ホロライブ・オルタナティブver.IF正式版   作:天野空

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残りのホロメンに会う為、まずは獅白ぼたんに会おうと旅にでようとした時、門の外でラーメン屋をしている獅白ぼたんに会ったあなた。
獅白ぼたんから角巻わためは【ふぉーす】にいる事を聞き、あなたは共に【ふぉーす】へと向かうのであった。


特製醤油羊骨スープのわため風ラーメン

「さて、【ふぉーす】に行く方法だけど」

そっか、【ふぉーす】はここ【ファンタジー】からだと空の上にある。

「何か近くに行く道ってあるんですか?」

「ん~」

ぼたんちゃんは何か考えた後、指を2本咥える。

そして、ピーっと口笛を鳴らした。

「さて、暇なら来てくれるんだけど」

そう言ってぼたんちゃんは空を見上げた。

するとしばらくすると空から何かが降りてきた。

「お、きたきた」

ん?なんだ?ってすごいスピードで降りて…

ドカン!

空から降りて(落ちて?)きた物体が地面にぶつかりすごい衝撃と砂煙をあげる。

俺はその衝撃に吹き飛ばされそうになったが、ぼたんちゃんは普通にその場に立っていた。

「獅白ぼたん、その呼び方止めなさいって言ったでしょ」

砂煙が晴れ、クレーターからゆっくり出てきたのは。

「トワ様?」

「ん?あれ?あんた何してんの?」

「ん?トワ様知り合い?」

トワ様が驚いてこっちを見ている横で、興味津々でぼたんちゃんが聞いていた。

「ま、ちょっとね。

それより、前に言ったでしょ、その呼び方止めなさいって」

「いやぁ、これが1番早い呼び方かなっと」

「はぁ、こっちとしてはいきなり呼ばれるから来るの大変なんだけど」

「いや、だから暇な時でいいですって言ったじゃないですか」

「あのねぇ、後輩が呼んでるのに無視できないでしょ」

優しいなぁトワ様。

「で、今回もあれ?」

「はい、お願いできますか?」

「いいけど、あんたも?」

「え?あ、はい」

よく分からないけどたぶん上に行く方法かな?

「はいはい、じゃ目を瞑って」

「は~い」

「分かりました」

俺は言われたように目を瞑った。

「はい、いいわよ」

すぐにトワ様の声。

俺はゆっくり目を開ける。

そこはこの間見た場所だった。

「【ふぉーす】の第2の町?」

「そ、トワの家がこの町にあるからね。

転移できるの」

トワ様は胸を張りながら言った。

「一瞬でこれるから便利なんだよなぁ」

ぼたんちゃんも何度も頷き言っている。

「だからってそう気軽に使いまくるな」

「はぁ~い」

「それじゃ、トワは帰るから」

『ありがとうございました』

2人でトワ様にお礼を言った。

トワ様は「ほんとにもう」と言いながら家?の方に向かって特大ジャンプをして帰っていった。

「さて、ここからならわためぇのいる場所までそう遠くないよ」

ぼたんちゃんはそう言いながら町に入っていく。

「え?

町の中にいるんですか?」

「ん?

あ、違う違うちょっと必要なものがあってね」

俺の問いににこにこ笑顔で答えてくれるぼたんちゃん。

俺は先を行くぼたんちゃんを追いかけた。

ぼたんちゃんはまず八百屋に。

「えっと、どれがいいかな?」

そう言いながら野菜を物色するぼたんちゃん。

「うん、これだな。

おやじ、これとこれ」

ぼたんちゃんが八百屋のNPCおやじに言って野菜を購入する。

次に道具屋に行き、ある物を買う。

「これで大丈夫かな」

「何を買ったんですか?」

俺は不思議に思い聞いてみた。

「ん~それは現地に着いてからのお楽しみかな」

そう言ってぼたんちゃんにはぐらかされた。

それから俺達は第2の町を出て近くにある山へと登る為、その山に向かった。

何でもこの季節はそこが1番気候が良く、様々な動物が集まるのだと言う。

なんでホロメンでもあるわためちゃんが、そこにいるのか分からないが、ぼたんちゃんと一緒に行けば間違いはないだろう。

「さて、今からは山登りだから頑張りなよ」

ぼたんちゃんにそう言われ、予想より高いその山を登り始める。

ただ、登ると言っても絶壁を登るのではなく、歩いて上がっていける傾斜なのが助かった。

「しかし、モンスターが全然いないですね」

そう、町から出てここまで1体もモンスターと遭遇していない。

「ま、この山までのモンスターは私が倒してるんだけど」

あ、やっぱりそうなんですね。

「この山にモンスターがいないのはわためぇがいる証拠かな」

「え?

