そして、仁王立ちの雪花ラミィのお説教タイムが始まるのだった。
さて、酒場の個室。
腕組みをして仁王立ちのラミィちゃんの前にポルカちゃん、ねねちゃん、そしてぼたんちゃんが正座して座っていた。
前回で薄々感じていたが、ぼたんちゃんも一枚かんでいたらしい。
怒られてる?3人を見ながら仲良いなぁと感じてしまう。
なんかいたずらがママに見つかって怒られてる子どもみたいだし。
「さて、食事にしよっか」
お叱りタイムが終わって、何事もなかったようにメニューを広げるポルカちゃん。
「今日もパーティー?」
「いや、2日連続はしんどいでしょ」
「オレンジジュース1つ」
早いなぼたんちゃん。
それから一通り注文して、また賑やかなお昼ご飯となった。
「それで、ポルカちゃんはなんでこの第3の町に?」
「ん?」
お肉を食べながらこちらを向くポルカちゃん。
確か第五世代組の人達の家は、始まりの町にあったはず、地図を購入した時にいろいろと調べて見つけた。
「そうだね、別にポルカが作った第五世代ハウスに誰も帰ってこないからうろうろしてる訳じゃないんだけどね」
『ははは』
ポルカちゃんの言葉に渇いた笑いをする3人。
「理由はこの前の事だよ」
「この前って言うと【ふぉーす】での事?」
「そう、実はあの時ポルカ達には見過ごせない事があってね。
あのアスモっていう人、コメント集の力使ってたでしょ」
ポルカちゃんの言葉に食事の手が止まる3人。
「それ本当なの?」
ラミィちゃんが今まで見たことない顔でポルカちゃんに聞く。
「この目で見たからね、間違いない」
「何かあるのコメント集について」
俺はポルカちゃんに聞いてみる。
「ん~いろいろとね、あったかな。
ま、今回はその事はあまり関係ないから」
言葉を濁すポルカちゃん。
「で、アスモっていう人物が気になってね、いろいろ調べたらこの第3の町によく来てたって情報を手に入れてここで調べてたわけ」
「何か進展はあった?」
「いや、ぜんぜん」
俺の言葉にポルカちゃんは首を振った。
「そういえばさ、よくねね達4人と出会えたよね?」
話を変えようとしたのか、ねなちゃんが俺に聞いてきた。
「確かに普通なら私達と出会えて、なおかつこんな感じでご飯食べるなんてほとんどあり得ないよ」
オレンジジュースを手にぼたんちゃんが言う。
「普通に女ったらしなんですよ」
何故か怒りながら言うラミィちゃん。
「いや、女ったらしじゃないから」
「あれ?みんな気がつかなかったの?
その胸元のやつのせいだと思うよ」
ポルカちゃんは俺の胸元を指差す。
『え?』
俺の胸元に3人の注目が集まる。
俺は胸元から例のアイテムを出して机に置いた。
「うわぁ、本当にこれを手に入れてる人いたんだ」
「なんだ、アイテムのせいだったんだ」
何故か残念がるラミィちゃん。
「ま、アイテムだけとは思えないほど遭遇率が高いけどね。
もう出会うのが【運命】かと思うくらい」
ポルカちゃんが俺を見ながら言う。
ま、確かに【運命】があるかもね。
「ちなみにどれくらい出会ってんの?」
ねねちゃんが興味津々に聞いてくる。
「それはラミィも気になる」
「じゃ、見てみる?」
俺はステータスの推し一覧を表示する。
「おお、これはすごい」
「まさかここまでとはね」
ねねちゃんとぼたんちゃんは一覧を見て驚く。
「あれ?でも、ねねちゃんのアイコン点滅してない?」
「え?」
ラミィちゃんの言葉にねねちゃんは自分のアイコンを見る。
「ほんとだ、なんで~」
「まさか自己紹介してないとかないよね?」
ポルカちゃんがねねちゃんを見てため息混じりに言う。
「あ」
口に手を当てるねねちゃん。
確かに俺もなんとなく分かってたから聞いてないや。
「うおほん、ホロライブワールド第5世代組オレンジ担当アイドルの桃鈴ねねで~す」
そしてセクシーポーズ?をとる。
《スキル【運命】が発動しました》
「うわぁ、改めて人の目の前でやると恥ずかしい」
ばっと座るねねちゃん。
そして、直ぐに一覧を見る。
「あ、点灯になった」
嬉しそう。
「しかし、そうかそのアイテムがあるんだよね」
ポルカちゃんは何かを考え始める。
「へぇ、第六世代組もこっちに来てたんだ」
ぼたんちゃんは一覧の最後の列を見ていた。
「わぁ、本当に?
それは嬉しいなぁ」
ラミィちゃんも一覧を覗きながら嬉しそうだ。
「ちなみにラミィちゃん達より後の世代は沢山いるんですか?」
「え?
