ホロライブ・オルタナティブver.IF正式版   作:天野空

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獅白ぼたんを傭兵に雇い旅をするあなた。
彼女の力で何事もなく中間地点へと向かうのであった。


世界の壁へ(easyモード)

タン、タン

平原を進む僕達はこれといったモンスターに、

タタタタタン

遭遇する事なく、

タン、タン、タン

平原を進んでいた。

《レベルアップしました》

現在のレベルは29。

モンスターに、

タン

遭遇しないにも関わらず、

ダダダダダダダ

レベルが上がっていく。

「ふぅ、こんなものかな」

「えっとぼたんさん?」

「なに?」

不思議そうに機関銃を肩にのせてこちらを向くぼたんさん。

「い、いえ、なんでもないです」

「そ?

ほら、そろそろ中間地点見えてきた」

ぼたんさんが指差す方向に確かに建物が見えた。

「じゃ、もうちょい頑張るか」

「了解です」

思わず敬礼してしまう。

確かにここまでモンスターに遭遇する事はなかった。

遭遇する前にぼたんさんが全て倒しているからだ。

一度、モンスターと戦ってみたいと本人に伝えると「いいよ」とコボルトの群れを呼んできた。

その中に単身で俺は突っ込む事になり、「ええ?」となったが、遠くからぼたんさんが牽制やヘッドショットでフォローしてくれる為、群れに突っ込んだのにほぼ一対一で戦えた。

パーティーのありがたみを感じつつ、これって手間だよなぁと考え、ぼたんさんに任せ旅を続けている。

「そういえば、ぼたんさん達ってモンスターにやられる事ってあるんですか?」

ふと疑問に思ったので聞いてみる。

「ほとんどないね。

危なかったら大召喚使うし、やろうと思えばスリースターズとガチでやれる。

ま、私達がレアモンスター狩ってもあんまり意味ないんだけどね。

経験値とかアイテムゲット出来ないし」

「じゃ、今回は」

「特別かな、ラミちゃんに頼まれたからね。

でもま、上級者が初心者さん引率するとこんな感じだし、気にしないの。

キミも高レベルになったら、初心者さんをこうやって助けてくれたら世界が上手く回るから」

「分かりました」

笑顔でそう言ってくれるぼたんさんに、俺はいつか恩返しに誰かを助けようと心に誓った。

「さぁ、着いた」

中間地点に到着。

「それじゃ、今日はここまでにしとこう。

次にログインした時にここで待ってるよ」

「分かりました、ありがとうございます」

「それじゃ、バイバイ」

笑顔で軽く手を振ってくるぼたんさん。

俺は頭を下げて中間地点にある小屋に入った。

中に入った瞬間、武器がアイテムボックスに収納される。

そして、戦闘禁止区域と表示された。

なるほどね、シェアハウスのように2段ベットがいくつか並べられている。

寝てる時に襲われたら最悪だしな。

ここは完全な安全区域って事か。

俺は奥の2段ベットの上に寝る。

また、明日ログインして続きをしよう。

そして、俺はログアウトした。

 

 

次の日、俺は用事を済ませ【ホロライブワールド】にログインした。

中間地点にある小屋で目を覚ます。

誰もいないか。

装備を整えドアに向かう。

「…いおん ららーいおん ♪」

ん?

歌が聞こえる?

ガチャ

外に出る。

「今日も元気に ららーいおん♪」

歌の主と目が合った。

ダン

ヒューン

ぼたんさんの持つ銃から出た弾が頬をかすめてあさっての方向に飛んでいく。

「あ、すまん、銃が暴発した」

「ええぇ!」

びっくりしてる間に普段の獅白ぼたんに戻っていた。

「何か見た?」

「いえ、何も見ておりません」

そう、決して何処から取り出したのか分からないショッピングカートの荷台に乗って、足をブラつかせながら歌っていた姿なんて。

カチャ

「考え事?」

「いえ、銃をリロードしないで」

とまぁ、ぼたんさんの意外な一面も見れ、俺達のゲートへの旅の後半が始まった。

壁に近づくにつれ、モンスター達もほとんどがパーティーを組んでいた。

ぼたんさんは敵に出会わないような進路をとりながら進んだ。

何でも、この付近のモンスターは敵パーティーと戦っていると、他の敵パーティーが乱入してくるらしい。

簡易版大召喚で殲滅してもいいが、あまり派手になるとそこら辺から集まってくるらしいので厄介らしい。

「ほら、あれが世界の壁だよ」

ぼたんさんの指差す先には上が見えない程高い壁があった。

それも左右先が見えない程続いている。

「これが世界の壁」

「あの先はもうこの世界とは別世界だからね。

そして、あの赤い大きな扉がゲート」

確かに扉が見える。

めちゃくちゃでかい。

「後、もう少しだから急ぐよ」

「了解」

俺はぼたんさんと一緒に残りの平原を駆け出した。

「はぁはぁ、何とか着いた」

かなり走ったなぁ。

ゲームなのに何故か疲れる。

「ありがとうございます。

無事に着きました」

俺はぼたんさんにお礼を言った。

「あれ?」

しかし、周りには誰もいなかった。

「現れた時も突然だったけど、消える時も突然なんだなぁ」

今度あった時にはきちんとお礼を言わないとな。

俺はそう思いながら、ゲートへと向かった。

ゲートに着くと、1体のゴーレムが立っていた。

「通行書ヲ提示シテクダサイ」

俺は言われた通りに通行書を見せる。

するとゴーレムは扉に向かい、扉を押し始めた。

ゴゴゴと扉が開く。

扉の先は霧が出ているのか先が見えない。

俺は意を決して扉の奥へと進んだ。

さぁ、次は【ゲーマーズ】の世界だ。

どんな事が待っているのか楽しみだ。




ゲートより少し離れた高台でゲートにいるあなたを見守る1人のホロメン。
「ラミちゃんの言うように面白い冒険者さんだったなぁ。
これから行く【ゲーマーズ】で無事目的がはたせられるといいんだけど」
スナイパーライフルを担ぎ、そのホロメンはあなたがゲートに入ったのを見てからゆっくりとゲートに背を向ける。
「また、いつか会えるといいね」
そう言い残し彼女は姿を消した。
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