次は【ファンタジー】にあるもう1つの世界【海底都市】に向かう為、あなたはあくあちゃんに会う為にルーナちゃんのお屋敷へと向かった。
「よし、着いた」
俺は眼下に見えるルーナちゃんのお屋敷を見る。
さすがGMバイク。
一瞬だな。
ま、【魔界】の戦いの後、第3の町でログアウトしてから来たから近いっちゃぁ近いけど。
俺はゆっくりと下降する。
ん?
誰か屋敷の外で手を振ってる。
よく見るとそれは1人の長スカートの昔ながらのメイド服を着た女性。
俺はその人に向かって降りた。
「やっぱり、あくあちゃん」
降りた俺を笑顔で出迎えてくれたのはあくあちゃんだった。
「お久しぶりです」
「はい、お久しぶりです」
「あれからいろいろと頑張ってるみたいですね」
「俺に救えるか分かりませんが世界が大変なので」
俺は頭をかきながら言った。
「十分頑張ってますよ」
そう言ったあくあちゃんは笑顔だった。
「それで今度は【海底都市】に行くんですよね?」
「はい、なんで分かったんですか?」
「私はホロメンの中では索敵や検索などの情報収集が得意なので」
「なるほど」
確かに前、まだ会ってないホロメンの場所の情報教えてもらった。
「では、さっそく裏世界に行けるかどうか試験をしましょうか」
そう言って笑顔で指を可愛く1本出して笑うあくあちゃん。
「分かりました」
俺はGMバイクを降りてあくあちゃんを見る。
「【海底都市】に行く条件はあるアイテムを持ってきて私に見せる事です。
そのアイテムは、仏の御石の鉢、蓬莱の玉の枝、火鼠の皮衣、竜の頸の珠、燕の子安貝です」
「…えっと」
確かそのアイテムって。
「かぐや姫?」
「分かりました」
「いや、有名ですよ。
かぐや姫が求婚を断る為に言った存在しない物ですよね?
もしかして【海底都市】行きもやんわりと断れてるとか?」
「そんな事ないですよ。
かぐや姫では本当にそのアイテムがあったかどうか分かりませんが、このホロライブワールドにはその5つのアイテムは実は存在しますよ」
「え?
まじですか?」
「はい」
うわぁ、今からそれを取りに行かないといけないのか。
急がないと。
俺は急いでGMバイクに乗る。
「ま、慌てないで」
「え?」
「私が言いたいのはそれと同じランクのアイテム。
EXランクのアイテムを見せてくれれば条件クリアって事です」
「同じランク?」
「ええ、キミが持つ虹色ダーツ」
今は、変わっちゃったけど。
「そして、その足に履いてる装備」
「え?
これが何か分かるんですか?」
「もちろん、どれだけ上手く誤魔化してても私には分かりますよ。
後はキミの持つ鬼切丸ですね。
普通の状態でAランク。
真の力を解放してSランク。
その上、ホロメンから力を与えられてるのでEXランクなみになってます」
「ははは」
確かに俺の鬼切丸は規格外だよな。
「なら?」
「はい、合格です」
「良かったぁ」
「それでは、門まで案内するのでここで少し待っててくれますか?」
「あ、はい」
あくあちゃんはそれだけ言うと、屋敷の入り口へと歩いて行った。
しばらくして。
空をぼーと見上げていると、1人の女性が屋敷の入り口から走ってきた。
「まったぁ~」
「えっと?」
短いスカートのメイドっぽい服装。
ピンク髪を左右にまとていた。
「えっとあくあちゃん?」
「え?何言ってるのそうだよ」
そんな不思議そうな顔で見られても俺も不思議そうな顔で見てしまう。
「なんかさっきとぜんぜん印象が違うから」
さっきは髪は下ろしてたし。
「ああ、あれは仕事様だからね」
「あ、そうなんだ」
「そ、メイド長してるからきちんとしないと。
でも、今からはプライベートみたいなものだから、すごく気が楽だよ」
「それはよかったです」
変われば変わるなぁ。
「それじゃ、行こう。
場所はこの屋敷の裏側の山だから」
そう言われ、俺はあくあちゃんに連れられて屋敷の裏側の山へと向かった。
「着いたよ」
そう言われて着いたのは屋敷の裏側の山の崖前。
「えっと」
俺が戸惑っていると「こっちだよ」とあくあちゃんが崖の壁に手を当てる。
するとそのままズブっと壁に手がめり込んだ。
「ほら、早く」
ズブズブと入っていくあくあちゃん。
「え?ちょっと待って」
俺は慌ててあくあちゃんを追った。
「すごい」
壁の中に入ると洞窟だった。
洞窟は壁全体に淡い光を放ち幻想的だった。
「この先だよ」
俺はあくあちゃんと奥へと歩く。
すると一本道だった洞窟が突然ひらけた。
そして、ドーム状になったその広場の真ん中には巨大な神殿が立っている。
俺はあくあちゃんを追って神殿に入る。
神殿の奥には巨大な門。
門の左右には巨大な女性の像が門にもたれ掛かるようにあった。
あれ?
