ホロライブ・オルタナティブver.IF正式版   作:天野空

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学園祭は順調に進むと思われたが、シオンちゃんとるしあちゃんがステージに敵意を向ける相手を見つけた。
あなたは2人と共にステージを守る為に戦いに向かうのだった。


学園祭の裏で 反撃戦

「うりゃ!」

ぎゃー!

目の前の継ぎ接ぎモンスターキメラを一体倒す。

草原に変えられたフィールドで相手のキメラ軍団対シオンちゃん、るしあちゃん、ふぁんでっど軍団の大混戦になっていた。

あちらこちらで戦いが始まっている。

相手のキメラもなかなかの強さで一撃で倒せない。

他の人達も即席パーティーを作って対応していた。

状況はこちらが押している。

なんと言ってもシオンちゃんの魔法とるしあちゃんが操るジャイアントスケルトンが相手をどんどん倒していく。

しかし、キメラの奥にまだ2人控えている。

俺はその2人に向かって走った。

「やっぱ大将狙いよね」

「はい」

そんな俺の横をシオンちゃんが並走してくれた。

シオンちゃんのお陰で2人の前に出た。

「へぇ~

チートが一緒だけど俺達の前に出てくるか」

犬女がこっちを舌舐めずりしながら言う。

「ま、せっかく来てくれたんだから、自己紹介しときましょうか?」

「あんたは知ってる鳳凰寺ベルだろ」

「まぁ、覚えてくれたんですね」

「ま、司書だしな」

るしあちゃんに言われて探したから名前覚えてた。

「じゃ、俺だな。

俺は双犬ベルフェ覚えときなよ」

双犬?確かに胸に犬の頭みたいな装飾がある。 

「お?なんだ?

世界の答えは俺の胸に興味があるのか?

ま、そっちの2人はないもんな」

『はぁ?』

シオンちゃんの怖い声に混じり、いつの間にか背後にいるジャイアントスケルトンとるしあちゃん。

るしあちゃんの声も恐ろしいんだが。

「潰れろ」

るしあちゃんの言葉にジャイアントスケルトンの一撃が2人を襲う。

「おわっと」

ドガァー

巨大な一撃が2人の居た場所にめり込む。

しかし、2人は回避していた。

「あぶねぇな。

先輩さんよ」

ベルフェがるしあちゃんに向かっていった。

「あなたみたいな後輩持った覚えはないです」

「そうかい、なら知らない後輩に食われて死ね」

ベルフェが一気にジャイアントスケルトンに登る。

「く、るしあちゃん」

「あらら、君たちの相手はだるいけど私がしてあげるわ」

るしあちゃんの方に進もうとした瞬間、ベルが何かを飛ばしてきて、シオンちゃんが咄嗟に弾いてくれた。

弾いて地面に落ちたものを見る、これは羽か?

