途中、ロボ子さんと別れたあなた達は、ロボ子さんが気になるもスターズフォーがいる魔晶石の乱立する広場に向かうのだった。
ロボ子さんと別れた後、俺達6人は魔晶石の乱立する広場に来た。
そこには想像以上の大きさの9つ首のドラゴンが、魔晶石を食い荒らしていた。
「でかいぺこね」
まだやつまでには距離がある。
しかしそれでもそのドラゴンは大きく見える。
「フレア、どう?」
ノエルさんがフレアさんに聞く。
フレアさんは静かに横に首を振った。
「そっか」
それを見てノエルさんはメイスをぎゅっと握る。
「どう言うことですか?」
俺は横にいるマリン船長に聞いた。
「フレアがあのドラゴンと戦ったらどうなるか【予見眼】で見たんだと思う。
だけど、いい結果が見れなかったのかな」
そうか、それほどあれが強すぎるのか。
「正直に言うわ。
あれに勝つには6人全員で戦わないといけない」
フレアさんは残念そうに言った。
「はぁ、やっぱりぺこか。
後ろで応援がよかったぺこなんですけど」
「るしあもです」
はい?
「はぁ、船長1人かっこよく討伐して威張り散らかそうと思ってたのですけど」
「うう、フレアとのツーマンセルがよかった」
え~と。
「え?みんな残念がってたのって6人で戦わないといけないから?」
『そう』「ぺこ」
いや、6人同時に答えられましても。
「え?なんか苦戦するとか。
やられそうだからとかじゃなくて?」
「何言ってるぺこか?
ぺこら達が揃ってる限りそれはないぺこ」
「です。
るしあ達を追い詰めるなら、オリジナル世代の先輩方を連れて来て貰わないと」
どれだけの戦力なんですかあなた達は。
「と言うわけでいつも通りの作戦でいこうか」
フレアさんが俺達に言った。
「またぺこかぁ」
その言葉にぺこらちゃんがはぁとため息をつく。
「それが一番生存率高いんだって」
フレアが苦笑しながら言った。
「じゃ、作戦を説明するね」
まず陣形について。
先頭をぺこらちゃん。
その両脇一歩下がった位置にノエルさんとマリン船長、ぺこらちゃんから少し離れた場所に俺、フレアさん、るしあちゃんとなった。
「矢印の陣ね」
とフレアさんは言った。
この世界の陣形かな?
そして、ノエルさんとマリン船長、るしあちゃんのジャイアントスケルトンでキングヒュドラの8本の首を押さえている間に残りの俺達で首を1本ずつ倒していくと言うものだった。
「ぺこらの【幸運眼】があるから攻撃のほとんどは受けないと思うけど、油断はしないで。
攻撃が来たと思ったらぺこらの後ろに隠れる感じで」
「盾じゃないぺこなんですが」
フレアさんの説明に苦笑しながらぺこらちゃんが言った。
「それじゃ、ノエル、マリン、るしあ。
3人も各種ブレスに気をつけて」
「OK」「まかせなさい」「わかったのです」
そして、俺達6人はキングヒュドラに攻撃を開始した。
まずは背後からフレアさんの弓とるしあちゃんのジャイアントスケルトンが近くの魔晶石を投てきして先制攻撃。
キングヒュドラはその巨体をこちらに向けた。
「それじゃ、行くよ!」
ノエルさんは【金剛眼】を使いヒュドラに走った。
「さて、エンペラータイムといきましょうか」
マリン船長はその眼帯を外し、【皇帝眼】を使う。
「2人のサポートは任せるのです」
るしあは2体のジャイアントスケルトンを操り2人と共にヒュドラの首を押さえにかかる。
「じゃ、こちらも」
「行くぺこよ」
1つ残ったヒュドラの首がこちらに向く。
ヒュドラが大きく息を吸った。
ブレスだ。
「【幸運眼】ぺこ!」
ぺこらちゃんも眼の力を解放した。
その直後ヒュドラの口から炎が。
俺達に直撃コース。
しかし、炎はこちらまでこなかった。
ちょうどマリン船長がぶっ飛ばした魔晶石がこちらに飛んできて運良くぺこらちゃんの前に落ちたのだ。
「これが【幸運眼】の力」
「ま、理不尽に運が働くからね」
俺のぼやきにフレアさんが笑顔で答えてくれた。
「このまま、押していくよ」
フレアさんはヒュドラの目に矢を放つ。
矢を受けヒュドラが首を上げた。
