルーナの最大必殺技なのらからね」

そう言いながらポーションをがぶ飲みする。

あ、確か全部の力を使って放つって言ってた。

「さて、これからどうするかだね」

ココさんが腕組みをして考える。

相変わらず惑星がこちらに来ているが、ルーナちゃんがその度にエクススラッシュを放ち消滅させる。

そして、ポーションがぶ飲み。

だ、大丈夫?

ルーナちゃん。

「はぁ、疲れたのら交代~」

その声に「はいは~い」とどこからともなく現れるわためちゃん?

「わためちゃん?」

「はい、来たよ~」

そう言ってわためちゃんは笑顔で手を振る。

「どこにいたの?」

「え?さっきからいたけど、ルーナたんが1人でかっこよく登場するのらって言うから潜んでた」

「は、はぁ」

「というわけで、じゃじゃぁん。

わため印の結界かかし~」

某猫型ロボットのような喋り方で取り出すかかし。

それを空中に置く。

目の前にまで迫ってきた惑星。

当たる。

と思った瞬間ボールが壁に当たって弾かれるように惑星が結界に当たり弾かれた。

「えっと…」

「深く考えない方がいいわよ。

ギャグ回になるから」

その声に振り向くとトワ様が苦笑しながら立っていた。

「トワ様」

「これで全員揃いましたね」

ココさんが其々の顔を見る。

「じゃ、これからは僕達【ホロライブワールド】第4世代組が手伝うよ」

そうかなたちゃんが言った。

「ありがとうございます」

「で、さっきも言ってたけどどうするの?」

トワ様が腕組みをして言う。

「遊んでるんだよねぇ?」

わためちゃんは未だに隕石やら惑星が当たる結界を眺めながら言う。

「だったら、おもいっきり遊んでやる?」

とかなたちゃん。

「え?」

「だから」

そう言ってかなたちゃんは小さい声で俺達に考えた案を教えてくれた。

 

「佐命!」

俺は相手の名前を呼ぶ。

「な~に?」

返事が帰ってくる。

「ちょっと提案なんだが、今からゲームしないか」

「え?ゲーム?なになに?面白い?」

お、乗ってきた。

「ルールは簡単だ。

こっちは今から佐命を捕まえにいく。

もちろん捕まえられるのは俺だけ。

もし俺が捕まえられたらこっちの勝ち。

捕まえられずそっちが俺達を全員倒したらそっちの勝ちだ」

「鬼ごっこだね。

いいけど、こっちは何してもいいの?」

その答えに俺は第4世代組を見る。

頷くみんな。

「もちろん、全力でこい!」

「分かった。

それならいいよ~

じゃ、いくよ~」

そう言って惑星がこちらに投げられてくる。

いや、惑星じゃない。

あれは恒星か!

光り輝く星がこちらに向かってくる。

さっきまでの比じゃないぞこれは!

「じゃ、ここはわための出番かな?」

わためちゃんがそう言って前に出る。

胸に手を当てるわためちゃん。

そして、黄金の光が彼女を包む。

「黄金騎士わためロード!」

黄金の光が爆散し黄金の鎧を着たわためちゃんが現れた。

「あの名前ってわためが決めたんだよ」

となぜか教えてくれるトワ様。

そっかぁと俺はわためちゃんの後ろ姿を見守った。

「それ~!」

わためちゃんは両手を恒星に向ける。

ゆっくりだが恒星がこちらに向かってくるスピードが落ちてくる。

そして、止まった。

「返すよ~!」

ドン!

すごい音と共に恒星が来た方向に打ち返された。

「おお~!」

喜ぶ佐命。

「キャッチボールだ~!」

「今のうちに行くよ」

ココさんはそう言ってドラゴンバージョンに変わる。

俺達はその背に乗り佐命の方に向かった。

 

「ふふふ、隠れて来てても分かるよ~」

しばらく進むと佐命の声。

見つかるのも想定済み。

「いくぞ~

くらえ!シューティングスターレイン」

佐命の言葉どおり、こっちに向かって雨のように流星が降ってくる。

大きく息を吸うココさん。

そして、その口から勢いよくブレスを放った。

流星はこちらに届く前にブレスによって粉々になる。

しかし、流星は降りやまない。

「かなたちゃん」

俺は赤竜帝の小手を外し、かなたちゃんに渡した。

かなたちゃんは頷き小手を装備する。

そして、胸に手を置き力を解き放つ。

「ドラゴンハート!」

かなたちゃんは金とオレンジの螺旋に包まれる。

そして、ドラゴニュートフォームへと【変身】した。

ドラゴンココさんの頭の横に浮かぶかなたちゃん。

その胸にあるドラゴンが大きく口を開いた。

「ドラゴンブレス!」

かなたちゃんの胸のドラゴンも流星雨に向かってブレスを放つ。

「ここは任せて!」

かなたちゃんの声に俺は頷き、トワ様とルーナちゃんの手をとり、アルティメットフットのジェットを使い佐命の方に向かった。

 

