そろそろ友達との約束の時間なので、始まりの町へと急ぐのであった。
「よ、やっと入ったんだな」
始まりの町にあるとある酒場で俺は友達と待ち合わせをしていた。
「すまんな、遅れて」
「いやいや、もう半年も待ったからなぁ。
今さら5分や10分遅れてもなんとも思わん」
「ま、確かに誘われてから半年経ってるな」
俺は友達が座っているテーブルにつく。
「ご注文は何にしますか?」
「えっと。じゃ、この…」
「ラミィ水2つで」
「はい、かしこまりました」
「おい、ラミィ水って俺のも一緒に注文するなよ」
「いやいや、これが普通のとは味が違うんだよ」
友達は笑顔で答える。
いや、まぁ、いいけど。
ん?まてよ、ラミィってどっかで聞いた事あるな。
「あのさぁ、ラミィって名前聞いた事ある」
「ん?どこで聞いたんだ?
確かVTuberあまり知らなかったよな?」
「え?VTuber?
いや、さっき会った」
「は?さっきっていつだよ」
「いや、ホントにさっきそこで」
「はぁ?
確かにこの【ファンタジー】の世界にラミィちゃんは住んでるけど、そんなに簡単に遭遇出来ないはずだぞ」
「そ、そうなのか?」
じゃ、あれはラミィって子じゃなかったのか?
「まぁ、VTuber以外によく似た名前つけてる人もいるからなぁ。
間違えたんだろ」
「そう、なのかなぁ」
「まぁ、聞け。
まずは初心者のお前にいろいろと教えてやるから」
「ああ、頼む」
まずはこの世界【ホロライブワールド】は主に4つのワールドが実装されている。
1つは現実世界に似た【バーチャル】
1つは剣と魔法の中世の世界【ファンタジー】
1つはカジノや和風の世界が混ざる【ゲーマーズ】
1つは天空に浮かぶ街【ふぉーす】
それぞれのワールドには始まりの町があるが今回は友達の拠点のあるこの【ファンタジー】の町から始めた。
それで、この4つのワールドにそれぞれホロライブに所属しているVTuberが住んでいる。
といっても本人ではなくNPCとして。
ただ、このNPCはAIで本当にプレイヤーと同じように受け答えもしてくれるし、感情もある。
そこがこのゲームの醍醐味でVTuberと共に冒険が出きるかもしれない、直接会話が出きるかもしれないというところだそうだ。
「さて、こっからは俺がなぜこのワールドを選んだのかを教えよう」
「あ、ああ」
「のりきじゎないなぁ。
まぁ、いい。
ここ【ファンタジー】は実は今あるワールドの中で一番ホロメンが住んでいる人数が多いのだ」
「ホロメン?」
「あ、ホロライブに所属しているタレントさん達ね」
「あ、なるほど」
「それで俺の推しであるねぽらぼの皆さんもここに拠点がある」
「ねぽらぼ?」
「あ、いや、ほら、そういうグループだと思って」
「ああ、そうなんだ」
「なので、ホロメンに会う確率も高いわけ」
「へぇ」
「なんかのり悪いなぁ」
「ごめん」
「いや、いいけどこれからハマってくれれば。
それで、確実にホロメンと会う方法もいくつかある。
1つはホロメンが行うLIVEに行く」
「ん?AIがLIVEするのか?」
「いや、その時だけはリアルのメンバーさんが入れ替わってやっているらしい」
「へぇ」
「次に【バーチャル】にある【学園】に入学する。
そこにはホロメンの人達が学生でいたり先生としていたりするんだけど、入学するには倍率がめちゃくちゃ高い」
「それはそうだろうな」
「次に【ゲーマーズ】にある大神社の1つに行けばそこで巫女長をしているオリジナルと呼ばれる世代のさくらみこちゃんに会える。
ただ、ある期間中に参拝する時、出てきてくれるんだけど、かなり人数いるから下手すると人混みで見れない時もある」
「それって確実って言えるのか?」
「も、もちろん、言える。
例え豆粒だろうが姿見れるだけでもすごい事なんだぞ」
「そういうもんか」
「そういうものだ」
「だったら、住んでる場所分かってるなら家の周りにいればいいんじゃないか?」
