ホロライブ・オルタナティブver.IF正式版   作:天野空

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無事に兎田ぺこらを捕まえたあなた達一行。
あなた達は本来の目的である造船の準備に入るのであった。


謎の鉱石に謎の機械を

某酒場の個室。

「はぁ、折角の休日が台無しぺこ」

ぺこらちゃんを無事に捕獲して6人でいつもの場所に来ていた。

腕組みをして仁王立ちしながら、そっぽを向くぺこらちゃんを前に俺達は座っている。

「ごめんね、どうしてもぺこらの力を借りたくてさ」

「ごめんなのです」

「ぺこら、機嫌直して」

「ぺこらがいないと船長達何もできないのよ~」

なんかぺこらちゃんの耳と尻尾が横に動き始めた?

「ほら、キミもなんか言って」

小声でマリン船長に言われる。

「どうしても必要なものがあるんです。

それにはぺこらちゃんの力をどうしても借りたいんです。

お願いします」

俺の言葉に耳と尻尾の揺れが最高潮に達する。

「し、仕方ないぺこねぇ。

どうしてもというなら手伝ってやらない事もないぺこですが」

「よろしくお願いします」

もう一度俺は頭を下げる。

「よし、わかったぺこ。

手伝ってやる」

腕組みを解き手を腰にしてぺこらちゃんは胸をはった。

「ありがとうございます」

「じゃ、宴会しようか」

いつのまにやら席に着いてる他の4人。

はや、席につくのはや。

「もうちょっと余韻に浸りたかったぺこ」

と言いながらいつの間にか席に着いてメニューを見ているぺこらちゃん。

はや!

「何してるの?

早く頼んじゃうよ」

「あ、はい」

フレアさんに言われ俺も席に着きメニューを見る。

そして、第三世代組全員集合記念の宴が始まる。

 

「うう、気持ち悪い」

俺は昨日の宴の後、宿に泊まった。

今回はログアウトしてないので、酔った時のバッドステータス混乱弱が付いたままだ。

寝ても治らないバッドステータスはやめてほしいな。

こんなことならログアウトしとくんだった。

俺は待ち合わせの場所、噴水前に急ぐ。

少し寝すぎた。

このままじゃ時間すれすれだな。

しかし、第三世代組のみんなは強いな、あんなに遅くまで騒いだのに朝の9時集合って言ってたし。

お、噴水が見えてきた。

しかし、噴水前に第三世代組のみんなはいなかった。

時間を見る。

まだ、少し早かったかな?

そして…

「ははは、昨日ははしゃぎ過ぎたぺこね」

「まいったぁ、船長休みかと思ってた」

「みんなと寝るのも久しぶりでしたし」

「遅くまで話しちゃったね」

「と、言うわけで」

『遅れてごめん』「です」「ぺこ」

約束の時間を2時間過ぎた頃にみんなが来た。

ま、あれだけ騒いだらねぇ。

「たぶんそうかなぁっと思いましたので。

なんせみなさん全然セーブしてませんでしたし」

『はははは』

「ま、気合い入れ直して造船開始するよ」

『お~』

フレアさんの掛け声に俺達は元気よく返事をした。

場所は港に近い造船所。

ここを今回は貸しきって船を造ることになる。

設計図を広げフレアさんとぺこらちゃんが話し合っている。

ん?

どこに船を造るお金があるんだって?

確かに本来はかなりかかるんだけど、何故かほとんどお金はかかっていない。

手伝ってくれる人はフレアさんやぺこらちゃんの会社のNPC、るしあちゃんが呼び出したスケルトンがしてくれる。

そして、材料だけど。

「というわけで手分けして、これを集めてきて」

フレアさんとぺこらちゃんを前に集められた人達に、紙が配られた。

俺が配られた紙には、鉄鉱と鉄のように固い木を数ダース集めるように書かれていた。

この木なら待ってる間にクエストで採取した事があるな。

鉄鉱もある場所は分かる。

「では、各自作業に戻って」

『了解!』

そして、俺も与えられた作業に取りかかる。

そう、材料は自分達で集めるのでお金がかからないと言うことだ。

少しはフレアさんとぺこらちゃんが会社から出してくれて、材料集めの間はそちらを使って部品を製作してくれるらしい。

第三世代組の人達は造船の方に行ってるので、俺は1人で材料を集めに行った。

鉄鉱集めも、木材集めも特に苦労なく集める事ができた。

これも事前にクエストで場所を知ってたお陰だな。

一通りのアイテムを集めた俺はそれを納品するべく造船所に向かう。

「ちょっとそこの人」

「え?」

港に入り、造船所への道を歩いていると路地裏から声をかけられた。

「えっと」

その人物はやけに背が低く背中が曲がっていた。

フードを被っているから顔は分からない。

「俺の事か?」

「そうそう、ちょっと話があってね」

見るからに怪しい相手だが。

「何のようだ」

俺はいつでも鬼切丸を出せるように準備する。

「ははは、何もしないさ。

そんな武器は必要ないよ」

な、見た目は全く変わらないのに武器を準備してるのが分かるのか?