そうね、この世界に来てる後輩ちゃんは、その5人になるんだけど、リアルのラミィ達なら後輩ちゃんたくさんいると思うよ」
「実装されてないだけって事でね」
ぼたんちゃんがそう続ける。
「詳しく知りたかったらネットで検索してみるといいと思うよ」
ねねちゃんも食事をしながらそう言ってきた。
「さて、ポルカの後輩の話は置いといて、ちょっと考えたんだけどさ。
キミが知ってるアスモって人の情報教えてくれない?」
俺はポルカちゃんに言われてアスモや他の仲間達の事を話す。
「なるほどなるほど、彼女達はホロメンの後輩だって言ってたんだ」
「ええ、そう言ってました」
「ちなみにポルカ達の後輩にあの子達はいない、リアルでもね」
「そうそう、リアルの情報はこっちに逐一更新されてるからね」
ラミィちゃんフォローありがとう。
「でね、後輩にいないんだけど、彼女達は自分達を後輩だって言うならあの子達もホロメンって括りになるわけよね、この世界では」
「そうなると思います」
確かに自分達が言ってるんだからそうなるはずだ。
「じゃ、キミと行動してたら近いうちに会えるはずだ」
ポルカちゃんがニヤリ。
「え?」
「だって、ほぼ強制的にホロメンのイベントを起こせるアイテムと人物が揃ってるんだよ?」
ポルカちゃんは俺と虹色ダーツを交互に指差す。
「さて、明日からはこの5人で行動だから、いつ仕掛けられるか楽しみだね。
怪しいと思ったらキミに声をかけるよ」
そう言ってポルカちゃんは飲み物をグイっと飲んだ。
「あ、それラミィの」
「ぐぁ、何飲んでの?これ?」
「えっと鬼神殺しかな」
「アルコール度数75」
「なんで日本酒っぽい名前なのにそんな度数あるんだよ~」
ポルカちゃん顔を真っ赤にしてその場にパタリ。
「あ、そんなに強くないんですね」
「大丈夫、そのうち復活するから」
そう言ってそれを飲むラミィちゃん。
ラミィちゃんは平気なんだ。
そして、宴はしばらく続いた。
「そろそろお開きにしましょうか」
俺達は酒場を出る。
日は落ち始めそろそろ夜になろうとしていた。
めちゃくちゃ酒場にいたんだな。
「そうだね、明日の朝にそこの噴水前で集合しようか?」
ラミィちゃんの提案に俺は頷いた。
「分かりました、俺は一旦ログアウトします。
また、明日の朝に」
「オッケー」
ねねちゃんも元気に返事している。
「えっと、この後ラミィちゃん達は?」
一応、聞いてみる。
「そうね、久しぶりの町だし、まだ夜はこれからだからうろうろしてみる」
とうきうきなラミィちゃん。
「そんなラミィに付いてく」
とねねちゃん。
「推しが行くのに寝てられない」
とぼたんちゃんに肩を借りてるポルカちゃん。
「酔っぱらい2人とグロッキー寸前のおもりに着いていくよ」
とぼたんちゃん。
「本当にお疲れ様です」
俺はぼたんちゃんに敬礼をした。
「それじゃ、おつらみ~」
「おつねね~」
「ポルカまだ終わらんよ!」
元気だなぁ。
「また、明日ね」
軽く手を振ってくれるぼたんちゃん。
「はい、4人ともまた明日」
そして俺は4人と別れて宿に向かった。
その途中ふと友人の顔が浮かぶ、ねぽらぼの4人と一緒だなんて言ったら俺あいつに恨まれるなぁ。
黙っとこう。
ログインして俺はさっそく噴水の場所に向かった。
たぶん俺がログインしたと同時に彼女達には通知されるだろう。
ん?もう噴水前に誰かいる?
「え?ポルカちゃん?」
そう、噴水前にはポルカちゃんが待っていた。
「やぁ」
と元気なさそうに手を上げるポルカちゃ。
「めちゃくちゃ早いじゃないですか。
どうしたんですか?」
「え?
寝坊しないように昨日からここにいるよ」
「はぁ?
もしかして徹夜?」
「そうとも言うかな」
確かに眠そうだ。
「なんで徹夜なんか」
「いやぁ、大事な時に寝坊できないなぁっと」
「つうか、今から何があるか分からないのに、無茶しないでください」
俺はアイテムボックスからテントを取り出し設置する。
普通は町中で使わないけど今回は特別だ。
「何してんの?」
「何ってこうするんです」
テントの中にポルカちゃんを放り込む。
「な、なにするんだ。
くそう、このふわふわな布団にやられてたまるかぁ~
く、負けるかぁ~
ま、負ける、か~
負けてzzz」
さすがに布団の誘惑には勝てなかったか。
そんな事をしていると残りの3人もやってきた。
「おはらみ~」
3人とも眠たそう。
「何時までやってたんですか?」
「何時だったかなぁ?」
「深夜だったのは確かかな」
「元気だなぁもう」
「あれ?おまるんは?」
ラミィちゃんは辺りを見渡す。
「ここです」
俺は隣のテントを指差した。
「テント?」
ねねちゃんが不思議そうに見る。
「遅刻しない為にここで徹夜してたみたいなので、強制的に眠らせました」
「あ、ほんとだ、寝てるわ」
ぼたんちゃんはテントの中を見ていた。
「じゃ、ラミィも寝る」
「ねねも~」
「しょうがないなぁ」
そして、3人もテントの中へ。
「え?ちょっと」
しばらくするとテントから寝息が聞こえてきた。
そっと中を覗く。
4人とも並んで仲良く寝ていた。
はぁ。
ま、昼くらいに起こせばいいか。
そう思い俺は噴水でしばらく待つことにした。
さて、ねぽらぼ集合からやっと次回本筋に入ります。
果たしてあなたは2人のホロメンに会えるのか?
また、なんやかんやで宴になるのか?
それでは次回をお楽しみに