俺はその隙をついてヒュドラの首を一閃した。
ヒュドラの首が飛ぶ。
そのまま、ヒュドラの首が光へと変わる。
「次!」
フレアさんの言葉にノエルさんがヒュドラの1首をメイスで攻撃してこっちに吹き飛ばす。
メイスの一撃で目を回すヒュドラ。
そこを俺は横から上段切り落としでヒュドラの首を落とす。
「よし、マリン、お願い」
ちらっとこちらを見たマリンさんが、ヒュドラの1首をフラッグハルバードでこちらに殴ってよこす。
ただ、そのヒュドラはちょうどブレスを吐こうとしていたとこだった。
「ちょ、マリン」
ぺこらちゃんがマリン船長に向かって叫ぶ。
両手を合わせてごめんとマリン船長が一瞬謝っていた。
稲妻のブレスが頭上から俺達に降り注ごうとした時、運良く先程放って地面に刺さっていたフレアさんの矢に稲妻が落ちる。
「さすがぺこらちゃん!」
「え?あ、任せるぺこ」
ちょっと頭押さえて座ろうとしてたけど。
フレアさんがヒュドラの顎に向かって複数の矢を打つ。
矢はヒュドラの顎を貫いた。
俺はその首を根本から斬る。
そして、光に変わるヒュドラの首。
「押さえるのです、スケルトン達!」
るしあちゃんの号令でジャイアントスケルトンはヒュドラの首を2本ずつ押さえ込んだ。
ノエルさんとマリン船長の前に1首ずつのヒュドラが残る。
ノエルさんが振り上げたメイスが一瞬で巨大化する。
そのままそのメイスを振り下ろすノエルさん。
巨大なメイスに押し潰され光に変わるヒュドラの首。
すごい、さすがノエルさん。
マリン船長は?
俺が見た時、ちょうどヒュドラの1首がマリン船長にブレスを吐こうとしていた時だった。
ツララの混ざる氷のブレスがマリン船長を襲う。
しかし、マリン船長はそのブレスの中を両手にフラッグハルバードを持ったまま悠然と突き進む。
まるでそよ風の吹く草原を歩くようにマリン船長はヒュドラの口の前に来た。
そして、フラッグハルバードを下から上に振り上げる。
ヒュドラの首は真っ二つになって光に変わる。
すごい、いつもおちゃらけなマリン船長とは思えない。
「そこ、船長の悪口は許しませんよ~」
いや、悪口じゃないし、心で思っただけだし。
残り後4首。
ジャイアントスケルトンはノエルさん、マリン船長、俺達に1首ずつヒュドラの首を投げる。
飛んできた首を巨大なメイスで野球のように打つノエルさん。
マリン船長は2つのフラッグハルバードを飛んでくる首に投げる。
回転して飛んでいくフラッグハルバードはヒュドラの首を切り裂いた。
フレアさんは飛んでくる首を矢で撃ち抜き、こちらに飛んでくる首の速度を下げる。
俺はそれに合わせて首を横に切り落とした。
残りは1首。
ちょうどその首を2体のジャイアントスケルトンが左右から拳で殴り光に変えていたところだった。
よし、これで終わった。
6人が集まり首の失くなったヒュドラの前に集まる。
「これで終わるはず」
フレアさんは警戒を解かず見守る。
「確かヒュドラはそのどれかの首に心臓があるぺこよね」
「そう、そのはず」
ぺこらちゃんの言葉にノエルさんが答える。
「でも、本体が光に変わらないのです」
「まさか、倒せてない?」
るしあさんはジャイアントスケルトンを前に出しながら言う。
マリン船長も不安そうだ。
そして、最悪の事態が起こる。
消滅したはずの首が再生したのだ。
「また、はじめからぁ!」
俺は思わず大声を出してしまった。
それぞれのヒュドラが口を開き同時にブレスを放つ。
炎、氷、雷、毒。
様々なブレスがこちらを襲う。
「ジャイアントスケルトン、防御なのです」
るしあちゃんの言葉にスケルトンはその両手を巨大な骨の盾に変えて俺達をブレスから守る。
「弱点はどこ?」
マリン船長が慌てた感じで俺達に聞く。
しかし、誰も答えられない。
「フレア…」
ノエルさんがフレアさんを見る。
フレアさんは何かをじっと考えていた。
ヒュドラの首は全部で9本どれかに心臓がある。
全部消滅させたけどそのどれにも心臓がなかった。
どうしてだ?