「ま、こっちに来なよ」

そして、裏路地に入っていくフードの人物。

俺は用心しながら裏路地に入っていった。

そこは行き止まりだった。

しかし、不思議な事に壁には門があり、この先から光が流れていた。

「さて、来てくれてありがとう」

フードを外す人物。

その顔は赤いトカゲの顔だった。

「自己紹介しないとな、俺はアカトゲだ」

アカトゲ?

赤いトカゲだからか?

「ま、俺の名前なんてどうでも良いさ。

それよりこれをあんたに渡そうと思ってな」

アカトゲと名乗ったトカゲ人間は真っ赤な拳大の宝石を俺に差し出してきた。

「これは?」

「これは欲吸石と言って人の欲望を吸収してエネルギーとして溜め込んでいる石だ」

「何故俺にこんな物を渡すんだ?」

俺は押し付けられる形でその石を受けとる。

「マリン船長がいるだろ?

その人に前に世話になってな。

その時のお礼として報酬を用意しといたから渡しに来た」

「報酬?」

「ああ、船を造ってるんだろ?

だったら、その石は必要になる。

そのくらいの大きさの石なら十分動力として使えるだろうしな。

ま、その石からどうやってエネルギーを取り出すかはそっちで考えてくれ」

「お、おい!」

そう言いながらアカトゲは門へと入ろうとする。

「あ、そうそう、俺の事はマリン船長に言わなくていいからな」

「まてよ、あんた何者なんだ」

「ん?別に普通の生物だが?」

「何言って、ここはゲームの世界だぞ」

「そうだな」

「だったら、なんだその門の先はあらか様にゲームじゃないだろう」

そう、その門の先は明らかにおかしい。

そんな光の道なんてゲームしてはリアルすぎる。

「本当にお前はゲームをしてるのか?」

「え?」

「その体は自分の意志で自由に動く。

触れば感触もあるし、食べるものを食べれば味もある」

「そ、そりゃVRMMORPGだから当たり前だろ」

「そうだな、だけどリアルとどこが違う?」

「は?死なないし、魔法やスキルがある」

「それはお前の住んでいるリアルの世界の話だろ?

お前の知らない世界は魔法があったり死んでも生き返ったりスキルがあったりするかもよ」

「な」

「ま、そんな話はいいよ。

それじゃ、その石有効活用してくれよ」

そう言い残しアカトゲは門へと消える。

アカトゲが門に入った瞬間、門は消えて普通の壁に戻った。

「な、なんなんだ?」

俺は手に持つ石を見た。

その石は確かにあり怪しく光っていた。

 

「これを鉱山で?」

フレアさんに例の石を見せる。

言わなくて言いと言われたので鉱山で見つけた事にした。

「ぺこら、これ見て」

「ん?何ぺこ?」

設計図を見ながら考え事をしていたぺこらちゃんがこっちに来る。

「な、何ぺこかこれ?」

石を見て驚くぺこらちゃん。

「すごいでしょ、こんな石見た事ないよ。

エネルギーが溢れてる」

「これなら、迷ってた動力のエネルギーに使えるぺこ」

「そうなんですか?」

「ま、初めて見る物だけど、安全にこれを使えたなら動力は問題ない」

「ただ、これからどうやってエネルギーを取り出すか」

ぺこらちゃんはう~んと悩む。

「ありがとう、これはこっちで調べてみるよ。

キミは今日は宿で休んでいいよ」

フレアさんに言われて外を見る。

確かにいつの間にか夕方だ。

「分かりました。

それじゃ、また明日に」

「お疲れ様」

俺は悩んでいるぺこらちゃんと手を振ってくれるフレアさんに挨拶した後、残りの第三世代組の人達に挨拶をして宿に向かった。

外はだいぶ日が落ち初め、町の街頭とちらほら付き始めた。

しかし、何だったんだあのトカゲ?

リアルとどこが違うって?

そんなの。

しかし、あのトカゲが言った意味が分からない訳じゃない。

確かにこのゲームの世界で感じる事はリアルとほぼ変わらない。

ああ、もう訳わかんねぇ。

「ちょっとそこ行くキミ?」

「え?」

いきなり声をかけられる。

なんか今日はやたらに声かけられるなぁ。

俺は声かけられた方を見た。

そこには占い師のような帽子を被った人がいた。

ただ、占い師と違うのは何故か白衣を着ている事か?

「えっと俺ですか?」

「はい、そうですよぅ。

何かお悩みでしょう」

「え?

ま、悩んでいると言えば悩んでいますが」

「でしょうでしょう。

ささ、座って座って」

占い師に勧められて対面で座る。

「さて、占いにようこそ。

それでは早速何を悩んでいるか当ててあげましょう」

目の前の水晶を撫でる占い師の人。

「う~ん、あるアイテムの事で悩んでますね!」

自信満々に言う占い師の人。

「え?いや、違いますけど」

「あれぇ?