「そう簡単に手助けは出来ないか」

「大丈夫よ、るしあちゃは最強のホロメンの1人だし、それにふぁんでっどのみんなもいるからね」

ちらりとるしあちゃんの方を向くと、ジャイアントスケルトンからどうにかベルフェを振り払い、対峙している姿が見えた。

「私達はまずこっちをやるわ」

「はい」

俺はシオンちゃんとベルの方へ向く。

「空を飛んでいる私に、地面でうろうろするだけのあなた達が何かできるの?」

余裕の顔で俺達を煽るベル。

「は、空中戦出来ないと思ってるの?」

そう言って、シオンちゃんがベルの方にジャンプする。

しかし、全然届いてない。

「はは、全然届いてないじゃない」

「そう?」

シオンちゃんは笑っている。

そして、シオンちゃんは何もないはずの空中でジャンプした。

「え?」

魔方陣だ、足元に魔方陣を作り足場にしてるんだ。

「ほら、ぼうとしてたら焼き鳥にするよ」

空中の魔方陣を駆け上がりベルとの間合いを一気に摘める。

そして、雷を纏ったシオンちゃんの蹴りがベルに向かって放たれた。

「く」

寸前で避けるベル。

「まだまだ」

飛び蹴りは外したが、その先にまた魔方陣、それを足場にまた、ベルに蹴りを放つ。

「くぁ」

避けるベル。

しかし、シオンちゃんは魔方陣を駆使して連続に飛び蹴りを放ち続けた。

「ぐはぁ」

一撃が当たる。

「まだまだいくよ」

シオンちゃんのスピードは雷となって縦横無尽にベルに蹴りを入れていった。

「紫雷連蹴!」

シオンちゃんの技が炸裂した。

「きゃぁ」

最後の一撃で大きく吹き飛ばされるベル。

すたっと俺の前に着地するシオンちゃん。

「めちゃくちゃすごいです」

「ま、一応この世界で最強の1人だからね。

るしあちゃの方に行くよ」

「はい」

俺はシオンちゃんの後に続き、るしあちゃんの方へ向かう。

「くそう、このちょこまかと邪魔しやがって」

ふぁんでっどのみんなの遠距離攻撃に邪魔され、るしあちゃんとの距離が詰めれないベルフェ。

そこにるしあちゃん操るジャイアントスケルトンの一撃が振り下ろされる。

何とか避けてはいるがシオンちゃんが加勢に入ればおしまいだ。

「いける?」

シオンちゃんと俺はるしあちゃんの所に着く。

「さすがシオン先輩、そっちは終わったんですか?」

「たぶんね、手を貸すよ」

シオンちゃんが雷の魔法をベルフェに放つ。

「まじか」

咄嗟にジャンプして避けるベルフェ。

さすがにホロメンの魔法攻撃は避けるか。

「隙あり」

ジャイアントスケルトンは空中で無防備なベルフェに掴みかかる。

「やべぇ」

後悔しても遅い。

そのタイミングでは避けれなはず。

ドカ

しかし、誰かがベルフェに体当たりして代わりにジャイアントスケルトンに捕まる。

ベルだ。

まだ、そんな力があったのか?

「よし、そのまま摘んでて」 

そう言ってシオンちゃんの詠唱が始まる。

俺はそれと同時にある事に気付き走り出す。

「我は願う 大いなる神々に

我は欲す 神速で敵を貫く葬槍を」

シオンちゃんにあり得ない程の魔力が集中する。

それは紫の雷になってシオンちゃんの突き出す手に集まっていく。

「させるかぁ~」

ベルフェがシオンちゃんに向けて突進してきた。

シオンちゃんの手がベルフェに向けられる。

「なにぃ!」

「喰らえ!サンダートライデント!」

凄まじい魔力が雷の槍となってベルフェに向かった。

「読まれてたのかぁ」

ベルフェの魔力も膨れ上がる。

そして、槍はベルフェに当たり爆発した。

爆発で舞う煙が晴れる。

そこには服がボロボロになっているベルフェが立っていた。

「はは、これでベルは狙えねぇだろ」

俺は手に持つ鬼切丸をベルに向ける。

「我願う 大いなる神々に」

「なんだと!」

ベルフェが振り向く。

そこには俺がいる。

「我は欲す 神速で敵を貫く葬槍を」

シオンちゃんが詠唱している時にベルフェがシオンちゃんに攻撃するような素振りが見えた。

だから、俺はシオンちゃんと反対側のこちらに来たんだ。

俺に今まで感じたことのない魔力が集まる。

これが詠唱の効果。

「喰らえ! サンダートライデント!」

そして、俺は1日1度の魔法をベルに放った。

俺の放った雷の槍はまっすぐベルに向かう。

雷の槍はベルを掴んでいるジャイアントスケルトンの手ごと貫いた。

ジャイアントスケルトンの手が砕け散る。

「すいません」

るしあちゃんに謝る。

「大丈夫、それより」

るしあちゃんは空に飛ぶベルを見る。

俺もベルを見た。

お腹に大きな穴が開いている。

こうやって見ると少し罪悪感があるけど。

「ふ、ふ、は、ははははは」

いきなり笑い出すベル。

な?なんだ?あんな穴が開いてるのに。

「まさか、ホロメンではなく一介の冒険者にやられるなんて。

さすが世界の答えってところでしょうか」

ベルが俺を見る。

「さて、きちんと自己紹介してませんでしたね」

ベルは胸に手を置く。

「私の名前は鳳凰寺ベル。

そう、名前の通り私は鳳凰、フェニックスです」

『え?』

ホロメン2人がびっくりする。

「気づかれたみたいですね。

そう、あなた達のお友だちにもいるでしょ?

フェニックスは不死鳥なんですよ」

そう言ってベルは胸から手をゆっくりと下ろす。

すると、お腹の穴がなくなっていた。

「さてとこのまま続けても良いことはなさそうですね」

戦況はこちらが優勢、ふぁんでっどのみんなのお陰で、ほとんどのキメラは倒されていた。

「ベルフェ撤退しますよ」

「な、まだやれる!

まだまだ食べたりねぇ」

「そういってもこのまま続けてもホロメン1人を倒せるくらいですよ。

私達2人の命と引き換えにね」

そうベルに言われ考えるベルフェ。

「くそう、分かったよ!

ただ、このままじゃおさまんねぇ」

突然ベルフェの魔力が上がり始める。

「え?」

誰かが俺の首根っこを掴み、シオンちゃんの方へ投げた。

ふぁんでっどの人?

