ホロライブ・オルタナティブver.IF正式版   作:天野空

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幽霊バスの正体は双犬ベルフェの計画だった。
大空スバルと共に計画を止めたあなたは、迎えに来てくれた夏色まつりの車に乗って一度学園に帰るのであった。


目指せ!近未来都市

「気持ちいい~」

相変わらずの爆走でどこを走ってるのか分からないが、たぶん学園には向かってるんだろうなぁ。

「ちょっとまつり先輩、天井閉めてください!」

横に座るスバルちゃんが大声でまつり先輩に言う。

風の音がすごすぎて聞こえてない?

「まつり先輩!!」

「ん?何、何か行ったぁ!」

運転席から後部座席の方に身を乗り出してくるまつり先輩。

って、前々!

アクセルから足離してるはずなのに速度落ちないし。

「天井閉めて!」

「ええ、気持ちいいのに」

「話できない!」

スバルちゃんの言葉にまつり先輩はしぶしぶ運転席のボタンを押す。

車の天井が閉まり始めた。

「やっと落ち着いて話ができるよ」

スバルちゃんははぁとため息つきながら言った。

「ごめん、ごめん、久しぶりに乗れたからはしゃいじゃって」

笑うまつり先輩。

「ま、分からなくもないっすけどね」

そう言いながらスバルちゃんはブレスレットを見た。

俺はそんなスバルちゃんに疑問を聞く。

「さっきの変身?みたいなのはなんなんですか?」

「ん?《スバルアーマー》の事?」

「はい」

「これはロボ子先輩からもらった物なんだ」

「ロボ子先輩?」

「そう、近未来都市にいる時に造ったからスバルにあげるってだいぶ前に持ってきてくれてね。

ただ、校庭で使ってみたら思いのほか威力というか、規格外な強さだったんで、理事長にいざって時まで封印するように言われてた」

「ちなみにまつりのこの車もロボ子しぇんぱいにもらった」

ロボ子先輩っていったい。

「そろそろ、着くよ」

何となく車のスピードが落ちてきた気がした。

「はい、到着」

そう言われドアが開く。

そこは学園の校門。

今は夜みたいで外は月明かりと街灯以外明るさはなかった。

「大丈夫だった?」

ちょこ先生が心配そうに駆け寄ってくる。

「なんとか」

俺は少し笑いながら答える。

「お疲れ様」

そう言いながらちょこ先生は笑ってくれる。

「もう、ビックリしたよあれは」

スバルちゃんもはぁとため息つきながら車を降りる。

「スバルもお疲れ様」

「きちんと守れたと思うよ」

スバルちゃんは俺を見ながら言った。

「はい、スバルちゃんがいて助かりました」

俺は心の底からそう言った。

その言葉にスバルちゃんは顔を赤くして照れてるようだ。

「理事長達は?」

まつりちゃんは車を降りながらちょこ先生に聞く。

「今、校長と今後の事で話してるみたい」

「そっかぁ、サイバーテロみたいなものだしね」

「そう言えば校長っていたんですね」

俺の言葉にまつり先輩がこっちを見る。

「ん、いるよ。YA…」

「もう、まつり様」

「え?あ、普段はいないんだけどね。

校長って飾りみたいなものだから。

ま、外への連絡先みたいなものかな」

何かを言いそうになったまつり先輩をちょこ先生が少し笑いながら止める。

しかし、なんかどこかで聞いた単語が出てきたような。

「それよりもう今日は遅いし、寮に泊まっていくといいよ。

ころね理事長からは許可出てるから」

そう言ってちょこ先生は俺に鍵を渡してくれた。

「前使ってた部屋だよ」

にこっと笑い言ってくれる。

「ありがとうございます、ちょこ先生」

「それじゃ、一旦解散だね。

キミは明日保健室に行きなよ。

用事あるんでしょ?」

まつり先輩が言った。

「はい、では、また明日」

「Good night」

「おまつりわっしょーい」

「それじゃ、また明日、バイバイ~」

そして、3人に挨拶した俺は懐かしの寮に向かった。

 

