そこである女性達が集まっていた。
【ファンタジー】の第3の町。
ある教会の隣にある小屋。
そこはその教会に住む1人のシスターが借りている家だった。
「はぁ、正月から暇だぁ~」
部屋の真ん中に置かれているこたつに入って1人の女子高生が横たわりながら呟いた。
「なんか特番ばかりで見るものがないですね」
こたつに入っている小柄な女性がテレビのチャンネルを変えまくる。
「ちょっと人の家でテレビ見ながら文句言うのは止めてください。
それにゲームの中なんですよここ?
なんでテレビ見てるんですか」
台所から女性の声が聞こえる。
「別にゲームの中でも私達は、ここが生きてる場所ですからねぇ、ふぁ~」
こたつで寝転びながらゴロゴロする女性が言った。
「それに、外の情報を知るのも私達には有益ですわよ」
小柄な女性からリモコンを取り上げ、ある特番に変える女性。
もちろんこたつに入っている。
「はぁ、それより、誰も手伝ってくれないんですね」
台所からおせちを運ぶシスター
「え?
お呼ばれしてる時は待ってたら良いんじゃないの?」
きょとんとした顔で女性が言う。
「あのねぇ、誰も呼んでません。
勝手に集まって来るだけでしょ」
シスターはそう言いながらもてきぱき準備していった。
「ほら、私もいれてください」
小柄な女性を横に押しながらこたつに入るシスター
「それでは乾杯しますか?」
シスターはコップを持つ。
残りの女性達もコップを持った。
『乾杯~』
「はぁ~上手い」
オレンジジュースを飲む女子高生、双犬ベルフェ。
「ふぅ、熱燗は落ち着きますね」
おちょこで酒を飲む女性、鳳凰寺ベル。
「ふふ、お正月そうそうこんなワイン飲めるなんて」
ワイングラスをゆっくりと回す女性、美色アスモ。
「んぐんぐ、やはりミルクですね」
ジョッキーでミルクを飲む、小姫マリモ。
「はぁ、なんでみんなバラバラなものを言うんですかぁ」
熱いお茶を飲むシスター
「というかなんで私だけ名前まだ出てないんですか?
名前はもう紹介されてるはずでしょう?」
「自分で言ってないからダメなんじゃない?」
ベルフェがおせちを取り皿に取りながら言った。
「ええ~」
「ま、まだきちんと出番ないですからね」
マモリもおせちを食べる。
「う、うらやましい~」
お茶飲みながらシスターはぼそっと呟く。
「ま、それは置いとくとして、どうでしたか先輩達と接触してみて」
シスターは湯呑みを机の上に置きながらみんなに聞いた。
「そうだなぁ」
「私はあまり出会ってはいませんが、ポルカ先輩は気を付けといた方がいいと思いますわ」
アスモはワイングラスを机に置きながら言った。
「あの先輩見た目に反してかなり策士ですね。
気を付けないと計画を立てても行う前に潰してきそうな感じです」
「確かにそれは私も感じました」
アスモの言葉にシスターが頷いた。
「私が最後の1人と知られたのも、彼女が何かした感じのようですし。
それに第五世代組の先輩方はみんな警戒しておいた方がいいですね。
ぼたん先輩も私と対峙してる時、いつでも戦闘に入れるように準備してましたし、ラミィ先輩も世界の答えさんのフォローがすぐに出きるように構えていた。
ねね先輩もふざけてるように見えて周りの警戒をしてました」
「さすが元コメント集を取り込んでた人達だけはあるね」
マモリは感心したように言った。
「たぶん、そのせいで他のホロメンの方々より基本能力が高いんでしょうね」
おちょこを口に当てながらベルが言った。
「それじゃまだ、その先輩達は特殊能力を使ってないんですか?」
「そうなりますね」
ベルの言葉にアスモが頷く。
「確かに注意しとかないといけないですね」
ベルがため息混じりで言った。
「ベルはどなたか気になる先輩いましたか?」
シスターがベルを見て聞いた。
「そうですね、私とベルフェは学園に潜入していましたが、戦った先輩はそのうちの2人」
「だな、それを踏まえていうと気になる先輩は何人かいるけど、特に気になったのはるしあ先輩だな。
あの人は怒らすと俺達だとしても詰む」
「確かにそれは言えますね」
ベルフェの言葉にベルが頷く。
「どうしてです?
