ホロライブ・オルタナティブver.IF正式版   作:天野空

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夏色まつりの力を借りて訪れた近未来都市。
あなたはギルドでロボ子さん関連のクエストを探すがなかった。
しかし、虹色ダーツのお陰でシークレットクエストを見つけホロメン関係だと思い受ける。
そして、そのクエストであなたは最悪な形でロボ子さんと出会うのであった。



その名はロボ子さん

「ロ、ロボ子さん?」

少し俺から離れた場所でうつむき加減のロボ子さんに声をかける。

すると顔をあげてこちらを見た。

やっぱりロボ子さん。

《回避行動にうつります》

え?

機械音声が流れ足が勝手に動く。

俺が避けたと同時に俺がさっきまでいたところをロボ子さんが通りすぎそのまま地面に激突した。

おいおい、ロボ子さんのパンチで鉄の床えぐれてるんだけど。

それにしても、無理のない足捌きだったので体も自然についていった。

『それがアシスト機能だよ。

自分より強い相手と戦う場合でもそうやって自動で避けてくれる』

また、あの声か。

俺はロボ子さんから距離を取る為に後に飛ぶ。

なるほど、全自動って訳ではなく自分で動きたい時はきちんと足は動く。

それにジャンプ力が増してるからバフも付いてるって事か。

ロボ子さんがゆっくりと立ち上がりこちらを向く。

俺は鬼切丸を構える。

「ロボ子さん、止めてください。

誰かに操られてるんですか?」

しかし、ロボ子さんからは返事はなくこちらをずっと見ている。

目に光がないわけではない。

じゃ、本当にあの声の主がロボ子さんを造った人物?

また、ロボ子さんが間合いを詰める。

俺は自然と動く足によってそれを避ける。

足捌きに体がついていっていると思ったけど少し違う。

何となくだが、体全体を薄い膜が被っている感じがする。

たぶんこれで体も無理なくついていけるように補助しているのか。

ドゴン!

またもえぐれる鉄の床。

あんなの1回でも受けたら死ぬの確定だぞ。

そして、3度目のロボ子さんの攻撃。

それも俺は難なく避けた。

が、避けたと同時に目の前で止まるロボ子さん。

やば、読まれた。

そのまま、ロボ子さんの裏拳が俺に襲いかかる。

《膝を曲げて上にあげてください》

え?

機械音声に体が反応する。

片足を上げた状態になった俺の回りを円柱のようなバリアが囲む。

ガン!

ロボ子さんの裏拳がバリアに当たるがびくともしない。

『それがイージスバリアだ。

どんな攻撃もそのバリアを壊す事はできない。

ただし、膝をあげている間だけだがな』

「欠点付か!」

俺は思わず突っ込んでしまった。

『何事にも絶対無敵はないのだよ。

欠点はどこかにある』

もっともな意見かもしれないが今は絶対無敵が良かったよ。

ロボ子さんはバリアの上からラッシュを仕掛けてきてバリアがガンガンいってはっきり言って怖い。

くそう、どうしたら。

《そのまま、あげてる足で対象を蹴ってください》

と機械音声。

このまま?

でも、動かしたらバリア切れるんじゃ?

しかし、尚もラッシュを続けるロボ子さん。

俺も足がだるくなってきた。

ええい!

俺は機械音声の言う通りあげてる足でロボ子さんを蹴った。

バリアは解除されないまま、俺の蹴りはロボ子さんに当たりロボ子さんはぶっ飛んだ。

ドガァ!

そのまま鉄の壁にめり込むロボ子さん。

うわ、やば。

『ほう、バリアを攻撃に使ったかなかなかいい発想だ』

いや、機械音声さんの発想ですけどね。

『しかし、これくらいで私のロボ子はやられたりはせん』

その通りに鉄の壁から抜け出すロボ子さん。

ほぼ無傷か。

さすがはホロメン。

オリジナル世代は他の世代に比べてかなりのチートって説明があったしな。

さて、このまま続けてもいつかはやられる。

脱出するにも俺が入ってきた出入り口は完全に防がれてるし。

この《アルティメットフット》を使って攻撃してもあの壁は破壊できそうにないしな。

そう考えていると突然室内にサイレンが鳴り始める。

な、なんだ?

『ど、どうしたんだ?』

カチャカチャとマイクから音がする。

何かを操作してるのか?

『や、やばい、見つかっただと』

な、なんだ?

何がやばい?

ドン!

そう、考えていると背後で音がした。

ドン!ドン!

俺は音のする方を見る。

そこは俺が入ってきたドア。

『わ、わ、止めてくれ』

ドン!ドン!ドン!

音はだんだん大きくなり、壁が向こう側からこちらに盛り上がってくる。

『や、やめてください!

開けますから!

ロボ子さん!』

え?

ドガァ!

扉が吹き飛びゆっくりと1人の女性が中に入ってきた。

「やっぱり、また変な実験してたみたいね」

そこにはなんとロボ子さん?

「はは、災難だったね。

はろーぼーオリジナル世代高性能ロボットのロボ子だよ~」

そう言ってにこやかに笑うロボ子さん。

《スキル【運命】が発動しました》

こっちが本物か。

「ああ、また、造ってる。

前にも1度注意したよね!」

そう言ってロボ子さんはロボ子さんとの間合いを詰めて一撃!