何かを見落としていないか?
首が9本?
ん?
9本?
いや、9本じゃない!
「あ!」
「そうか!」
俺とフレアさんが同時に声を出す。
そして、お互いを指差した。
たどり着いた答えは一緒。
「わかったぺこか?」
「はい」
「だけど、どうやってそれを攻撃するかだね。
ノエル、マリン、眼の力は?」
「もう切れてる。
後数分は使えない」
「船長も同じね」
「ぺこらは?」
「もって後数分ぺこ」
「るしあ」
「るしあはまだいけますけど、2体使役は難しいのです」
「そっか。
なら、キミに託す」
そう言ってフレアさんは俺を見る。
「いける?」
フレアさんに聞かれて俺は自分の今の状況を確認する。
まだ、切り札は残してる。
なら、期待に応えないと。
「はい、やります」
「うん」
俺の答えに満足そうに頷くフレアさん。
「それじゃ、私達5人でもう一度どうにか9本の首を抑える。
その間にキミが止めをさして」
「分かりました」
「みんないける?」
「もちろん」
「誰に言ってるのかな?」
「やってやるぺこ」
「やるのです!」
「それじゃ、いくよ。
3、2、1、GO!」
フレアさんの号令でジャイアントスケルトン2体がヒュドラに突撃をかける。
ヒュドラは慌ててスケルトンに噛みつく。
スケルトンの突撃を避けたヒュドラの首をノエルさん、フレアさん、マリン船長が武器で攻撃して動きを止める。
1体のスケルトンが力を失い崩れていく。
るしあちゃんの限界がきたんだ。
押さえ込みから解放された首がぺこらちゃんを襲う。
しかし、ぺこらちゃんは構えたバズーカをその首目掛けて打ち込んだ。
怯むヒュドラ。
よし、俺も行く。
みんなの戦いを見ながら俺は鬼切丸の雷の力を自らに溜め込んでいた。
鬼切丸の刃をアイテムボックスに納めたまま、俺は雷の力を解放した!
