しかし、最後に歌魚レヴィが残した言葉に潤羽るしあは衝撃を受けたようだ。
まもなく目的の場所、古龍島に着く。
あなたは潤羽るしあに歌魚レヴィの言った言葉の真実を聞くのだった。
「大丈夫ですか?」
俺達は船内に入り休憩していた。
俺は温かいお茶をるしあちゃんに渡した。
「ありがとう」
るしあちゃんはお茶を受けとるとゆっくりと飲む。
「さっきの育てるって話聞いてもいいですか?」
俺はるしあちゃんの近くに座る。
周りの第三世代組の人達も静かにるしあちゃんの言葉を待っているようだ。
「星付きは大霊園から解放すると同じ種類のモンスターに継承するのは言いましたよね」
「はい」
るしあちゃんはポツリポツリと呟くように話し始める。
「普段なら星の数は増える事はないのです。
ただ、【ホロライブワールド】のプレイヤーはレベルアップするでしょ?」
「します。
まさか?」
「思ってる通りなのです。
モンスターやNPCもレベルアップするのです。
ただ、プレイヤーみたいに簡単には上がりませんし、モンスターが経験値を得るにはプレイヤーを倒さないといけないのです」
「じゃ、レヴィが育てるっていうのは」
「はい、どこかであの皇帝イカにプレイヤーを襲わせるのでしょう。
ただ、スターなので次のスターズにするにはかなりの数のプレイヤーを襲わないといけません。
それも高レベルのプレイヤーです」
「そして、さっきあの子言ってたわよね」
フレアさんが飲み物を飲み言った。
「るしあの大霊園から5つのスターを解放したって」
「それじゃ、各世界でプレイヤーが襲われる事が増える」
「確実にね」
「戦力増強的な意味合いかな?」
ドクロのコップを傾けながらマリン船長が言う。
「お城に行った時に団長、王様に伝えておくね」
ノエルさんの言葉に少し気になり聞いてみる。
「あのう、王様って誰なんですか?」
「あ、王様はYA…」
「ごほんごほん」
マリン船長の言葉をぺこらちゃんが咳払いで止めた。
「ま、そこは秘密と言う事ペこで」
「は、はぁ」
なんか誤魔化された?
「ちなみに、王様ってほぼ飾りみたいなものだから」
フレアさんが笑って言う。
「ま、今は考えても仕方ないよ。
次に会った時は逃がさないようにしよ」
フレアさんの言葉に一同頷いた。
《まもなく目的地に到着します》
機械音声が船内に流れる。
古龍島にまもなく着くみたいだ。
俺達は甲板に上がった。
まだ、遠目だが島が確かに見える。
しかし、なんだ?
何かが島の周りを飛んでいる?
「あれ?
何であんなに飛んでるの?」
ノエルさんが双眼鏡を覗きながら島を見ている。
「ほんとだね、普段は飛んでる方が珍しいのに」
フレアさんも島の方を見ながら言った。
「え?
何が飛んでるですか?」
「あ、あれはドラゴンだね」
マリン船長があっけらかんと答えた。
「はい?」
「いつもは1匹飛んでれば珍しい方ぺこなんだけど、今は10以上いるぺこね」
「何があったんですかね?」
るしあちゃんも不思議そうだ。
「ま、考えられるのはあの島の主が帰って来たって事ぺこ」
『え?』
ぺこらちゃんの言葉にみんなが驚く。
「それしか考えられないぺこでしょ」
「まさか、旅から戻ってきた?」
「なら、すごく嬉しいです」
「え?誰なんですか?
あの島の主って」
「それは行ってからのお楽しみかな」
ニコニコしながらノエルさんが言う。
「しかし、船長思うんだけど、あの島にこのまま近づけない感じがしない?」
確かにさっきまで島を回っていた竜達が明らかにこちら側に集まってきてる。
「まぁ、あれだけドンパチやってたらねぇ」
フレアさんがそう言いながら笑う。
「一度ここで停めて様子を見るぺこ」
「了解」
ぺこらちゃんの言葉にマリン船長が船を止める。
「じゃ、錨を下ろすね」
ノエルさんの言葉にふと気づく。
「そういえばその錨ってジェット噴射して攻撃しました?」
「すごくしてたよ。
そのお陰でこっちは腕の相手ほとんどせずにすんだし」
ノエルさんの言葉にバイトさんの言葉がただのダジャレじゃなかったと確信できた。
バイトさん錨役に立ったみたいだよ。
「さて、どうするのです?」
「そうね、ここは小舟を出して竜達を刺激しないように少数精鋭で行きましょうか」
「それがいいぺこね」
「まず、キミは確実に行ってもらわないといけないからね」
フレアさんに言われ俺は頷いた。
もちろん、そのつもりだ。
今回の目的は俺の用事だからな。
「それで、サポート役に…」
「あ、ぺこらは無理だからね」
とマリン船長。
「な、どうしてぺこか!」
いきなり言われ少しムッとするぺこらちゃん。
「いや、どう見てもエサになるよ」
マリン船長に言われ。
「そうだよねぇ」
と、自分で納得するぺこらちゃんだった。
「じゃ、マリンお願いするね」
フレアさんはマリン船長を指名。
「船長?」
「そう、小舟だけど船だからマリンのバリア使えるでしょ?
それに向こうに着いても、小舟を守るにはマリンが最適だと思うよ」
「う、そうかもだけど」
「さすがマリン頼りになるねぇ」
すかさずノエルさんがマリン船長に言葉をかける。
「え?そうかなぁ?」
「マリンかっこいいです」
るしあちゃんも続く。
「今回は花を持たせてやるぺこ」
「ま、みんながそう言うなら」
さすが第三世代組。
お互いの扱い方が上手すぎるんだが。
「じゃ、本人もやる気出たみたいだし、キミとマリンで行ってきて。
私達はここで待機してる」
「ぺこらの予想通りなら危ない目にはならないと思うぺこ」
「分かりました」
俺は力強く頷いた。
それから簡単に準備を済ませ、小舟にマリン船長と乗り込む。
古龍島にはまだ少し距離はあるが、この小舟もモーターが付いていて自動で島まで運んでくれる。
小舟の船首に立ち海賊旗を持つマリン船長。
「それでは行ってきます」
俺は【ふぁんたじぃ】に残った第三世代組のみんなに手を振り挨拶をして小舟のモーターを動かした。
竜が舞うその島にルーナちゃん達はいるのか?
俺はマリン船長と共に古龍島へとゆっくりと小舟を走らせるのだった。
次回は古龍島にて3人のホロメンと出会います。
さて、その3人とは?
では、次回をお楽しみに