ホロライブ・オルタナティブver.IF正式版   作:天野空

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魔界でピンチのあなたを癒月ちょこが現れ助けてくれた。
癒月ちょこが魔界の町までついてきてくれる事になり、あなたは共に町に向かう。
町に着いたあなたに癒月ちょこがレベルの事を聞いてきた。
レベルがカンストしていたあなたはカンスト特典を受ける為に選択の間に向かう。
そこで出会ったのは友人Aだった。


魔界の天才薬剤師

「は、はじめまして俺は…」

「ああ、自己紹介は大丈夫ですよ。

こちらにデータはありますので」

俺はデスクの前にいつの間にか現れた椅子に座っている。

「えっとAちゃん神って呼べばいいんですか?」

「え?

あ、別にそう呼ばれてるってだけで、別に呼びにくかったらえーちゃんって呼んでもらって大丈夫ですよ」

「分かりました」

「そんなに緊張しなくていいですよ」

う、ばれてる。

「ここには努力した人がこれる場所ですから。

別に職員室に呼び出された生徒ではないです」

といって笑うえーちゃん。

確かになんかそんな気になるなぁ。

「それで、どうします?

レベルと引き換えに特典を望んだんですよね?」

「はい、その前に聞いてもいいてすか?」

「はい、大丈夫ですよ」

「この足装備なんですがこのまま俺が持ってて大丈夫ですか?」

「ああ、その革の靴ですか?」

「え?」

えーちゃんがウィンクする。

「それだったら大丈夫ですよ。

ロボ子さんから聞いてますからね」

そうか、運営の他の人には秘密にしてるから。

「分かりました。

大事に使います」

「はい、そうしていただければ製作者も喜ぶと思います。

では、特典にうつりますけどいいですか?」

「はい」

そして、俺はえーちゃんから特典の目録を受け取る。

かなりの数の項目があるなぁ。

「ゆっくり決めてもらって大丈夫です。

ただ、現実世界では時間が過ぎていってるので気を付けてくださいね。

時間の調節はしていますけど」

時間の調節?

「はい、分かりました」

しばらく俺は目録を見て考え決める。

「では、これでお願いします」

「これですね。

分かりました。

それでは今度ログインした時に反映するようにしておきますね」

「はい、ありがとうございます」

「あと、レベルと引き換えになってますので、次のログイン時にはレベルが1になってます。

ステータスもレベル1のものなので気を付けてくださいね」

「分かりました」

あ、俺は今裏世界にいるな。

やばいかも。

「どうかしましたか?」

心配そうに聞かれる。

「いえ、大丈夫です」

「はい、では、またレベルを上げてお会いしましょう」

そうえーちゃんが言うと同時に目の前が暗くなる。

これでログアウトになるんだな。

 

 

「本当にレベルが1になってる」

次の日、俺はログインしてステータスを見る。

一番初めの時のように軒並み1桁台になっていた。

裏世界の魔界でこのステータスはやばいかな?

鬼切丸を振ってみると心なしか振りが遅くなってる気がする。

「あ、いた」

そんな事を宿屋の前でしているとちょこ先生が迎えに来てくれた。

「特典に代えたんですね」

「はい、なのでレベル1になってかなり不安です」

今の心境を正直に告白する。

「大丈夫、町の中までモンスターは来ませんし、帰りもちょこがフォローしてあげますから。

たぶん帰りにはまたレベルが上がってますよ」

「何から何までありがとうございます」

俺は頭を下げてお礼を言った。

ちょこ先生はそんな俺を優しい笑顔で見ていた。

「じゃ、さっそくメル様のところに向かいましょう」

そして、俺達はメル様の家へと向かった。

 

「ここですか?」

それは1軒のお店。

「はい、ここですよ」

カランと可愛い鐘の音が鳴りお店に入る。

「こんにちは」

「はい、はい」

カウンターの奥から可愛らしい金髪ショートカットの女性が出てきた。

「あ、ちょこ先生~」

すっごく嬉しそうにちょこ先生を見る女性。

ふと、その横の俺と目が合う。

「誰…?」

ぐぁ。

「あ、メル様?

