ホロライブ・オルタナティブver.IF正式版   作:天野空

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ログインする時に不思議な体験をしたあなた。
そして、起きると不思議なスキルを所持していた。
受けたクエストでラミィちゃんと出会ってレアクエストをこなし、レベルが爆上がりをする。
不思議なスキルを調べてもらうも【ゲーマーズ】に行かなければスキル鑑定できないと言われてしまう。
あなたは友人に一度相談する事にした。


森の木とラミィ

昨日はなんだったんだろう?

今日は普通にログインできた。

あれもイベントの一環だったのだろうか?

ま、いいや。

そんな事より今日は友人と待ち合わせしている。

ちなみに友人は今はこの【ファンタジー】にはおらず別の場所で活動している。

確か【ふぉーす】にある洞窟をフレンドメンバーと一緒に挑んでいるって言ってたっけ。

【ふぉーす】にはそのレベルに応じて様々なダンジョンが存在するらしい。

ま、その中には絶対に入ってはいけないダンジョンもあるらしいけど。

今の俺にはまだまだ先の話だけどな。

しかし、俺を誘っておいて簡単に説明した後放置とは…

分かってるなぁ、俺の友人は。

何もかも教えてもらうと萎えるからなぁ。

やっぱRPGは自分で開拓していってなんぼだからな。

「よ、その様子じゃゲーム楽しんでるみたいだな」

突然後ろから声がかかる。

「おう、一昨日ぶりだな」

「はは、リアルでは昨日会ってるだろ」

「確かに」

「で、なんだ?聞きたい事って」

友人はフル装備からラフな格好に装備チェンジする。

「ん?おまえは着替えないのか?」

「え?」

「あ、そうか言ってなかったな」

友人と曰く、このゲームでは基本戦闘以外ではおしゃれ着と呼ばれる普段着を着るそうだ。

戦闘以外で鎧とか着てると初心者だと思われるらしい。

だから、いろんな人に初めてって言われたのか。

ちなみに装備はステータス画面からワンタッチで切り替えられる。

戦闘装備枠が1つとおしゃれ着枠が2つだ。

俺は友人と道具屋に行き、旅人の服を購入。

装備した。

武器は装備してても大丈夫と言うことだ。

「ま、旅人の服着てる時点で初心者だけどな」

「うるせえ」

「もう少し進めば服屋があるからそこでおしゃれ着は買うといいさ」

「わかった」

「じゃ、この前の酒場に行くか」

この前来た酒場に来る。

朝早いからかあまり人はいなかった。

テーブルに着く。

「いらっしゃいませ、ご注文は?」

「えっと」

メニューを見る案外いろいろあるんだよな、ここ。

「ラミィ水2つで」

「おい」

「かしこまりました」

「だから何で俺のも頼むんだよ」

「バカか?