ラプちゃん、アイテムって言ってたけど?」

「ん?ラプちゃん?」

「え、いや、こっちの話だよ、はははは。

や、やばい、ばれるところだった」

なんかどこかで感じた空気だなぁ。

俺は占い師の人を見ながらそう思った。

「え、えっとね、なんか不思議なアイテムもらって、どうしたら使えるのかなぁ?

どういう風に活用したらいいのかなぁ?って少しは悩んでない?」

「え?

あ、はい、そう言えば不思議なアイテムもらって知り合いがどうするか悩んでました」

「あ、そっか、お知り合いさんが悩んでたかぁ。

でも、キミも少しは悩んでるよね?」

「え?あ、まぁ、俺が持っていった物ですし」

何か圧に負けてそう答える。

確かに任せてと言われたがどうにか出来たらありがたい。

「でしょう。

そんな悩めるキミをこよが見事解決してあげましょう」

「ん?こよ?」

「え?いや、ぼく、ぼくが解決してあげましょう」

なんか微妙にポンする感じどっかで…

「さ、さて、そのアイテムなんだけど、どんな物か教えてもらっていいかな?」

「分かりました」

俺は欲吸石について知ってる事を話した。

「うんうん、ほぼラプちゃんの言った通りね」

「ラプちゃん?」

「え?いや?何かぼく言いましたか?」

たぶん、あってるよな?

「もしかして第六世代組の人ですか?」

「はい?」

驚きの声をあげる占い師の人。

「え?、いや、なんですか?第六世代って?」

なんか一生懸命口笛吹いてごまかそうとしている。

俺はステータス画面の推し一覧を出す。

一番下の列。

右から2番目のアイコンが点滅していた。

あ、やっぱり。

「これ」

俺は推し一覧を占い師の人に見せながら点滅している人を差す。

「な、なんでこよ達が一覧に載ってるんですか?

あ、いろはちゃん点灯してる。

もう、秘密だって言ってるのに。

はぁ~」

ため息つきながらフードを取る占い師の人。

ピンクの長い髪。

頭の上にはピンと立った耳。

綺麗なピンクの目でこちらを見ていた。

「それでは、いろはちゃんも自己紹介してると思うからこよも自己紹介しとくね。

ホロライブワールド第六世代組!

秘密結社holoXの~頭脳!

博衣こよりだよ!」

その言葉と同時に一覧のこよりちゃんのマークが点灯した。

《スキル【運命】が発動しました》

「本当は秘密のままで進めるつもりだったんだけどね」

「いや、俺はフードの下が見れてよかったですよ」

「ええ!これ以上は脱がないよ!」

「いや、そこまで要求してないっすから」

「え?見たくないの?」

「いや、どっちだよ」

「ま、それは後のお楽しみとして置いといて」

「お楽しみ!」

俺の反応を楽しそうに見るこよりちゃん。

「じゃ、話を戻すけどその石のエネルギーを引き出す装置をこよが作りました」

水晶を片付けて、ドンと机の上に謎の機械を置くこよりちゃん。

「えっと昼頃にもらった石なんだけど、もう作ったの?」

「そう、なんと言ってもこよはholoXの頭脳ですからね」

「そっかぁ」

「それで、この機械なんだけど」

「はい」

真剣そうな顔で喋るこよりちゃんに、少し緊張する。

「渡すのには条件があります」

「は、はい。

何でしょう」

「1つはその推し一覧に載ってるホロメンにきちんと会う事。

もう1つは全員にあった後にラプちゃんに会う事」

「ま、ホロメンと会うのは俺の使命と言っても良いんで大丈夫てすが、ラプちゃんに会うとは?」

「そのうちに分かるけど、holoXの総帥にあって欲しいって事ね」

「総帥?」

「そう、約束出来る?」

「え、あ、まぁ大丈夫です」

俺はなんとなく答えた。

だって、総帥ラプちゃんの事を俺は知らない。

「うん。

じゃ、これは進呈するね」

「あ、ありがとうございます」

俺は結構重いその機械をアイテムボックスに入れた。

「それじゃ、こよはそのへんで、おつこよ~」

「え、あ、はい、おつこよ」

ワープゲートに入ろうとしたこよりちゃんに。

「あ、電子の狭間の時、ワープ装置はこよりちゃんが作ってくれたんですよね。

ありがとうございます」

あの時のお礼を言った。

こよりちゃんはその言葉にニコッと笑顔を向けてくれた後、ワープゲートに入って消えた。

秘密結社holoXか。

残り3人どんな人達が出てくるんだ?

っていうかみんなポンする人達だったりして。

そりゃ、ないよな。

しかし、今日はよく声をかけられる日だった。

俺は宿に急ぐ。

空は少し曇って雨が降りそうだった。

明日はこの機械をぺこらちゃんとフレアさんに届けないとな。

役にたてればいいんたけど。




第六世代組2人目登場です。
ぼちぼちと秘密結社の狙いも出てくると思います。
次回、造船の続きお楽しみに
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