「この像ってあくあちゃんとマリン船長に似てますけど」
よく見ると顔やスタイルがそっくりだ。
「なんかね、【海底都市】だから水関係って事であてぃしと船長がモデルにされてる」
「そうなんだ」
若干照れてるあくあちゃん。
「やっと来たぁ」
そう言って門の影から現れるちょこ先生。
「待ちくたびれちゃったよ」
その後ろからメルちゃん。
「久しぶりだね」
「元気してたかぁ~」
「おお、久しぶりだね」
反対側からシオン師匠、はあとちゃん、わためちゃん。
「頑張ってるみたいだね」
そして、AZKiちゃんが現れた。
「今回はこのメンバーなんですね」
「そう、よろしく!」
あくあちゃんがみんなの方に行ってこっちに向いて笑う。
こりゃ、今回もすごい顔ぶれだ。
「よろしくお願いします」
俺は今回の同行者に頭を下げて挨拶した。
それから【海底都市】に入る前に、AZKiちゃんから簡単な説明があった。
【海底都市】はタウン型ダンジョンになっているらしい。
都市内には住人がいるが全て敵として現れる。
倒してもいいし、逃げてもいい。
アイテムは都市にあるものならどれを使っても大丈夫だそうだ。
しかし、都市内で手に入れた物は都市から出ると消えてしまうということだ。
目的は都市の奥にある大神殿に住むボス。
それを倒せばその奥にあるエデンと呼ばれる場所に行けるらしい。
そこには普通に住人が住んでいてレアなアイテムを購入できるという事だった。
「それで、今回の私達の目的のスターズフォーは、その大神殿にいる」
とAZKiちゃんが言った。
「かなり遠いですね」
「普通に行くとね」とあくあちゃんがにこっと笑って言う。
「え?」
「あくあか船長がいるとショートカット出きるのよ」
とシオン師匠が言う。
「そうなんですか」
「そう、だから大神殿の前の階段に出れるよ」
胸を張って威張るあくあちゃん。
「じゃ、いきなり戦闘になるかもしれないですね」
「そう、だからここで作戦会議してから行こうと思って。
それで、相手は皇帝イカとX世代の子よね?」
「はい、レヴィっていう女性が相手だと思います」
AZKiちゃんにそう答える。
「なら、5人と3人に別れて行きましょう」
皇帝イカに俺とはあとちゃん、わためちゃん、メルちゃん、ちょこ先生。
レヴィにはAZKiちゃん、あくあちゃん、シオン師匠となった。
「それじゃ、行こうか」
AZKiちゃんの言葉に頷くみんな。
そして、あくあちゃんが門を開く。
さぁ、ここからが本番だ。
扉をくぐるとAZKiちゃんの言ったように大神殿の前の階段に出た。
しかし。
「まさか、ここにいるなんてね」
そう言ってAZKiちゃんが呟く。
俺達の前の階段の上に首の長い巨大な亀がいた。
「サーペントタートルかぁ」
メルちゃんがモンスターを見て言った。
「これって?」
「本来のこの世界のボス」
シオン師匠は構えながら言った。
「使役されてるみたいね」
「確か、レヴィには魅了する力がありました」
「まさか、スリースターズを魅了出きるなんてね」
ちょこ先生ははぁとため息をつく。
「ここで時間取れないし、先に行きなよ」
はあとちゃんがわためちゃんの首襟を掴んで言う。
「ここははあちゃまとわために任せて」
「ええ、わためぇも?」
「もちろん」
「大丈夫ですか?」
俺は2人に聞く。
「どんと任せて!」
「とてつもなく嫌だけどがんばります」
「じゃ、2人お願いするね」
AZKiちゃんは2人にお願いする。
2人は頷いた。
「なら、先を急ぎましょう」
AZKiちゃんの言葉にシオン師匠がモンスターの顔に魔力玉を投げる。
玉は顔の前で爆発、視界を奪う。
「また、後で必ず」
俺は2人にそう言ってモンスターの横を走り抜ける。
残った2人は力強く頷いていた。
「ここから大神殿」
6人に減ったけど、どうにかする。
「あら、大丈夫ですか?