普段出せないようなスピードで俺はある場所に向かう。
それはやつの背後尻尾だ。
キングヒュドラの首は9本だと思っていた。
しかし、もう1本長いものがある。
それが尻尾だ。
見えた。
尻尾だ。
俺の接近に気づいたのか、尻尾がゆっくりと上がる。
そして、俺はその尻尾の先についているものを見た。
他の首についている頭より凶悪な頭がこちらに向けられた。
巨大な口を開き、怪しく光る瞳は俺をとらえていた。
「やれる!」
俺は雷を纏ったまま接近する。
先程まで斬ってきた首よりだいぶ太い。
しかし、俺は斬れると確信している。
それは俺が1人ではないから。
(魔力を送る、ぶったぎるのだぞ)
ペンダントから声が聞こえる。
「ありがとう、アロエちゃん」
俺はそのままヒュドラの本当の首の下を目指す。
そして、通り抜ける時に鬼切丸をアイテムボックスから抜いた。
その刃は魔力により通常の数十倍長い。
そして、雷を纏っていた。
俺は鬼切丸を前から後ろに回す。
半月斬り。
刀の軌跡が半月のように見える為付けられた、この世界の剣技だ。
いつもの刀なら遥か頭上にあるヒュドラの首には届かない。
しかし、今の鬼切丸は違う。
その刃はヒュドラの首を切り落す。
ゆっくりと首が胴体から滑り落ち、キングヒュドラは光になって消えていった。
俺はゆっくりとアイテムボックスへ鬼切丸を納めた。
「ありがとう、アロエちゃん」
(なに、部屋を借りておるのだ、これくらいは力を貸すぞ)
そう言ってまた、静かになった。
寝ちゃったかな?
「おお~い」
あ、三世代のみんな。
こっちに走ってきてる。
「よくやったぺこ」
「やったね」
「さすがです」
「ま、船長には劣るけど」
「ははは、マリンは負けず嫌いだねぇ」
三世代が来て、声をかけてくれた。
「みんなのお陰です」
俺の言葉にみんな笑顔で答えてくれた。
「そう言えばロボ子さんは?」
「まだ来てないのです」
るしあちゃんは森の方を見る。
「何かあったのかな?」
「心配だね」
フレアさんとノエルさんも森の方を見た。
ピーピー
そんな時、俺の通信機が鳴り始めた。
「はい」
俺は通信機に出た。
「あ、もしもし、ロボ子だよ」
「ロボ子さん」
通信相手はロボ子さんだった。
「大丈夫ですか?」
「こっちは大丈夫。
それよりそっちは?」
「はい、さっきスターズフォーを倒したところです」
「余裕でしたよ~」
俺の横からマリン船長が言った。
「そっかそっか、それは良かった。
こっちはちょっと気になる事があって合流できないけど、次の場所に向かってくれて大丈夫だから」
「はい、分かりました」
そして、通信が切れた。
「何かあったみたいぺこな」
「ま、ロボ子先輩が大丈夫って言ってるし大丈夫だと思うけど」
ぺこらちゃんにそうフレアさんが言う。
「次は俺、この【ファンタジー】のもう1つの裏世界に行こうと思ってます」
「というと【海底都市】ですね」
るしあちゃんに俺は頷いた。
「だったら、第3の町のあくあ先輩に会うといいよ」とノエルさんが言った。
「あくあちゃんと?」
「そう、あくたんが【海底都市】の入り口を管理してるからね」とマリン船長が繋げた。
「それじゃ、俺はあくあちゃんのいるルーナちゃんのお屋敷に向かいます。
みなさんはどうしますか?」
俺の質問に第三世代組はお互いを見る。
「せっかくみんな集まったぺこだし、たまにはお茶会でもしようかって事になったぺこ」
「なので、るしあの管轄する大霊園でしばらく留まるわ」
「なかなかこうやって集まれないものね」
「だね、船長も久しぶりにゆっくりとお茶飲みたい」
「いや、あんたはいつもゆっくりとしてるぺこでしょ」
いつもどおりの賑やかな第三世代組。
るしあちゃんはそんな仲間を嬉しそうに眺めていた。
「なんか元気でたみたいですね」
「え?」
俺はそっとるしあちゃんに言った。
「そう?
ま、みんなといると退屈しないのは確かなのです」
そう言ってるしあちゃんは笑った。
その後、俺達6人は【魔界】から帰還。
俺は5人と別れGMバイクに乗り、次の目的地に向かった。
最後まで手を振り見送ってくれた5人。
また、いつか一緒に冒険をしたいと心から思った。
スターズフォー3体目を撃破しました。
次は4つ目の裏世界【海底都市】です。
【海底都市】は別世界と繋がる場所。
果たして誰が出てくるのか。
次回をお楽しみに