俺は朝寮でログインした。

昨日はかなりハードだった。

危うく死にかけたしな。

俺は昨日言われた通り、保健室に向かう。

学園はいつも通りの朝だった。

トントン

「は~い」

保健室の中から返事があったので中に入る。

「失礼します」

「いらっしゃい」

中ではちょこ先生とスバルちゃんが待っていた。

「スバルちゃん、授業いいんですか?」

「昨日で疲れたから今日はゆっくりする」

そう言ってお菓子を食べるスバルちゃん。

「それはそうと昨日は本当にお疲れさま」

ちょこ先生は俺に椅子を勧めてくれる。

「ありがとうございます。

本当にスバルちゃんいなかったらやばかったです」

「な、もう言うなよ」

恥ずかしがってる。

それを見てちょこ先生も笑う。

「でも、キミ達のお陰であれ以上大事にならなくてならなくてよかった。

運営もあのエリアを封鎖して調査するみたいに言ってたよ」

「しかし、あのベルフェってやついつか倒してやる」

スバルちゃん、かっこいい。

「じゃ、報酬の魔界への許可はOKって事で」

「あ、はい、ありがとうございます」

「気をつけて、魔界はモンスターも強いっすから」

スバルちゃんが心配そうに言った。

「それで、すぐに行くの?」

ちょこ先生の問いに俺は小さく首を横にふる。

「いえ、まずは近未来都市に行こうかと」

「近未来都市に?」

「はい、ロボ子さんに会おうと思って」

「なるほど、確かにロボ子先輩に会うならそこが有力候補だね」

スバルちゃんも頷く。

「ころねちゃんにまつり先輩と一緒に行けば良いみたいに言われたので」

「あ、確かにその方が早い」

「確かに」

2人はお互いに頷き合う。

「それじゃ、近未来都市での用事が終わったら帰りにここにもう一度寄って。

その時に魔界への入り口とちょこからお使いを頼みたいから」

「はい、分かりました。

それじゃ、またその時に」

俺は2人に頭を下げる。

2人は笑顔で手を振ってくれた。

そして、俺は次に第七教室に向かう。

もちろん、放課後まで時間を潰した後にな。

ガラ

「来ると思ってた」

放課後の第七教室。

そこには制服ではなく迷彩服に身を包み銃火器を持つまつり先輩がいた。

「えっと」

困惑する俺を見てまつり先輩は笑う。

「今からミッション開始だよ」

ぽんと肩を叩くまつり先輩。

「いや、ミッション開始だよじゃないですよ。

どこに戦いに行くんですか?」

「あれ?

