その事を夏色まつりに報告しに行った。
そして、卒業できなくなってしまったあなたはゆっくり崩壊していく世界を楽しむのだった。
そんなの嘘だ!
クエスト失敗の機械音声を聞いた俺はゆっくりと立ち上がる。
「大丈夫?」
と戌神警部に聞かれ、「ありがとうございます」としか答えられなかった。
俺はゆっくりと美術館を出た。
目の前は真っ暗だった。
確かに夜だから暗いのは分かるけど、これは異常だ。
本当に真っ暗で何も見えない。
「おお、クエストに失敗してしまうとは情けない」
え?
この声はミオちゃん?
「きちんと白上警視の言葉を考えないといけなかったですね。
ヒントを言いますが、このクエストは他のクエストを終わらせた後に受ける事をお勧めします。
あと、他のクエストも受ける順番があるんですよ。
しばらくいろいろと聞いて回るのが吉ですね。
それじゃ、今回だけ。
本当に今回だけですよ。
次は失敗しないでくださいね」
その言葉が終わると同時に、俺の意思とは関係なしに、俺は後ろ向きで美術館に戻った。
いや、俺だけじゃない。
他の人達も同じように巻き戻されている。
天井のガラスから金の招き猫を持って降りてくるマモリ。
台座に招き猫を置いてまた、天井に上がっていく。
あ、白上警視。
一瞬笑ったような気がする。
巻き戻しが加速する。
もう、認識が追い付かない。
どこまで巻き戻されるんだ?
「って聞いてる?」
「え?」
俺はそう聞かれて周りを見る。
ここは教室?
夕方の教室だ。
「どうかしたの?」
目の前にはまつりちゃん。
ということはこれはクエストを受ける前か?
「それじゃ、おすすめいうけど、まつりはね…」
「あ、まつり部長」
「あ、はい」
俺の言葉にびっくりするまつりちゃん。
「ちょっといろいろと情報収集してから決めてもいいですか?」
「え?
そうなの?」
「はい、探偵団ですから」
「ま、まぁ、そうだね。
よろしい、調査が終わったらまつりのところに来て」
「分かりました」
俺はそうまつりちゃんと約束して教室を出た。
外はもう日が落ちかけていた。
よし、一旦寝てから明日いろいろと情報を聞いてみるか。
俺は寮に戻り、学食を食べて休んだ。
次の日、学校で情報収集する為、廊下を歩いていると予想通り声をかけられた。
「お、待ってたぞ」
そう言う俺に、きょとんとした表情の声をかけてきたエリトアがいた。
「で、なんだ待ってたって」
俺と2人食堂に座るエリトア。
いつも通りラミィ水が机に置いてあった。
ま、今回は自分で頼んだんだけどね。
「ああ、この前も聞いたんだが学園七クエストについてだ」
「あのなぁ、俺の知っている情報はあれだけだぞ」
エリトアが苦笑いする。
「確かに。
なんで聞き方を変えるよ。
そのクエスト名から何か予想はつかないか?
クエストに関係してるような人とかホロメンとか」
「クエスト名からか」
エリトアがしばらく考える。
「そうだな、保健室っていうのはホロメンの1人、ちょこ先生が関係してるかもな。
あと、白骨模型ってのはたぶん理科室にあるやつだと思う」
「なるほどな」
「桜の木は校舎の裏側にあるやつだな。
噂では校舎が建つ前からあるって話だぞ。
あとは、第九教室だけど、この学校は第八までしか教室がないからな。
第九教室があるなら壁の向こう側になるな。
外からどう見てもそんな広さがあるとは思えないし」
「ありがとうな、どのクエから行けばいいか、なんとなく分かってきたよ」
「そうなのか?」
「おう、また今度いい情報見つけたら教えるわ」
「お、期待してるぜ」
俺はエリトアと別れ、放課後まで学園の掲示板からクエストを受けた。
おかゆちゃんからの依頼のクエを案外受けれて、なかなか楽しい時間だった。
「こんにちは、部長」
ガラ
「え?
あ、いらっしゃい」
教壇の方に向かっている、まつりちゃんの背後から声をかけた。
また、この前の格好で待とうとしてたのかな?
「で、クエストどれ受けるか決めた?」
「はい」
席に着き、机の上に置かれたタブレットからあるクエストを指差す。
「オッケーそれじゃ、このクエなんだけど…」
俺は校舎裏の桜の木に来ていた。
校舎裏の桜の木は今にも枯れそうだった。
伝説の桜の木。
このクエストはどうにかして枯れそうな桜の木を復活させる事だ。
桜の木と聞いて俺はみこちゃんの事を思い出した。
確か、彼女は大桜の巫女のはず。
俺はみこちゃんに力を受けた鬼切丸を取り出す。
そして、桜に鬼切丸を突き刺した。
しばらく待つ。
すると枯れかけていた桜が、季節外れにいきなり満開になった。
ゆっくりと鬼切丸を抜く。
「まさか君が繋ぎ直してくれるとはねぇ」
桜の木に門が現れた。
そして、最近あったホロメンが姿を現した。
「みこちゃん」
「元気にしてる?」
「ま、いろいろありましたけどね」
みこちゃんの言葉に苦笑い。
「ま、たまには失敗するよにぇ」
みこちゃんも察したのかそういって笑った。
「しかし、このゲート何者かに閉じられてたから、繋ぎ合わせてくれて助かったにぇ。
これでやっとこの学園にも力を送る事が出来る」
「他のホロメンには伝えなかったんですか?」
「それが、この桜のゲートが動かなくなってから連絡できなくてね。
困ってたにぇ。
ま、これではあとちゃんに会える」
「はあとちゃん?」
「まだ会ってないのかにぇ?
きちんと会う事をお勧めするよ。
めちゃくちゃ可愛いから」
「そうなんだ」
「ま、可愛い以外にいろいろとはあちゃまは知ってるからね」
「分かりました。
探してみます。」
俺はみこちゃんにそう伝える。
「うむ、素直な事は良いことにぇ。
それじゃ、またね。
おつみこー」
そう言ってみこちゃんは桜の門に消えていった。
《クエストクリアです》
機械音声が頭に響く。
よっしゃ。
ガッツポーズを思わずとってしまう。
今度は大丈夫だった。
次はどのクエストにするか。
それより、気になる人ができたな。
はあとちゃんか。
まずは彼女を探してみるかな?
学園クエストもう一度始まります
ホロメンもどんどん出てくるのでお楽しみに
では、また次回に