確かるしあ先輩はどちらかというと前線に出て、自らの力で戦う感じではないのでは?」
アスモが不思議そうに2人に聞いた。
「確かに死霊を召喚して戦う感じだが、あの先輩【死屍累々】を持ってる」
「はぁ?【死屍累々】ですか?」
ベルフェの言葉に驚くアスモ。
「そうです、あの運営がネタで作った最悪の武器」
「でも、あれって極悪すぎて運営が使用禁止にして封印してなかったっけ?」
雑煮をすすりながらマモリが言った。
「ええ、確かにその通りですが、あの武器って意思を持ってるでしょ。
そのせいで武器自身がるしあ先輩を選んだ可能性があります」
「あれって確か、装備者の意思を乗っ取って、乗っ取った時に視界に入っている相手を死ぬまで追い続けるんだよね」
ベルの言葉にマモリが誰に言うのではなく聞いた。
「それで、殺されたらプレイヤー以外は無条件で消滅。
それがプレイヤーだったら全てを0に戻されて初期スタートだからな。
な、ヤバいだろ」
『確かに』
ベルフェの言葉に一同納得。
「あとは、学園のホロメンの皆さんも曲者揃いですが、はあと先輩は詳しく情報が分からなかったので要注意ですね」
ベルが続ける。
「ああ、確かにあの先輩もヤバいな。
まるっきり本性が分からん」
ベルフェも頷く。
「ま、救いは基本的に学園内のホロメン先輩は、あの場所から外に出ないですからね。
ただ、もし外に出始めたら気を付けないといけないです」
ベルがそう締めくくる。
「それじゃ、次は私だね」
マモリが元気に言った。
「私がたぶん一番多くの先輩と会ったんだけど、ガチでやばかったのはかなた先輩だね」
「ああ、あの先輩ですか」
シスターが頷く。
「たぶん、限定的な変身だったと思うけど、竜の力を借りた変身がすごい。
手も足も出なかったから」
「あの世代の先輩達は変身が出来るんでしたね」
マモリの言葉にアスモが答える。
「あの戦いの後、実は私達の大召喚がしばらく使えないようになってます」
『え?』
シスターの言葉に驚く4人。
「あの戦いは私も見ていたんですが、マモリが撤退した後、かなた先輩あろう事か電子の狭間に向かったんです」
「はぁ?
そんな事、自力で出来るのはホロメンでも限られた人数だけだろ。
ましてやかなた先輩じゃ無理のはず」
シスターの言葉にベルフェが声をあげる。
「そうなんですが、あの時にかなた先輩、竜の力を使ってましたよね?」
「あ」
「そういう事か」
何かを察した一同が納得するように言った。
そうドラゴンでもあるココはその力で電子の狭間に自力で行っているのだ。
「じゃ、まさか?」
「はい、そのまさかです」
ベルフェの言葉に頷くシスター
「私達が大召喚で呼ぶキメラ達の大半はあの電子の狭間にいるんですが、かなた先輩とココ先輩、そしてたつのこの方達に全滅させられました」
「どんだけチートなんだよ、その2人」
「それもあの場所でよく大召喚使えましたね」
アスモが感心するように言った。
「普通は使えないでしょうけど、ココ先輩とたつのこの方々の絆が強かったんでしょうね」
シスターがふぅと息を吐きながら答えた。
「さて、いろいろ聞きましたが、まだ出てきてないホロメンの先輩方がいますので気を抜かないように」
シスターが4人に言う。
「ま、俺達もまだ本気はだしてねぇからな」
ベルフェは1枚のカードを取り出す。
「確かにそうですが、その特殊スキルは最後の切り札ですから」
シスターはベルフェに言った。
「へいへい」
「では、報告会はこれくらいにして、今からはゆっくりと正月休みを過ごしますか」
『賛成~』
彼女達はもう一度各々の飲み物を持って乾杯をした。
これから彼女達、第X世代がどう物語に関わってくるかは神のみぞ知る。
明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。
では、今年もこの作品をよろしくお願いいたします。