ちょっとお話聞いてもらっていいかな?」

「ん?何?」

すかさずフォローを入れてくれるちょこ先生。

危なかった、ちょこ先生のフォローがなければその場で倒れるとこだった。

なんだ、今の心臓を握り絞められたような感覚は。

 

「なるほど、ホロメンと出会う旅をしている人でメルに会いたくてわざわざ魔界まで来たと」

「はい、そうです」

お店の中にあるテーブルにつき、ちょこ先生の手作りクッキーをおやつにティータイムをしながら、ちょこ先生が俺の事を説明してくれた。

なんか、重大な使命がホロメンに出会う旅になってるけど、ま、いいか。

実際変わらないし。

「わざわざ、こんなところまでありがとうね。

はじめまして、こんかぷ~

魔界の天才バンパイア!

夜空メルだよ」

《スキル【運命】を発動しました》

「メル様はこの魔界で魔法の薬を売ってるお店をしてるんですよ。

ちょこも取り寄せてるくらいよく効きます」

「あ、保健室の棚に並んでる色とりどりの薬って」

「そう、ここの薬です」

「本当はプレイヤーさん向けに販売してるんだけど、この魔界に来るお客さんは稀だから」

とメルちゃんが可愛く笑う。

でも「プレイヤーさん来るんですね」

そう、かなり難しいと言われている条件だけどこれてる人いるんだ。

「ふふ、自分だけが特別みたいに思わない方がいいですよ。

このゲームが公開されてだいぶたちますからね。

それにホロメン愛が強い人はたくさんいますから」

とちょこ先生。

「古参でしてくれてる人達にはここや他の裏世界に行けてる人は案外いますよ」とメルちゃん。

「ただ、キミみたいにすごい勢いで進んでる人はいないですけど」

そうだよな、俺はいろんな人やアイテムに助けられてここまで進めてるものな。

普通ならこんな速度でここまでこれないよ。

「だから、ちょっとは自信持ってもいいかもね」

メルちゃんがウィンクしてくれる。

少し落ち込んでいるのを察してくれたのかな。

「はい、ありがとうございます」

「うんうん」

満足そうに頷くメルちゃん。

「そうだ、折角来てくれたんだし、少しお願いしてもいいかな?」

「はい、いいですよ」

「よかった、ちょうどお薬の材料が切れかけてて取りに行かないといけなかったんだけど、護衛をお願いしてもいい?」

「護衛ですか?」

「そう」

ホロメンを護衛なんて、どれだけ強い敵なんだ?

俺で力になれるのか?

「ああ、あそこに行くのね」

ちょこ先生もなぜか分かった感じで頷いている。

「分かりました、俺でお役に立てるなら」

俺は力強く頷いた。

ま、レベル1ですが。

「ちょうどレベル上げにもなると思うよ」と、ちょこ先生が耳打ちしてくれる。

「じゃ、用意してくるからお店の前で待ってて」

そうメルちゃんが言うとカウンターの奥に入っていく。

俺はちょこ先生と店の前に出て待つ。

「お待たせ」

お店から出てきたメルちゃんは長髪になっており髪を左右2つに纏めていた。

さっきの服と違い可愛い黒のスカートの私服姿だ。

「髪?」

俺が呟くように聞くと。

「ん?女の秘密だよ」と笑いながらメルちゃんは答えた。

「さ、行こっか」

そして、俺はメルちゃんとちょこ先生と共にお店の裏の森の中へと入っていった。

「でも、本当に久しぶりだね」

「電話ではよく話してるけど会うのは久しぶり」

前を歩く2人はピクニック気分で楽しそうに話しながら歩いていた。

俺は一応、いつでも鬼切丸を出せるように準備しながら2人の後を歩いている。

しかし、前の2人見てるだけでも幸せな気持ちになるのはなんでだろう。

「そろそろ到着するよ」

前を歩くメルちゃんが教えてくれる。

「はい」

俺は首を振り頬を軽く叩いて気合いを入れる。

行くぞ。

森が開けて俺達は目的地に着いた。

「えっと、ここですか?」

「そうだよ」

そこは森に囲まれたお花畑だった。

こんなところで何を?