この酒場に来たらとりあえずラミィ水だろ」

「いや、とりあえず生みたいな言い方やめろ」

「というか、ここしか売ってないんだぞラミィ水」

「そうなのか?」

「ああ、ここにラミィ水納品している人がいるらしいんだが、ここ以外には持っていってないらしくてね」

「へぇ、どんな冒険者なんだ」

「さぁ、詳しくは分からないんだが。

店に入る時「こんねねー」と言って入ってくるらしい」

「ほう、髪型は?」

「何故か泥棒のようなほっかむりをして来るがお団子ヘアーらしい」

「ほうほう、髪の色は?」

「く、う、薄いオレンジ色」

「なんで苦しそうに言うんだ」

「い、いや、これ以上は察してくれ」

「ま、まぁ、そう言うならもう聞かんが。

犯人心当たりあるんじゃないのか?」

「ぐは、い、言うな」

「わ、分かったって」

はぁはぁ。

何故か荒い息で胸を押さえている友人。

周りの人も同じようにしてる人や苦笑している人。

この世界って基本ノリいい人ばかりだなぁ。

「それでいいか?相談」

「あ、ああ、そうだったな。

で、なんだ?」

ウェイトレスが注文の品を持ってくる。

ま、味は悪くないし美味しいからいいけど、名前がなぁ。

「ん?」

「ああ、ごめん。

俺もちょっと違うワールドに行きたくってさ」

「ん?一昨日始めたばかりでか?」

「ああ、ちょっと【ゲーマーズ】に用事が出来てな」

「へぇ、クエスト絡み?」

「いや、スキル絡み」

「ああ、スキル鑑定士のところに行ったのか」

「そう言うことだ」

「ここのスキル鑑定士は初級だからな。

レアスキルはほとんど分からないからなぁ。

なるほど【ゲーマーズ】のスキル鑑定士は優秀だからな」

「いや、大神神社に行けって言われた」

「は?大神神社?」

「ああ、そこにいるミオ様に会えって」

「はぁ?ミオ様ってホロメンの1人だぞ?」

「そうなのか?」

「ああ、そんな簡単に会えないはずだ」

「ああ、それは言われた。

だけど、言われたからには1度行ってみようと思ってさ」

「そうか、今レベルは?」

ラミィ水を飲む。

「15」

「ええ?もう?どれだけクエスト回したんだよ。

普通15って始まりの町だけなら3日徹夜でぶんまわしてどうにかなれるくらいだぞ」

「仕方ないだろ、本当なんだから。

それにそんなにクエスト受けまくってない」

「ま、そのレアスキルの影響かもな。

なら、後10は欲しいな」

友人がマップを表示する。

「道具屋で買えるから外に出るなら買っとけ。

で、ここが俺達がいる場所だ。

【ゲーマーズ】はこの【ファンタジー】の隣にある世界なんだが、入るにはこの世界の壁を越えないといけない」

「世界の壁?」

「そうだ、2つの世界はまったく違うモンスター体系や、世界観だからこの壁で分けられてる」

「どうやって越える?」

「ま、壁にはゲートと呼ばれる門があるからそこに通行書見せたら入れる。

で、その通行書がレベル25以上じゃないと発行してもらえない」

「それで後10か」

「そう言う事だ」

「分かったありがとう」

「いや、なんかかなりレアなスキル持ってるみたいだし、早めに効果を知りたいのは分かるがあまり無理するなよ」

「ああ、ぼちぼちやるよ」

「じゃ、フレンド登録しとくか」

「おう」

ステータス画面を開けて友人とフレンド登録する。

「これで何かあったらDMで直接連絡してくれ。

あと、ログインしてるかどうかも分かるしな」

「へぇ、便利だな」

「ちなみにホロメンとフレンド登録もできるらしい」

「え?」

また、血の涙。

「ホロメンから直接言われるらしいのだが、このゲームで何人かはホロメンとフレンドになってるやつがいると言うことだ。

う、うらやましい~~

俺もホロメンとDMしてぇ~」

「声が大きいって」

それに周り、お前らも泣くな。

「す、すまん、取り乱した」

「取り乱しすぎだって」

「まぁ、何にせよ無理はするなよ。

まだ、デスペナを回避できる方法は手に入れられないんだし」

「ああ、分かった。ありがとうな」

「おう」

そして、俺は友人と別れた。

友人は今からダンジョン攻略らしい。

さて、何するかな。

俺はギルドに向かった。

クエストボードを見る。

採取クエストに討伐クエスト。

やっぱり代わりばえしないなぁ。

ふと、クエストボードの端を見る。

何かある。

クエストを取る、木こりの募集?