ドゴ!っと鈍い音が鳴りロボ子さんが破裂した。

外装?が剥がれ中からマネキンのようなアンドロイドが現れて鉄の壁にめり込み動かなくなった。

外側だけ似せた偽物か?

「ほら、さっさとこっちに出てきて。

出てこないと実力行使で行くけど?」

そう言って指を鳴らすロボ子さん。

かなりのご立腹?

『わ、分かりました。

すぐ行きますからこれ以上は壊さないで』

さっきまでの偉そうな態度はどこへやら、放送している人物は慌てた声で返答した。

そして、さっきニセロボ子さんが現れた時と同じように1人の白衣を着た人物が姿を表した。

「は、初めまして【ホロライブワールド】装備開発チームのウェイです」

おどおどしたその人物は俺に頭を下げて挨拶してきた。

「は、はぁ」

俺も頭を下げる。

さっきまでの強気はどこ行ったんだ?

「ウェイ!

いくらボクが推しだからって偽物造りは止めてって言ったでしょ。

それにまた運営から許可の出てない試作品をインストールしてプレイヤーさんを使って実地試験してるし」

「バ、バレてたんですか?」

「今のところはえーちゃんだけ。

見つけたえーちゃんから直接連絡あって止めに来たの」

「はぁ、また、主任に怒られる」

「えっと話が見えないんですが」

俺は話してる2人の間に入って聞いてみた。

「あ、ごめんね。

このウェイはこのゲーム【ホロライブワールド】の製作関係者で武器開発チームの1人なの。

優秀な人なんだけどね。

自分の考えた装備を運営の許可を取らず製作、実装したがる悪い癖があって、それで今回もその足装備を造ってここで実験してたの」

「それで、ロボ子さんを造ったって?」

「ああ、あれは似せて造ったアンドロイド。

ボクの開発者は別にきちんといるよ」

「そっか」

「ほら、ウェイも謝りなさい」

「はい、すいません」

また、頭を下げるウェイ。

「ま、大事にいたらなくて良かったです」

俺は半笑いで答えた。

「さてと、クエストを受けたんだよね?」

ロボ子さんが俺に聞いてきたので俺は頷いた。

「報酬はどうするつもりだったの?」

ロボ子さんに聞かれてウェイは口ごもる。

「また、こてんぱんにして放り出す気だったね」

「あ、はい」

たちの悪いやつだなぁ。

「ん~それじゃ、その足装備を報酬で貰うといいよ」

『ええ~』

俺とウェイの声がはもる。

「でも、これって違法な装備なんですよね?」

「別に許可を取ってないだけで違法な方法でインストールされてる物ではなくてきちんと正規ルートでされてるから問題ないよ」

「運営にばれたら私が怒られるよ」

「それは自業自得です」

そう言われてうなだれるウェイ。

「えーちゃんにはボクから話通しておくから大丈夫」

「はぁ」

「それに試作品でも性能は試した通りだし、このゲームでは1つしか存在しない超激レアだよ」

「いや、そうかもしれないですが、目立ちますよ」

そう、どっからどう見てもメカだし、ステルスしててもばれる時はばれる。

「その点は抜かりないんだよね」

ロボ子さんはウェイを見る。

「はい、カメレオンモード起動」

ウェイの言葉に《アルティメットフット》の見た目が変わる。

普通の革のブーツになった。

「見た目だけではなく説明文も変化してます。

それにキミが装備して私がリセットしてないから所有者はキミで固定されて、これから先リスポーンしても失われません」

めちゃくちゃすごい。

「はぁ、折角寝ずに考えて造ったのに」

「ご苦労様。

それじゃ、キミはボクが外まで送っていってあげるよ」

「あ、はい、お願いします」

そして、少し悲しい顔をしながら手を振るウェイを残し、俺はロボ子さんと入り口へと向かった。

 

「なるほどね、ホロメンと出会う旅か」

道中俺はこれまでの目的を簡単に説明した。

もちろん、この世界が危ないと言う事は言えなかった。

「あと会ってないのは?」

「何人かいますが、いる場所はだいたい分かってて。

ただ、AZKiちゃんだけが、どこにいるのか分からなくて」

「あずきちゃんかぁ、分かった。

これも何かの縁だしボクが探しといてあげるよ」

「え?本当ですか?」

「うん、分かったら連絡するけど、何か通信機持ってる?」

「あ、それなら」

俺はまつりちゃんからもらったライター型通信機を見せる。

「あ、それ持ってるんだね。

なら、連絡出来るよ」

「よかった」

俺達はタワーの入り口に来た。

「それじゃ、ここで。

またね、おつろぼー」

俺もロボ子さんに挨拶をして別れる。

さて、ここでの目的は終わった。

なんか成り行きですごい装備貰えたけどいいのかな?

それじゃ、まつりちゃんに連絡してまた学園に送って貰おうかな。

俺はライター型通信機でまつりちゃんに連絡した。

「え?もう終わったの?

ごめん、今ゲームの最中だからちょっと待ってて」

そう言って切られる。

それから俺は半日この近未来都市で待ちぼうけをくらうのだった。




今回出てきたウェイはオリジナルのキャラになります。
ゲーム開発者の女性で運営側の人物となります。
今回はここだけの登場ですが、またどこかで出てくるかもしれません。
次回はいよいよ裏世界。
お楽しみに
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