「なかなかやるねぇ」

しばらく行くとまた佐命の声。

何とか肉眼で確認できる距離まで来ている。

「次はこれだよ。

アステロイドベルト!」

その声と共に右側から目の前に数百という小惑星が現れる。

「準備しとくのら」

そう言って手を離すルーナちゃん。

そして、ポーションをまたがぶ飲みした後、空中からもう1本剣を取り出した。

「いくのらよ!」

両手に持つ剣を掲げたルーナちゃん。

その剣に今まで見たこともない光が集まる。

「クロスエクススラッシュ!」

Xの字で振り下ろされた剣から、凄まじい光がアステロイドベルトを貫く。

アステロイドベルトに道が出来た。

「いくのら~!」

その声に俺はトワ様の手を取ったまま、全力でジェットを噴出した。

「ここは後ろを振り向かないとこだよ」

後ろを見ようとした俺にトワ様が静かに言う。

「大丈夫、みんなが追いかけて来てるから」

その言葉に俺は頷き前を見た。

 

「本当にすごい。

ここまで来るなんて」

もう、すぐそこに佐命がいる。

「さてと」

トワ様が手を離し前に出る。

「ちょっといい?」

「ん?」

佐命が不思議そうにトワ様を見る。

「今、楽しい?」

「うん、すごく。

こんなに力を使っても平気な相手がいるんだもん」

そう無邪気に佐命が言う。

「そっか」

その言葉を聞いて笑うトワ様。

「トワ様?」

「何でだろうね、佐命見たらどうしてか分からないけど聞きたくなっちゃって。

でもなんだろう、その言葉を聞いたらなんかここが暖かくなるよ」

そう言ってトワ様が胸に手を当てた。

「それじゃ、最後の大勝負いくよ」

俺はトワ様の言葉に頷いた。

【変身】したトワ様が佐命に向かう。

それを見て嬉しそうに佐命は笑う。

そして、お互いにガチンコ勝負が始まった。

 

どちらも譲らない。

トワ様の攻撃を佐命は時には受け止め、時には避ける。

佐命の攻撃もトワ様は同じように止めたり、避けていた。

早い。

俺は見ながらそう思う。

ホロメンの戦いは普通のプレイヤーには追い付けないスピードで戦っている。

でも、俺もだいぶそのスピードに慣れてきた。

鬼切丸に残る最後の魔法の力をその身に宿しながら俺は機会を待つ。

勝負は一瞬。

それを外せばもう俺に勝機はない。

トワ様の攻撃を佐命が受けた。

その手をトワ様が掴む。

ここだ!

俺は背後から佐命に向かう。

「それは読めてるよ」

佐命はすぐさまトワ様の手を振りほどき紙一重で俺を避けた。

それを見てトワ様が俺の手を取る。

そのまま横に1回転。

俺の目の前に佐命がいる。

「え?」

佐命の拍子抜けな声と共に俺は佐命ともつれあって吹き飛んだ。

「はははははは」

俺の下に寝転んだ形の佐命は声を上げて笑う。

俺は勢いよく起き上がった。

うわぁ、めっちゃ柔らかかった。

「よいしょ」

起き上がる佐命。

「私の負けだね」

そう言って佐命は微笑む。

「やっと追い付いた」

第4世代組の残りのみんなも来てくれた。

「さてと敗者はまた眠るとするよ」

そう言ってゆっくりと光り出す佐命。

「この世界に住めばいい」

トワ様が佐命に声をかける。

「そうだね」

トワ様をじっと見る佐命。

「【先輩】が言うなら考えとく」

そう言って佐命は光となって消えた。

「勝ったんだね」

かなたちゃんは光に変わった佐命の方を見て言った。

「本当に全力で遊びたかったんだね」

わためちゃんも静かに言う。

「さぁ、元の場所に戻らないと」

ココさんにそう言われ俺はみんなの方を振り向いた。

「な…に?」

突然、またあの時の胸の痛みが。

俺は胸を押さえる。

「…」

「……?」

「…!」

みんなが声をかけてくれているけど、聞こえない。

なんだどうして?

そして、俺は静かに気を失った。




偽・九十九佐命は満足して眠りにつきました。
この後あなたに待つのは誰なのか?
次回をお楽しみに。
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