「っと」

ドン、片手でシオンちゃんが俺を止める。

「ジャイアントスケルトン、るしあちゃんを守ってくれ!

みんな防御しろ!」

な、なんだ?

なにが?

「はは、感が良いな、只の冒険者が!」

ベルフェのその言葉と共に爆音と地鳴り、衝撃波が駆け抜ける。

いや、俺達を守ってくれたジャイアントスケルトンのお陰で俺達に衝撃波は届いてない。

でも、ふぁんでっどのみんなは。

ズズン

ジャイアントスケルトンがゆっくりと横たわる。

そして、俺達は周りの状況を見た。

至るところにふぁんでっどのみんなが倒れていた。

「はははははは!

弱い弱い」

高笑いをするベルフェ。

くそう、あいつ!

「みんな?」

ゆっくりと立ち上がる、るしあちゃん。

突如どす黒い気が、るしあちゃんから立ち上る。

「やばい、るしあ落ち着いて」

シオンちゃんが焦った顔でるしあちゃんを押さえる。

なんだ?

この気は前に1度感じたことがある。

「何やってるの、あんたも押さえて」

シオンちゃんに言われて、訳も分からずるしあちゃんの肩を掴む。

るしあちゃんの目に光がない?

「るしあちゃん落ち着いて」

「どけ」

「え?」

次の瞬間、俺はるしあちゃんに片手で吹き飛ばされる。

ヴァ

「ぐは」

ジャイアントスケルトンが腕を出して止めてくれる。

「ありがとう」

でも、なんだ?

るしあちゃんの様子が。

るしあちゃんから出ていたどす黒い気が右手に集まり始める。

そして、そのどす黒い気が長い出刃包丁に変わる。

「やばい」

焦るシオンちゃん。

「ころす」

るしあちゃんがベルフェを見る。

「な、なんだ?」

ベルフェがその気に圧されてる。

「撤退するわよ」

ベルの言葉にベルフェが飛び上がりベルに掴まる。

「まて!」

「るしあちゃん、俺達は大丈夫だから」

ふぁんでっどの人達が武器を杖にしてゆっくりと立ち上がる。

「また、会いましょう」

ベル達はそう言うと黒い渦の中に消えていった。

「るしあちゃん、落ち着いて今はその力は使わないで」

ふぁんでっどのみんなは口々にるしあちゃんに声をかける。

みんなふらふらなのに立ち上がる。

「大丈夫。もう、大丈夫だから」

「み、みんな?」

るしあちゃんの目に光が戻ってくる。

「落ち着いて、るしあちゃん」

「み、みんなぁ」

るしあちゃんの右手から出刃包丁が消える。

どす黒い気も消えた。

そして、るしあちゃんはその場に座り込み泣き始めた。

シオンちゃんは優しくるしあちゃんを抱きしめる。

「あんた達よくやったわ」

ふぁんでっどのみんなの方を向いてシオンちゃんが言った。

ふぁんでっどのみんなはにこやかに笑う。

「すいません、俺達はここで終わりです。

シオンちゃん、俺達の推しを、後お願いします」

近くにいたふぁんでっどの1人がそうシオンちゃんに言う。

シオンちゃんは、笑顔で力強く頷いた。

それを見たふぁんでっどのみんなは光になりながら消えていく。

「おい、キミも」

「え?」

俺の近くにいたふぁんでっどの人に声をかけられる。

「俺達は召喚で呼ばれたからここにはいられない。

だからキミにるしあちゃんを託す。

頼んだぞ」

俺はそう言葉をくれた人に力強く頷き言った。

「任せてください」

それを聞いてその人はにこやかに笑い光になって消えていった。

 

「ふぅ、何とかなったね」

もとに戻ったグラウンドには俺とシオンちゃん、そして疲れて眠ってしまったるしあちゃんが残されていた。

「さ、頼まれたでしょ、るしあちゃを背負ってやって」

「あ、はい」

俺はるしあちゃんを背負う。

「あのう、さっきのあれは」

俺は気になった事をシオンちゃんに聞いた。

「あれね、そうね。

るしあちゃは優しいからね」

シオンちゃんはボソリと呟く。

「いいわ、帰りながら話してあげる」

そして、俺達は野外ステージに戻るのだった。




無事にステージを守る事ができたあなた。
次回は学園最後のお話になる予定です。
そして、るしあちゃんの秘密も語られます。
※注意次回語られる秘密は小説内での設定です。
現在活動されている、るしあちゃんとは関係ありません。
鳳凰寺ベル、双犬ベルフェについての設定は活動報告にありますので興味があったら見てみてください。

では、次回をお楽しみに
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