ホロメンからまだ会ってないホロメンの場所を聞いたあなたは、新たな目的地に向かう前に、姫森ルーナと湊あくあを屋敷に送るべく、第3の町を目指すのだった。
「それではまた」
『またね~』
俺達は無事に第3の町の港に着いた。
そして、それぞれ目的の場所に向かった。
フレアさんとノエルさんは始まりの町へ。
ぺこらちゃんは自宅に。
るしあちゃんは大霊園へ。
マリン船長はしばらく【ふぁんたじぃ】の中で過ごすそうだ。
そして、俺はルーナちゃんとあくあちゃんと共に、ルーナちゃんのお屋敷に向かうのだった。
「久しぶりの家なのら」
「そうだね、大自然で過ごすのも楽しかったけど、ゆっくりとお風呂入りたい」
楽しく話ながら前を歩く2人。
街道で人とすれ違うが誰も2人の方を見る人はいなかった。
さすがイベントキャラ属性。
しばらく歩くと大きなお屋敷が見えてくる。
するとルーナちゃんが振り返りこちらを見た。
「ここでいいのらよ」
「え?」
「たぶん最後まで送ってもらうと少し厄介な事になると思うのら」
「あてぃし達は屋敷に近づくと誰にでも見えるようになってしまうの」
「そうなると長い間留守にしていたルーナ達と一緒に帰ってきたキミがいろいろと聞かれて、しばらくここに留まらないといけなくなるのら」
「あ、なるほど、確かにそれはちょっとやばいですね」
長期留守にしていた推しが知らないプレイヤーと共に帰ってきたら何があったか気になるもんな。
「では、ここで」
俺は2人に挨拶をする。
「はいなのら。
また、手合わせお願いするのら」
「いえ、もう勘弁してください」
ルーナちゃんの言葉に俺は苦笑いする。
普通にやられそうだ。
「こっちで頼まれた事調べておくので、しばらくしたらまた来てね」
あくあちゃんがそう言って笑った。
「はい、よろしくお願いします」
「では、また」
「おつルーナ~」
「おつあくあ~」
そして、2人は屋敷に向かう。
俺はそれを見送った。
程なくして屋敷から大歓声が聞こえてきた。
ルーナちゃん達が戻ってきた事でその姿が見えたのだろう。
ここから見える屋敷のポールにルーナちゃん達が戻ってきた証として旗が上がっていた。
俺はそれを確認してから第3の町に戻った。
「さて、これからどうするかだなぁ」
第3の町に戻ってぶらぶらしながら、次の目的を考えながら歩く。
簡単に言えば2つ。
メルちゃんに会いに行くか、わためちゃんに会いに行くか。
ただ、メルちゃんは特殊な裏エリアと呼ばれる魔界にいるって言ってた。
それなら、わためちゃんの方がまだ会いやすいか?
ただ、ぼたんちゃんに会わないといけないけどなぁ。
ぼたんちゃんって神出鬼没だからなぁ。
よし、まずは情報収集するか。
俺はそう思ってステータスを開くのだった。
「というわけでよろしく」
「また、このパターンか。
ま、俺も用事があったからいいけど」
俺の呼び掛けに答え、目の前には友人が来てくれていた。
「で、こんなところではなんだからいつものとこ行くか」
友人にそう言われ、俺達は酒場に向かった。
いつも通りの注文の品が届く。
お互いに乾杯しラミィ水を飲んだ。
「さて、そっちの話を聞きたいが、まずは俺の用事から済ますよ」
そう言って友人は1枚のコインを机の上に置いた。
「これは?」
「これはホロコインっていうアイテムだ。
昨日ギルドメンバーと取りに行って手に入れてきた。
これをおまえに渡そうと思ってな」
「あ、ありがとう」
俺はコインを受け取り説明を見る。
《ホロライブのマークが刻印されたコイン。
お金としては使えない》
「なんだこれ?」
「初めの頃に言ったろ。
覚えてないか?
デスペナを回避する方法があるって」
「そういえば」
言ってた気がするな。
「忘れてるのかよ。
それがこのコインだ。
このコインは特殊でな、1人1つしか効力を発揮しなくて、複数持ってるとホロ時間1日で1枚残して残りは消える」
「そうなのか?」
「ああ、なので早めに会って渡したかったんだよ。
ちなみに運がよければ誰かが店に売って店頭に並ぶ事もあるが、最近需要が多くてな、なかなか手に入らなくなってる」
「へぇ」
俺はもらったコインをアイテムボックスしまう。
「ありがとうな」
「いや、かまわないよ。
今度一緒に取りに行ってもいいしな」
「どこにあるんだこれ?」
「高レベル帯のダンジョンに出てくる宝箱だな」
「なるほどな。
もし、これがなくなったらお願いするか」
「おう、なくならないのが1番だけどな」
友人が笑う。
確かにこれがなくなるって事は死んだって事だしな。
「おう、気を付ける。
で、俺の方の話いいか?」
「ああ、なんだ聞きたい事って」
「うん、裏エリアについてなんだが」
俺の言葉に友人の顔がすぐに真剣な顔になった。
「どこでそれ聞いた?」
小声でいう友人。
そんなにやばい話なのか?