そうなんですか?」

「ま、わためぇもホロメンだし、今は自分がこの山にいるからね、モンスターがポップするのを押さえてる」

「そんな事出来るんですか?」

「わためぇの特殊能力で、捕食しようとしてくる相手を自分に近づけさせない為に結界が張れるんだよ」

「へぇ、それは凄い能力じゃないですか」

「ちなみに、自分より強い相手には効かないから」

「それって…」

「ちなみに、武器を持ったプレイヤーはこの結界には入れない、入っても直ぐに追い出されるから」

「え?

でも、俺は今入ってますよね」

俺は今、ぼたんちゃんと絶賛山登り中で、武器も持っている。

「それは私と一緒だからね」

「なるほど、ちなみにわためちゃんを捕食しようとする相手っているんですか?」

「え?いるよ」

「え?誰ですかそんな大それた事するのは」

「え?いや、ほら、わためぇリスポーンも数秒ですむし何より、美味…」

「え?」

「ん?」

何やら不吉な言葉が聞こえたような?

話題をそらさねば。

「そういえば、町で買った食材は何に使うんですか?」

「ああ、あれ?

新作のラーメン考えててね。

羊骨のラーメンなんだけど」

「羊骨ですか…」

「そう、それの具材として買った」

「で、わためちゃんを探しに?」

「そうだね、ちょうどわためぇにも用事あったからキミの手伝いもしようと思ってね」

「ラーメン関係で用事ですか?」

「そうだよ、良く分かったね」

話題をそらしたはずが余計に詳しい事実が…

「も、もうすぐ着きますかね」

「そろそろだと思うよ」

俺はもう話を止めて歩き、この後の展開を想像するのを止めた。

それからしばらくして。

俺達は山の中腹の広い牧草地に着いた。

「いつもならここら辺にいるんだけどな」

パン

そう言いながらぼたんちゃんは手を叩く。

すると屋台麺屋ぼたんゴーが現れた。

「さてと」

屋台の中に入り何か下ごしらえをし始めるぼたんちゃん。

俺はカウンターに座りそれを見守った。

まずは町で買ったジャガイモを茹でてマッシュし始めた。

「マッシュポテトですか?」

「そう、潰しながら黒胡椒を少々ね」

あ、道具屋で買ったアイテム。

「次はカリフラワーをさっと茹でる」

「さっとなんですね」

「食べた時の食感を残しておきたいからね」

そう言いながら奥で何かを準備して焼き始めるぼたんちゃん。

「何を焼いてるんですか?」

「それは秘密だね」

「何か美味しそうな匂いするねぇ」

「え?」

誰かがのれんをくぐり入ってきた。

「お、いらっしゃい」

「やっぱり、ぼたんちゃん。

あれ?新人さん?」

そう言われ俺は入ってきた人を見た。

羊の可愛らしい女性。

あ、わためちゃん。

「こんにちドドドー

角巻わためです」

《スキル【運命】が発動しました》

「よろしくお願いします」

「どうしたの今日は」

わためちゃんはカウンターにつきながらぼたんちゃんに聞く。

「あ、新作のラーメン考えたからわためぇにいつもの貰おうと思って」

「え?

新作?」

ここから惨劇が起きるのか?

俺はなるべくわためちゃんから距離をおく。

「ん?なんで離れるの?」

不思議そうに聞いてくるわためちゃん。

「そう、羊骨ラーメンにしようと思って」

「羊骨かぁ…って羊骨?」

ぼたんちゃんの言葉に驚くわためちゃん。

「そう、なんでいつものもらっていいかな?」

タンとぼたんちゃんが包丁をまな板の上に置いた。

この展開はやばいのでは?

「う~」とわためちゃんは考えた後「分かったよ」と元気良く答えた。

いいんだ!