オーク原木5本の納品。

なんかデジャヴが。

ま、いいか。

俺はそのクエをカウンターに持っていき受けた。

道具屋に行く。

斧を1本購入。

一応これは武器に使えるのか聞くと、これは採取用の斧なので使えないという事だった。

さてと、昼飯に露天でパンと串焼きを3個ずつ買った。

そして、俺はクエストの場所に向かう。

はぁ、なんかデジャヴだなぁ。

清んだ森を歩きながら考える。

昨日、町でちょっと聞いたのだが、この森は神聖な森らしく年がら年中不思議な力で清められているらしい。

なのでモンスターがいないと言う事だ。

カン、カン、カン。

森の奥から軽快な音が聞こえる。

やっぱりなぁ。

そこには昨日とは違って作業着を着て麦わら帽子を被った女の子とシロクマがいた。

「こんらみだったかな?」

その女の子に声をかける。

「ん?あ、また会いましたね、こんらみ~」

「やっぱり、ラミィちゃんのクエストだったのか」

「すごいですね、お昼のある時間帯にしか張り出されない限定クエストなんですよ、これ」

「なんか縁があるのかな」

「そうかも」

明るく笑うラミィちゃん。

「よし、それじゃ、木こり頑張るか」

「ですね」

それから俺はラミィちゃんと一緒に伐採を行った。

この森はある程度なら木を伐っても数日で元に戻るらしい。

ラミィちゃん曰く、復元妖精さんのお陰だそうだ。

「こんなものかな」

オーク原木5本ゲット。

ゲームでよくあるように木を伐るだけで枝打ちやらの作業はいらず伐った瞬間丸太になる。

それにアイテムボックスに入れれば重さ関係なく持ち運べた。

ラミィちゃんとしばし休憩。

そうだ、ちょっと疑問だった事を聞いてみるか。

「ラミィちゃんってさ、ラミィ水って知ってる」

「あ、はい、知ってます」

少し嫌な顔をする。

やば、聞いたらやばかったか?

「始まりの町のある酒場で注文できるんですよね」

「う、うん、そう」

「お団子頭の薄いオレンジ色の髪色でこんねねって挨拶してお店に納品しにくるんだよね」

「そ、そう、よく知ってるね」

「ええ、よく知ってますよ。

あのバカねねは、また変な商売して」

「はははは」

ぐー

あ、ラミィちゃんを見る。

今度は空を見上げて一生懸命口笛吹いてる。

「お、怒ったらお腹空いたんです!」

少し照れながら怒るラミィちゃん。

俺はアイテムボックスからパンと串焼きを取り出す。

それをラミィちゃんに差し出す。

「え?いいんですか?」

「こんなこともあろうかとってね」

「なんか餌付けされてる?」

「いやいや、そんな事ないよ」

「ありがとうございます」

パンと串焼きをパクパク食べるラミィちゃん。

だいふくにも同様に渡す。

だいふくも美味しそうに食べていた。

確かに上手いなぁ、この串焼き。

ふぅ、食べた食べた、案外お腹いっぱいになるな。

「また、おごってもらったね」

「いいよ、ラミィちゃんと一緒に食事したって知ったら友達に恨まれそうになるぐらいレアな体験だし」

「そうなんですか?

でも、それを恨むような人はこのゲームではいませんよ。

羨ましがるぐらいですかね」

酒場の友人やお客を思い出す。

「確かにそうかも」

「でしょ?」

お互いに笑う。

「さて、それじゃクエスト完了の報告行ってくるよ」

「はい、また機会があればクエスト受けてくださいね。

おつらみ~」

(傍観者をする予定だが、少しはいいだろ?

世界の答えよ)

「え?」

「ん?」

頭に声が響いた。

どこかで聞いた声だった。

ラミィちゃんも不思議な顔でこちらを見ている。

突如ラミィちゃんの後ろに4つの時計が現れ、針が高速で回り始めた。

そして、空間が割れる。

ガァァァァァ~

「ええ?」

慌てて振り向くラミィちゃん。

現れたそれは巨大な鉄棍棒を振り上げていた。

「危ない」

咄嗟にラミィちゃんを引き寄せ、後方に思い切り飛ぶ。

ドカァァォ

その直後、地面を鉄棍棒が抉る。

俺はラミィちゃんを連れて距離を取る。

「なんでこんなところに出てくるの?」

ラミィちゃんがそれを見て呟く。

俺より三倍ほど大きいその人型はまさに鬼だった。

「ここに出るはずないでしょ。

オーガロード、それもスリースターズだなんて」

俺はラミィちゃんとあまりにも強力な雰囲気を出す鬼と対峙したのだった。




次回、【ホロライブワールド】の一大イベントの1つ、超レイドバトル。
ホロライブオルタナティブも新たな動きがありこれから楽しみです。
ちなみにこのお話は僕の完全な妄想です。
ではでは次回をお楽しみ。

めちゃ夢物語、この妄想のイラストも描いてくださると嬉しいです。

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