「いや、知り合いにな。
その裏エリアにまだ会ってないホロメンがいるらしくて」
「ふぅ、どうせその知り合いもホロメンだろ」
「ははは」
分かってらっしゃる。
「裏エリアはその名の通り裏なんだよ。
だから、そのエリアに行けるプレイヤーはたぶん1割もいない」
「そんな場所なのか?」
「ああ、今の段階で裏エリアが5つ存在してるのは分かってるが、その行き方はまだ出回ってない。
噂ではかなり難しい条件をクリアする必要があるとかないとか」
「曖昧だなぁ」
「それくらい情報がないんだよ。
ちなみになかなか入れないって事を言えば、学園も裏エリアみたいなものだな」
「え?」
「あ、おまえは別な」
友人が手を左右に振る。
ま、確かにほぼ顔パスみたいに入学しましたけど。
「それで、その5つの裏エリアなんだが、さっきも言った通り存在だけが分かってる。
名称は魔界、天界、樹海、海底都市、鬼岩城だな」
「鬼岩城…」
俺はアイテムボックスの鬼切丸を見た。
あの時、森であったオーガロードがその場所から来たって言ってたはず。
「さすがに鬼岩城は知ってたか。
裏エリアでも名前だけは有名だからな。
あのあやめちゃんが住んでる場所って事になってる」
「あやめちゃんか」
あの戦い思い出すなぁ。
「ま、おまえがどうやってその裏エリアに行くのか知らないが、準備はきちんとして行けよ。
その場所の難易度は最高レベルだっていう噂だからな」
「あ、ああ、分かった」
それから俺はホロメンとの冒険を友人に語った。
聞きたいと言われたからな。
ただ、言ったら言ったで毎回血の涙流すのはやめてほしい。
めちゃ周りから目立つから。
「それじゃ、ありがとうな」
「おう、おまえも十分に気を付けろよ」
そして、俺は友人と別れた。
だいぶ話し込んでしまったか、辺りはだいぶ暗くなってきている。
俺は宿屋に向かった。
明日はぼたんちゃんがいるであろう始まりの町に向かおうと考えている。
まずはわためちゃんに会いに行く。
そして俺は宿屋でログアウトした。
そして次の日、ログインした俺は第2の町に向かう門のところに来ていた。
ログアウト中に今回はきちんとわためちゃんの情報を調べてきた。
なんか可愛らしい羊の女性だったなぁ。
今回は1人だから町に着くまでだいぶ時間がかかるな。
ここに来るまで道具屋でアイテムは買い揃えた。
非常食も持った。
よし、行くか。
ぐ~
門を出た瞬間お腹がなる。
っていうかゲーム内でもお腹なるんだな。
「ちょっとそこのお兄さん」
「はい?」
声のする方を見ると何故かラーメンの屋台があった。
「どう?
お腹の音が盛大に聞こえたけど食べてく?」
確かにお腹は減っているが、店主の顔はのれんで見えないし大丈夫かな?
「ははは、とって食ったりしないよ」
躊躇している俺にのれんの奥の店主が笑う。
よし。
俺は意を決してのれんをくぐる。
店主は何かを作ってるみたいで湯気で顔が見えない。
「なんにします?」
「えっとおすすめは」
「おすすめ?
そうだね、羊肉の乗ったラーメンとかどうだい?」
「羊?」
ふと、頭の中でわためちゃんが「たべないよねぇ~」と言いながら通りすぎたような気がした。
「えっと、別のあります?」
「ん?
お客さんは羊に興味あるんじゃないの?」
そう言って湯気の向こうから店主が顔をこっちに向けた。
「あ、ぼたんちゃん」
「よ、元気にしてた?」
手を軽くあげて笑うぼたんちゃんがそこにいた。
「で、どうしてここに?」
ぼたんちゃんに普通の醤油ラーメンを出してもらい食べながら聞いた。
「ん?
フレア先輩に聞いてね。
キミがわためぇを探すと思うから手伝ってあげてって」
フレアさん、すごく助かります。
「で、本当にわためぇ探すの?」
「はい、まだ出会ってなくて」
「そっか、なら一緒に行くよ」
「ごちそうさまでした。
めちゃくちゃ美味しかったです」
俺は器をカウンター上に置く。
「はい、お粗末様でした」
器を受け取ったぼたんちゃんは洗い物を終えた後、屋台を出る。
「ほら、キミもこっちに出てきて」
「あ、はい」
ぼたんちゃんに言われ屋台を出る。
「よし」
パンと両手を叩くぼたんちゃん。
するとさっきまであった屋台が消えた。
「え?」
「移動屋台麺屋ぼたんゴー」
「はい?」
「さっきの屋台の名前。
出し入れ自由な便利屋台」
「はぁ」
確かに便利だけど、どこにしまわれたんだぼたんゴー
「さてと、わためぇだよね」
「あ、はいそうです」
ぼたんちゃんに聞かれて返事をする。
「たぶん今の季節なら【ふぉーす】の高原地帯にいるかな」
「え?
季節でいる場所変わるんですか?」
「そう、過ごしやすい場所を好んで、牧草地帯で昼寝してるから」
どんなキャラなんだ。
「じゃ、行きますか」
「はい、お願いします」
そして、俺はぼたんちゃんと一緒にわためちゃんを探す旅に出るのだった。
次はホロメン捕食対象者No.1のわためちゃんの登場です。
彼女は無事に捕食者達から逃げる事ができるのか?
次回をお楽しみに(別にとって食べられる訳ではありませんが…)