「バカかおまえは、リアルでもそんな事したら犯罪者と間違われるだろう。
この世界はバーチャルだからな位置特定はすぐ分かる。
何時間もホロメンの家の周りに居座ってると、どこからともなく大空警察が来て、大空監獄ってとこに連れていかれ数ヶ月ログイン出来なくなる」
「何それ怖い」
「ま、噂だけで捕まったやつはいないらしいけど、ゲームを始める前にきちんと注意書きで大きく表示されるからな」
「そういえばそんな事書いてたような」
「読みとばしただろう。
そういうのこのゲームで命取りだぞ」
「はは、ごめん」
「後、もう1つ命取りになる事なんだが、その調子だと見てないかもしれないから言うけど、この世界でセンシティブな行いが目立つとBANされる」
「え?」
「ま、言うなればキャラクター情報が完全に消されてログイン出来なくなる」
「そうなんだ」
「ま、おまえは大丈夫だろうけど。
口に出すまではまだ誤魔化せるが行動に移すと死ぬから」
「分かったって、そんな怖い顔して迫るな」
「さて、最後にこの世界にいるホロメンについてだな」
「まだあるのか?」
「うるさい、今日は予備知識を積める日なんだ」
「わ、分かったって」
「それじゃ、説明するぞ。
まずさっきも出たオリジナルと呼ばれる5人。
基本みこちゃん以外は拠点を持たずワールドを旅しているから会うのは激レア。
特にその中でもときのそらさんは別格だな。
噂では彼女のAIはおらず本人自らゲームをしているらしいからこの世界にいる時間も少ない。
イベント以外で会えたら一生分の運を使ったと思った方がいい。
次に第一世代と特殊世代の計8人。
この8人は拠点が決まってるから会いやすいかな。
この中で特殊世代の4人は自分の神社を持ってるからそこに行けば会える確率がある。
次に第二世代の5人。
この人達もほぼいる場所が決まってるんだけど会うには相当頑張らないといけないなぁ。
特にあやめちゃんに会うには根気がいる。
【ゲーマーズ】にある鬼生門って場所に低確率でポップするらしい」
「え?ポップ?モンスターか?」
「ま、ある意味命の危険はあるな。
そこで出会うと必ず戦闘を仕掛けられる。
もちろん逃げれない。
ただ、もし勝つ事が出来たらかなりすごいご褒美がもらえるらしい。
まだ、誰も勝利した事ないけどな。
次はこの【ファンタジー】に拠点を置く第三世代の5人。
この5人はある場所に行けば会える確率は高い。
それぞれ建設会社の社長だったり、騎士団長、海賊団船長、霊園の守り人をしてる。
次に第四世代の5人。
主に【ふぉーす】を拠点にしてる人が多い。
だから、始まりの町を【ふぉーす】にしてないかぎりなかなか上へ行けないから会う確率は低いな。
最後に第五世代。
俺の推しであるねぽらぼの皆さんだ。
拠点はここ【ファンタジー】にあるから出会いやすい。
ま、神出鬼没な人達が多いけどな」
「なるほど」
「後はこの人達以外にもホロメンはいるらしいけど場所が特定されてないらしい。
中にはこの【ホロライブワールド】に収まらない大きさのホロメンも存在するとかしないとか」
「まじ」
「あっともう少し話したいが話が長くなってるから少し休憩な」
「それは助かる、情報が多すぎて頭パンクする」
「大袈裟な。
しかし、アバターそういうのにしたんだな」
「ん?」
俺は自分の姿を見る。
「まぁね、身長、体格、細かい部分まで決めれるし、種族や性別も選べる。
リアルとはまったく違う自分にもなれるしね」
「確かにな、そこがゲームの醍醐味とも言えるし」
「それじゃ、休憩したらもう少し説明するぞ」
「はいはい」
今回と次回の2話に分けてちょっとしたこの世界の説明をさせていただきます。
この主人公はこの後も名前が出てきません。
主人公が誰なのかは読んでくださるあなたが決めてください。
姿形、種族や性別さえも変えられるこの世界で冒険を共に楽しんでいただければ幸いです