人数減ってしまって」
神殿の奥、声の主は皇帝イカに座っていた。
真っ黒なドレス。
錫杖を持ったロングヘアーの女性がこちらを見ている。
「歌魚レヴィ!」
俺はその女性を見て叫んだ。
姿が以前見た時より大人びてる。
「初めから私の本来の姿に戻るデビルカードを使わせてもらいました。
あなた達は手をぬいて勝てる相手ではないので」
「2人減っちゃったけど3人ずつで行くわ」
AZKiちゃんの言葉に頷く俺達。
「行きましょう!」
その言葉と同時に俺達の前に、逆刃の鎌が突き刺さる。
「な」
慌てて止まる俺達。
俺はその逆刃の鎌に見覚えがあった。
「誰!」
メルちゃんが鎌が飛んで来た方向に向かって叫んだ。
神殿の柱の影からゆっくりと現れる人影。
それを見たホロメンのみんなが言葉を失った。
「なかなか、面白い展開ですね」
レヴィは微笑みながらこちらの様子を見ている。
「どうしてあなたが?」
ちょこ先生がその人影を見て言った。
女性が鎌に手を向けると鎌がその手に戻っていく。
「依頼された、今から実力を見せてもらう」
そう言って鎌を構える女性。
「なんで、敵対するのクロヱ様」
悲痛な叫びでちょこ先生は女性を呼んだ。
「クロヱ?」
俺の疑問に「あ」とクロヱと呼ばれた女性は鎌を背にまわしきちんと立つ。
そして。
「ばっくばっくばく~ん
秘密結社ホロックスの掃除屋でインターン、シャチの沙花叉クロヱです」
と可愛い声で覆面の女性は言った。
「では、仕事始める」
「いや、変わりすぎだろ!」
俺の声にビクッとするクロヱちゃん。
《スキル【運命】が発動しました》
ステータスをちらっと確認する。
第六世代組の娘か。
やっぱり彼女達もこのスキルに関係してるのか?
「く、これ以上人数は割けない」
シオン師匠が言った。
確かにここでホロメンの1人を敵にまわす余裕がない。
でも、向こうは引く気がなさそうだ。
「じゃ、行く!」
クロヱちゃんが動く。
しかし、そこにダン!と三ツ又の槍が突き刺さった。
また?
俺は三ツ又の槍が飛んで来た方を見る。
そこはちょうど光が入って来る場所で誰がいるのか分からない。
「面白いことしてるな。
私も混ぜろ」
女性の声?
「あ」
誰か分かったようにシオン師匠が嬉しそうに笑った。
「その黒いの任せる!」
シオン師匠はその女性に言った。
「分かった、任せろ」
「あっちはどうにかなる。
シオン達はスターズフォーとレヴィを」
シオン師匠の声でみんなは頷きスターズフォーに向かって走り出す。
「せっかく面白いものが見れそうでしたのに邪魔がはいるなんて面白くないですね」
レヴィはそう言いながらも笑っている。
その余裕、今から俺達がぶっ潰してやる。
背後でクロヱちゃんの前に降り立つ1人の女性がちらっと見えた。
投げた三ツ又の槍を構え、銀髪のサメの尻尾が付いていた。
俺はそれだけ確認し前を向く。
さぁ、決戦だ!
4つ目の裏世界に突入です。
様々な場所で戦いが始まります。
それでは、それぞれの戦いをお楽しみに