果たして彼は何者なのか?
「えっと…
誰?」
俺は声をかけてきた男子生徒に聞く。
「ああ、怪しいものじゃないよ。
俺はエリトア、自称学園一の情報通だ」
胡散臭い男子学生はそう答えた。
俺は今、学園の食堂に来ていた。
支給された学生服を着ているので周りからも浮くことはないだろう。
で、目の前に座っているのはさっきの胡散臭い男子学生エリトア。
彼が言うには、学園の門でおかゆちゃんが迎えに行ったプレイヤーがいると聞き、どんなやつかと気になって学園長室の前を張っていたらしい。
で、その時に出てきたのが俺だったので声をかけたというわけだ。
「で?
その自称情報屋が何を聞きたいんだ?」
「まぁ、まぁ、そう言わず、まずは何か頼もうぜ」
「ご注文はお決まりになりましたか?」
学生服の上からエプロンを着けた女子生徒が、注文を取りに来る。
俺はメニューに目を通す。
「いろいろあるなぁ。
じゃぁ…」
「ラミィ水を2つで」
「はい、ありがとうございます」
「お前もかぁ~!」
俺の声にびっくりするエリトアとウェイトレスと周り。
「え?ラミィ水上手いぞ?」
「知ってる」
「じゃ、問題ないじゃないか」
「俺もメニュー見てたろ、待てよ」
「ああ、腹減ってたんだな」
「いや、違うけど。
もういいよ」
俺は諦めながら言った。
俺の知り合いは俺に注文させたくないのか?
「そういえば、ラミィ水って【ファンタジー】のある場所しか売ってないんじゃないのか?」
確か俺はそう友人に聞いた。
「ああ、だが最近ある業者が学園に売りに来ているらしくてな」
「へぇ、どんな業者なんだ」
「さぁ、詳しくは分からないんだが。
学園に納入する時「こんねねー」と言って入ってくるらしい」
「ほう、髪型は?」
「何故か泥棒のようなほっかむりをして来るがお団子ヘアーらしい」
「ほうほう、髪の色は?」
「薄いオレンジ色」
「で、学園一の情報通はその業者に心当たりあるのか?」
「ああ」
「誰だ?」
「第五世代桃鈴ねねちゃんだな」
「なるほどなぁ」
それで友人はあんないいよどんでたのか。
注文の品がくる。
ごくごく
やはり、上手いけどこのラミィ水って何から出来てるんだ?
「さて、こっちから質問だ」
お互いにラミィ水を飲んだ後、エリトアが話を切り出してきた。
「あんたはどうやってこの学園に入れたんだ?
普通は入学するのに何日か試験や適正検査を受ける必要がある。
それなのに今日来て今日入学できるのはおかしい」
確かにこの学園に入るのはかなり難しいと言われてるからな。
「あるホロメンに出会って推薦してもらった」
ま、嘘はついてないな。
「へぇ、そのホロメンの名前は?」
「教えられないな」
「なぜ?」
「そちらから貰える対価が低すぎる。
そうだろ?
最難関の学園を1日で入れる方法だぞ?
それに見合うだけの対価を貰わないとな」
俺の言葉に唸るエリトア。
「た、確かに。
だが、俺にはそれに見合うような情報は持ってない」
「なら、諦めな」
「く」
なおも考え込むエリトア。
「な、なら、俺の情報提供者になってくれ。
あんたはホロメンに縁がある人物らしいし、この世界以外の情報も持ってそうだしな」
ま、別にそれくらいならいいかな。
と考える俺に。
「俺の持つ情報なら無料で教えるから」
とエリトアが言ってきた。
なんか渋ってると思われたか?
「いいぜ。ただし、教えられることだけな」
「よし、交渉成立だ」
それで良いのか悪いのかよく分からないうちに交渉は終わった。
「で、早速なんだが、卒業する為に受けるチェーンクエストについて知らないか?」
俺は気になっていたチェーンクエストについてエリトアに聞いてみた。
「卒業?
この学園に入ったばかりなのに?」
「ま、いろいろと事情があるんだよ」
「まさか、卒業を狙っているとはな。
ま、情報があるにはあるがかなり限定的だ。
その理由は言わずもがな、ここを卒業しようと思うやつがいないからだ」
「ああ、それは聞いた」
「なら、それを踏まえて聞いてくれ。
この学園を卒業するには全部で7つのクエストをクリアしなくてはいけない。
学園の七クエストと言われている」
「七不思議みたいなものか」
「クエストの内容は分からないが、クエスト名は判明している。
伝説の桜の木。
謎の第九教室。
旧校舎の謎の発光。
校長室の開かずの金庫。
月夜に踊る白骨模型。
奇声が聞こえる保健室。
音楽室から聞こえる謎の歌声。
以上の7つだ」
「なるほど」
「そして、そのクエストを受けるには」
「放課後の一階、第七教室に行くか」
「そうだ、知ってたのか?」
「それは聞いたからな。
そこに行けば何がある?」
「そこはこの学園の謎を調べる、学園探偵団の部室だ」
「学園探偵団?」
それ部活なのか?
「そうだ。
そして、その部長が夏色まつりちゃん。
ホロライブワールド第一世代組の1人だ」
「へぇ」
早速新しいホロメンに会えそうだ。
「ただし、覚悟して行けよ。
卒業チェーンクエストを受けると、他のクエストが一切受けられなくなる。
そして、チェーンクエストの中には一度失敗するとクリア不可能、すなわち卒業できなくなるクエストもあるらしいからな」
エリトアは真剣な顔で俺に言った。
「わかった。
ありがとう」
俺はラミィ水を飲み干すと席を立った。
「また、情報が入ったら教えるよ。
そっちも面白いネタが手に入ったら教えてくれよ」
「ああ、分かった」
俺はエリトアにお礼を言って別れた。
一度泊まる寮に向かい場所を確認した後、俺はある場所に向かった。
時間的には十分良い時間のはずだ。
学校の一階、俺は1つずつ数を数えながら進んだ。
1つ目、2つ目、3つ目…
6つ目、そして7つ目。
ここか。
俺はゆっくりと扉を開き教室に入った。
教室には誰もいない。
「よく来たね。
新入生くん」
いや、いたのか?
俺は教壇を見る。
そこには教壇に肘を付き手を組んでいる某司令官のような姿をした女子生徒がいた。
「流行ってるんですか?」
「え?
もしかして誰かとかぶった?」
「はい、学園長と」
「ええ~」
女子学生は驚き落胆する。
「もう、せっかくかっこつけようとしたのに」
そう言いながら教壇の前に出てくる可愛らしい女子学生。
「いらっしゃい、まつりの設立した学園探偵団へ。
君が初めての新入部員だよ」
あ、そうなんだ。
どれだけ卒業しようと思ってるやついないんだ。
「と言うわけでこんにちわっしょーい。
ホロライブワールド第一世代組夏色まつりで~す。
部長だよ」
「よろしくお願いします」
《スキル【運命】が発動しました》
なかなか更新できなくてすいません。
次は黒幕達の悪巧みを挟みます。
ホロライブも6期生の方が出てきて盛り上がってきてますね。
後々6期生の方々もこの作品に書いていこうと考えております。
では、次はそんな盛り上がりを見せるホロライブに負けないように、この作品オリジナルの世代を出そうと思っております。
お楽しみに