「それじゃ、今から花の蜜を集めるからその間お願い」

メルちゃんはお花畑にある通路に入り花から蜜を集める。

ちょこ先生もそれを手伝っていた。

俺は何を相手すればいいのか分からないままとりあえずお花畑の中にある通路に鬼切丸を持って入った。

しばらくするとブーンという音がする。

虫?

周りを見渡すとそこには人の頭ぐらいの大きさの蜂が。

「キラーワスプだよ、気を付けて」

「レベル1でも一撃で倒せるけど、攻撃受けたら一撃でやられちゃうから気を付けて」

2人から声援を受ける。

「分かりました」

俺は足元を確認し花を踏まないように通路で戦う。

ブーンと五月蝿い音をたてながら針を突き刺そうとしてくるワスプ。

しかし、今の俺はレベル1だとしてもこれまでの経験と装備がある。

紙一重で避けながらすれ違い様にワスプを斬る。

バシュっとワスプは光に変わる。

よし、いける。

次は2匹。

同じように回避しながらカウンターで倒していく。

なんかだんだん体が軽くなってきたような。

「そろそろ来るよ」

メルちゃんの声がして、上空を見上げると人と同じぐらいの蜂が翔んでいた。

「クイーンだよ!」

メルちゃんの言葉を聞き、俺は鬼切丸をクイーンに向ける。

そして「稲妻よ!」

解放の言葉と同時に俺は鬼切丸をクイーンに突き出した。

紫の稲妻がクイーン目掛けて走る。

そして、クイーンは光になって消えていった。

「お疲れ様」

「なかなかでしたよ」

メルちゃんとちょこ先生が笑顔で労ってくれた。

「なんとかなりました」

俺も笑顔で答える。

「どうしても虫は苦手で蜜を取りに来る時はいつもホロメンの誰かに付き添ってもらってたの」

メルちゃんが軽く笑いながら教えてくれた。

なるほど、だから今回俺が護衛だったんだ。

「お陰でちょこ先生も集めるの手伝ってくれたから、思ったより集められたよ」

「それじゃ、お昼にしましょうか?」

ちょこ先生がお花畑の横にレジャーシートをひいてくれている。

「賛成~」

メルちゃんは持ってきたバスケットを広げて準備する。

俺もそちらに向かう。

が、あと一仕事残ってるかな?

俺が振り向いたと同時に森からさっきと同じぐらいの大きさの蜂が現れる。

「え?

キングもいたの?」

ちょこ先生が驚く。

うっすらと羽音がしてたからいると思った。

俺はもう一度鬼切丸を構え、そして「稲妻よ!」と解放の言葉を発した。

紫の稲妻は鬼切丸からキングワスプ目掛けて走る。

そして、キングワスプも光となって消えた。

「これで大丈夫かな?」

「まさかキングも来てたなんて」

ほっと胸を撫で下ろしながらメルちゃんはレジャーシートに座った。

「お疲れ様、それじゃ、今度こそお昼にしましょうか?」

「はい」

俺もレジャーシートに座り、メルちゃんが用意してくれたサンドイッチを食べた。

ちなみに鬼切丸の雷がなぜ2回使えたのかというと、今回俺がカンスト特典で選んだ効果のお陰だ。

自分が持つ1つの特殊スキルの使用回数を1回増やすというものだ。

これで俺は切り札を2回使えるようになった。

戦力も上がるって事だ。

「はい、お茶」

「あ、ありがとうございます」

メルちゃんからお茶を受けとる。

ふぅ、幸せな気分に浸りながらここで少し休憩をするかな。




残りのホロメンも後僅か、物語は佳境に入ろうとしています。
果たしてすべての絆は1つになるのか?
次回もお楽しみに
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