戦いに行くからその補充戦力を探しに来たんじゃないの?」

きょとんとするまつり先輩。

可愛いけど「違います!」

「ええ~」

「はぁ、俺はただ、まつり先輩に近未来都市に連れていってもらう為に来ました」

「あ、そうなの?」

「はい、ころねちゃんからは許可しますって言ったら分かるって」

「うん、聞いてる」

「聞いとんのかい」

きょとんとした顔のまま言われて、思わず突っ込んでしまった。

「ははは、じゃ、ついてきて」

そんな完全武装のまつり先輩について教室を出た。

行き先は校門。

そこには昨日の車があった。

「ささ、乗って」

まつり先輩に言われて車に乗り込む。

「まつり先輩、これで行くんですか?」

「ん~学園の外だから先輩はよしてほしいかな」

「あ、はい、じゃ、まつりちゃん」

「うん、そうだよ。

これで行く。

近未来都市に言って」

《イエス、マスター》

機械音声が運転席から聴こえ、車が走り出す。

「え?全自動運転?」

「そう」

車はこの前のように爆走では走っていなかった。

「すごいですね」

「まぁね、近未来都市で造られた最強モデルだってロボ子しぇんぱいも言ってたし」

「最新じゃなくて最強なんですね」

「そう、どんな場所にでも行けるって言ってたよ」

そりゃ、確かに最強だ。

「それより、近未来都市って物騒なところなんですか?」

「え?なんで?」

「いや、完全武装だったから」

「ん~近未来都市が物騒というかそこに行くまでが物騒というか」

そろそろ街を出る。

第2の街を出たら、木や草、建物が失くなり荒野が広がる。

「しばらくこんな景色が続くよ。

そして、この荒野がこの【バーチャル】で唯一生物のモンスターが出る場所」

そうまつりちゃんが言い終わると同時に左手の地面から巨大なミミズのような生物が姿を表し、そしてまた地面に潜っていく。

かなり遠くのはずだがはっきりと姿は確認できた。

なんて大きさだ。

「キングワームね。

この荒野に住む巨大な肉食ミミズ」

「肉食?」

「そう、地面の上を走る生物を狙って襲ってくる」

「ということは?」

「しっかりと捕まってて」

「やっぱり!」

急に車が揺れ始める。

「天井開けて」

《了解、マスター》

車の天井が開く。

そして、背後の地面が盛り上がりキングワームが姿を表した。

まつりちゃんは座席に足をかけ、背後のキングワームに向けてバズーカを構える。

「消し飛べ~!」

バシュ~!

まっすぐにキングワームに向かって飛ぶミサイル。

そして、ミサイルはキングワームに当たり凄まじい爆発が起きた。

「とばして!」

座ったまつりちゃんがそう言うと、車は先程よりもっとスピードをあげた。

ゆっくりと閉まっていく天井。

「こんなのがいるんですか?」

天井が閉まった車内で俺はまつりちゃんに聞く。

「そ、近未来都市は普通はフルメンバーで数日かけて向かう場所だからね」

「まじかぁ」

「だから、あまりプレイヤーさんはあの都市にはいないよ。

ただ、行くと近代兵器や未来武器が手に入るから目指す人は多いけど」

《マスター複数のモンスターが接近しています》

機械音声が危険を知らせる。

「OK。

ほらキミも後部座席の後ろに武器はあるから、それで応戦して」

俺は後部座席に移動する。

後部座席の後ろに巨大なトランクが。

これか?

開けると中には銃火器が多数入っている。

「これも貰い物ですか?」

「え?違うよ、まつりがネットを使って買った」

「どこかに戦争に行くんですか!」

「違うけど、ま、こういう時の為かな。

それに、役にたったでしょ」

「いや、たまたまなんじゃ」

「ほら来るよ!」

また、天井が開く。

キングワームが全部で3体。

後ろから2体。

そして、並走するやつが1体。

っていうかかなりのスピードで走ってると思うが、どれだけのスピードで土の中走ってんだよ。

「キミは横のをやって、まつりは後の2匹をやる」

「分かりました」

俺はトランクからバズーカと三角の機械を取り出す。

「地雷?」

アイテムの表示説明を見る限りそう表示されてるが。

ええいままよ。

俺はその三角地雷を並走するキングワームに向かって投げた。

地面と接触した地雷が爆発して人一人分の大きさの黒い塊を生み出しすぐに消えた。

その消えた地面は綺麗にえぐれていた。

ギャワワワワ~

キングワームが気持ち悪い咆哮をあげる。

「やるね、圧縮地雷使うなんて。

きちんと使えなかったらこっちが全滅だったよ」

笑いながら怖い事を言うまつりちゃん。

俺はそれを聞き流しながらロケットを並走するキングワームに打ち込みまくった。

 

「なんとか落ち着いたみたいだね」

今はもう夜。

天井を閉めた車内は暖かかった。

キングワームは夜になると出てこないらしい。

夕方に学園を出たのは正解だったかな。

「それより、あの地雷なんなんですか?」

俺は先程使った圧縮地雷について聞く。

「ああ、あれ?

小さなブラックホールを作り出す地雷。

威力はすごいけど間違って自分の近くで使うと飲み込まれる」

「そんな危険なやつ入れとかないでくださいよ」

「いやぁ、ガチャで出たから」

「ガチャなんだ!」

背後のトランクにある武器はネットである兵器ガチャで回して出てきた狙い以外のアイテムらしい。

しかし、あの量ってどれだけ回してるんですか。

「ま、夜になったからしばらく安全だと思う。

明日の昼ぐらいには着くと思うから今のうちに寝ときなよ」

そう言ってシートを倒し寝るまつりちゃん。

「あ、はい」

俺もシートを倒す。

しかしホロメンと一緒に休むのって始めてじゃないのか?

そう思いながら俺はドキドキしながらログアウトした。




さて、次回はロボ子さんのいると思われる近未来都市です。
近未来都市であなたを待つものは?
次回は新装備も手に入るかも?
次回をお楽しみに。
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