「ありがとう、助かるよ」

ぼたんちゃんも笑う。

「じゃ、これ」

トンとカウンターに置かれた1本のビン。

え?

「そうそう、これがないと」

ぼたんちゃんはビンを受け取った。

「なんですかそれ」

俺はぼたんちゃんに聞く。

「あ、これはわため印のミルクだよ」

「え?」

わためちゃんのミルク?

思わずわためちゃんをじっと見てしまう。

そして、良からぬ妄想が…

「え?あ!違う、何考えてるの、キミは!」

わためちゃんは俺の視線に顔を赤くして額に両手の2本指を当てる。

「あ、わためぇダメ!」

「ういビーーーーム!」

「ぐわぁ~」

俺はわためちゃんから放たれた訳の分からないビームに当たり屋台から吹き飛ばされて、牧草地に転がった。

「あ、やっちゃった」

「やっちゃったじゃないよ、大丈夫?」

遠くでぼたんちゃんの心配する声が聞こえたような気がする。

しかし、ホロメンに吹き飛ばされるの案外多いような気がする。

そう、考えながら俺は気を失った。

 

「ここは?」

「あ、起きた?」

俺は起き上がり周りを見る。

ここはさっきの牧草地?

「気を失っただけみたいでよかったよ」

隣に座るぼたんちゃんが笑いながら言った。

「いえ、俺も悪いんです。

わためちゃんを変な目で見たから。

それよりわためちゃんは?」

「あそこ」

ぼたんちゃんの指差す先で、わためちゃんが誰かに怒られていた。

「ま、今回もビーム無断使用したうえで危うくプレイヤーキルしそうになったからね。

そりゃ怒られるよ」

一頻り何かを言われた後、叱ってた人物が姿を消した。

「ログアウトしたみたいだね」

「え?プレイヤーさんだったんですか?」

「そ、だよ。

ビームの正当な使用者さん」

わためちゃんがこっちに戻ってくる。

「こってり叱られちゃった」

顔は半笑いだった。

「すいませんでした」

俺は立ち上がり頭を下げる。

「いやいや、わためぇもきちんと説明しなかったから」

わためちゃんが手を振る。

「ちなみにわため印のミルクは、わためぇが飼っている羊のミルクだから」

ぼたんちゃんが教えてくれた。

「そう、わためぇ羊を飼ってるのよ」

そして、わためちゃんが説明をしてくれた。

簡単に言うとわためちゃんは羊飼いをしており、飼ってる羊の為に過ごしやすい牧草地に移動しているのだそうだ。

で、わため印のミルクはぼたんちゃんが食後に飲む為に毎回新作を考えたら貰いに来ているそうだ。

「そういう事なんですね」

「このミルク飲むと口の中リセットできていいんだ」とぼたんちゃん。

「キミもいるなら1本あげるよ」

わためちゃんからミルクをもらった。

「さて、キミが起きた事だし、新作ラーメン試食しみて」

そう言われて、俺とわためちゃんはカウンターに、ぼたんちゃんはラーメンの準備に取りかかった。

「はい、おまち」

トンと目の前にラーメンが置かれた。

「おお」

見た感じが凄い。

器の奥にマッシュポテト。

その横にはカリフラワーが置かれている。

そして、その更に横には渦巻き型のソーセージ?

「あ、それお手製の羊肉で作った渦巻きソーセージ」

「へぇ」

なるほど、これを裏で焼いていたのか。

「ちなみに炭火焼きしてるよ」

「おお」

そして、半分の煮卵2つにこれは?

