白上フブキが出したクエストに挑戦すべくあなたは友人と待ち合わせした場所に向かうのであった。
あの後、俺達はフブキちゃんからクエストの内容を聞かされた。
クエストの内容はこの【ゲーマーズ】にある4つの神社を回る事。
1つは俺が1度行った事のある大神神社。
1つはこのクエを出したフブキちゃんの拠点、白上神社。
残り2つは主は現在ここに拠点を置いてないが、戌神神社と猫又神社と言う事だ。
フブキちゃんの説明だと各場所に行って帰るのにホロ時間(ホロライブワールド内の時間)で1日はかかるらしい。
大神神社はそんなにかからないと思うんだが。
という訳でリアル時間で明日と明後日でクエをしようという事になった。
俺と友人は2つとも都合がつくのだが、カーディアさんがどうか心配だった。
彼女リアルは社会人で仕事をしているらしい。
しかし、「え?もちろん有給出して休みます」と普通に言われ、少し戸惑った。
友人は納得するように頷いてたが、「リアルを大事にしないと」という俺の言葉に「フブキちゃんと過ごせる時間以上に大事なことってあるんですか?」と真顔で答えられた。
腕の中のフブキちゃんも「あははは」と笑うだけだった。
推しってすごいなぁと心から思うのだった。
後で、フブキちゃんに「無理しないでくださいね」と言われて「大丈夫です。有給溜まってたのでちょうどよかったんです」とやり取りしているカーディアさん達が微笑ましかったけどね。
それから諸々と各自に分かれて準備をし、昨日はログアウトした。
そして、今日クエスト出発の為にここギルド前の待ち合わせ場所に俺は来ていた。
「やぁ、早いですね」
完全に人形姿になっているフブキちゃんがピョコピョコと歩いてきた。
「えっと何故その状態で?」
「それはもちろんクエには参加するけど、お手伝いできないマスコットキャラという位置を確立する為ですよ。
白上と契約して推しになってよとか言ってみたり」
「ああ、それ危ない方のやつだわ」
「お待たせしました」
カーディアさんが到着。
早速パーティー登録した後、「可愛い」とフブキ人形を抱きしめる。
その後、カーディアさんにも同じような事を言っているフブキ人形。
「もちろんです、身も心も捧げますよ」と冗談に聞こえない事を言われフブキ人形また「あはははは」と笑っていた。
いや、そう言われるの分かってるだろ、フブキちゃん。
その後、友人も到着。
やっぱり同じ事を友人にも言ってるフブキちゃん。
なんか気に入ったのか?
「俺には心に決めた人達がいるんです、すいません」と血の涙を流しながら丁寧に断ってる友人。
その血の涙ってゲーム的にある演出なのか?
さて、一通りお約束的な事が終わりまず俺達は大神神社に向かった。
始めに大神神社に向かうのは3人とも地理が分かっているからだ。
大神神社の階段前に到着。
大階段の横に前に山頂で見たポータルがあった。
これに入れば一瞬だな。
俺達がポータルに向かおうとすると。
「あ、それは使わないで歩いて上がるのがクエストクリアの条件です」
カーディアさんの頭の上からフブキちゃんが言った。
「あと、これを」
フブキちゃんが手を振ると空間から箒が3本出てきた。
「これって?」
「はい、階段掃除しながら上がると言うことで」
フブキちゃんはにこっと笑顔で答えた。
「くそう、何で1日かかるのかと思ったらこういう事かぁ」
俺は大階段を掃きながら上がる。
3人で場所を決めて掃いた上がっているのだが、この掃いたゴミってどこに行くんだ?
「その箒は魔法の箒で掃いたゴミを自動的に異空間に転送して燃やしてくれます。
あまり大きいのは無理ですけどね」
「便利だなぁ」
はぁ、まだまだ先は長い。
ゆっくりとしていたら1日が終わってしまうな。
カーディアさんは頭の上のフブキちゃんと話ながら確実に歩を進めている。
「今の彼女は常にブーストがかかっている状態だ。
精神的に」
カーディアさんを見て友人が俺に教えてきた。
「だろうなぁ」
顔が全然疲れてない。
終始笑顔だし。
「俺もねぽらぼのみんなに「頑張って」とか言われてみたい」
「そうかぁ」
ふと、ラミィちゃんとぼたんさんを思い出す。
「そんな優しく言ってくれない気もするなぁ」っと呟いてしまった。
さて、俺達はそれからも何だかんだと言いながら階段を掃き続け、お昼過ぎには頂上へと着いた。
頂上に着くと、ハトタウロスがお茶を入れてくれた。
大神神社の境内で飲むお茶は格別だった。
「これで第一クエ完了です」
そうフブキちゃんが言った。
「なるほど、これはチェーンクエストになってるわけだ」
友人がフブキちゃんの言葉を聞いて納得している。
「チェーンクエスト?」
「そう、いくつかの小クエをクリアする事で、大元のクエがクリアになるクエストの事をそう呼ぶ」
「なるほどな」
「それじゃ、残りは後3つって事か」
「そうだな、今日は宿に泊まって明日はフブキちゃんの社に行くか」
友人がそう提案する。
「それなら私が案内しますよ」
フブキちゃんを膝に乗せてお茶を飲んでいたカーディアさんが言った。
「私達、毎月聖地巡礼に行ってるので道は分かります」
「聖地巡礼?」
「ああ、おまえは知らないか、普通に家じゃない場所を管理しているホロメンのファン達は、聖地巡礼といってファン同士で集まってその場所に行くんだよ」
「へぇ。で、行って何するんだ?」
「え?
みんなでその場所を掃除したり、スクショ撮ったり、沸いてるモンスターを狩ったりする」
「え?
ホロメンが管理する場所にもモンスター沸くのか?」
「そうだな、守り人がいる場合は沸かないんだが、いない場合は沸くな。
確か、戌神神社と猫又神社には守り人がいないから沸くはずだぞ」
「そうなのか、白上神社には守り人いるんだ」
「はい、いますよ。
会うまでもお楽しみって事で」
カーディアさんが笑う。
友人もそれを見て笑っていた。
2人は知ってるのか。
ま、楽しみにとっておくか。
「それじゃ、明日は白上神社に向かうという事で」
『おー』
俺の号令に3人は手を上げて賛成してくれた。
それでは、告知通りに11月は不定期更新になります。
頑張って更新はしていこうと思いますのでお待ちください。
では、次回お楽しみに。
※この作品はフィクションです