「羊肉のチャーシューだね」

その下に1枚置かれているチャーシューは羊肉の。

最後にマッシュポテトの上に大きな2枚の海苔。

「わためぇを意識して盛り付けしてみた」

あ、確かに煮卵が目でチャーシューが大きく開いた口。

マッシュポテトとカリフラワーで羊毛を表現してこの渦巻きソーセージが角か。

「ほら、冷めないうちに」

ぼたんちゃんに言われて俺はラーメンに箸を入れた。

「あ、黄色」

そう、麺が鮮やかな濃い黄色だった。

「卵麺を使ってる。

わためぇは髪色が黄色だからね」

なるほど。

早速麺をモグモグ。

「ん~」

次はスープをごくっ。

「かえしは麺屋特製の秘伝の醤油ダレを使って羊骨のスープで割ってる」

「うんうん、はぁ~」

俺は夢中でラーメンを食べる。

「ごちそうさまでした」

「お粗末様」

ん、満足。

「なんか食べてる間ずっと横でわためちゃんに見られてたので食べにくかったですけど」

「はは、羊の横で羊食ってるからね」

「本当だよ、めちゃ美味しそうに食べるからわためぇも欲しくなっちゃうじゃない」

「ん?食べる?」

ぼたんちゃんが聞くと首を振るわためちゃん。

さすがに共食いはしないか。

「また、こっそり後で」

食べるんかい。

「で、キミはここに何しに来たの?」

わためちゃんが俺を見て言った。

ごもっともな意見。

「ん、なんかホロメンと出会う旅をしてるみたいで、わためぇとまだ会ってないから探してたみたいよ」と洗い物や後片付けしながらぼたんちゃんが言ってくれる。

「へぇ、凄い旅してるんだねぇ」

ま、確かに会うだけでも普通なら大変と言われているホロメンに会う旅をしてるって言えばそういう答えになるよな、やっぱり。

「で、どのくらい会ってるの見せて見せて」

わためちゃんに言われて推し一覧を見せた。

「え?」

驚くわためちゃん。

「な、なにか変なとこありましたか?」

いきなり驚かれたら焦る。

「いや、ここ光ってる」

俺はわためちゃんの指差すところを見る。

あ、ココさんのところか。

「はい、古龍島に今いますよ」

「な、なんだってぇ~

異世界巡りから帰ってきてるの?」

「あ、はい」

「これはこんなところで寝てる場合じゃなかった」

あ、やっぱりここで寝てたんだ。

「ぼたんちゃん、【ファンタジー】の第3の町に行ける?」

「行けるよ、ピン立てて来たから」

「ピン?」

「あ、転移する目印みたいなものだね。

ホロメンにはこの【ホロライブワールド】ならそのピンを使って転移できるアイテムを持ってるから。

ただ、ピンを立てられるのは1ヶ所だけだけど」

「じゃ、お願い連れてって」

「いいけど、羊は?」

「ん、これ立てとくから大丈夫」

わためちゃんは屋台から出ると、近くの牧草地にどこからともなく出したわためちゃんにそっくりなかかしを立てる。

「なんですかそれ?」

俺も屋台を出てわためちゃんに聞いた。

「わため印の結界かかし。

これを立ててたらわためぇがいなくても1週間は結界を保てるの。

ま、一回使うとそれを外すまで他では使えないけどね」

パン

後ろで手を叩くぼたんちゃん。

屋台はその場から消えていた。

「じゃ、戻ろうか」

『はい』

俺達はぼたんちゃんの転移で第3の町へと移動した。

ちなみにトワ様の時と同じように目を瞑っていたのでどんな移動かは分からなかった。

「それじゃ、島に行ってくる」

着いたそうそう走り出そうとするわためちゃん。

「あ、もし船が必要なら第3停泊所に船がありますから、マリン船長がいると思います」

俺はそんなわためちゃんに後ろから声をかける。

「分かった、ありがとうね」と振り返りながら手を振りわためちゃんは走り去ってしまった。

「凄い勢いですね」

「ま、同期が戻ってきたらやっぱりそうなるよね」

わためちゃんの後ろ姿を見て何故か複雑な顔でぼたんちゃんが言った。

「さて、それじゃ、私は戻るよ」

いつもの顔に戻ったぼたんちゃんは俺に向かって言った。

「はい、助かりました」

「それじゃ、残りも頑張ってね」

軽く手を振りぼたんちゃんも行ってしまった。

「また~」

俺もそんなぼたんちゃんに手を振り見送った。

ぼたんちゃんが見えなくなった後、ふと空を見た。

だいぶ日が傾いてきている。

今日はここらへんにして、明日あくあちゃんに情報を聞きに行こうかな。

そう思い、俺はログアウトする為に宿へと向かった。




更新遅くなってすいません。
どたばたがあって遅くなりました。
今回のお話で出てくるラーメンですが架空のラーメンですので、実際に美味しいかどうかは興味のある方で作っていただいて、食レポお待ちしております。(丸投げ)
では、次回もお楽しみに
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