自称王(笑)と友達になろう!   作:めたるぅ

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第13話

 ヒソカとの試合から一ヶ月。

 僕は誕生日を迎えました、いぇい。10歳になったから、ようやく二桁の大台になったことになるな。

 この一ヶ月、ずっと戦っていた。おかげで、自身の念能力の基礎を磨くことができた。そろそろここを出て行こうか。金も充分貯まっているし、当初の目的である、実践経験とメモリはなかなか満足いく収穫だ。ここに長居していても退屈だ。

 ヒソカにここを出ることは伝えておくか。

 ヒソカがいる部屋へと足を運ぶと、ヒソカは風呂に入っていた。

 大人しく上がるのを待つ。

 手持ち無沙汰で、部屋にあったトランプでソリティアをしていると、ヒソカが出てきた。

 

 「やあやあ、お待たせ❤︎そっちから来るなんて珍しい♣︎どしたの?」

 「いやー、そろそろここを出ようと思ってね。別れぐらい言っとこうかなって」

 「ずいぶん急だね♦︎何かようでもあるの?」

 「ああ、しこたまあるよん。それに今日で僕10歳だしさ。ちょうどいいかなって」

 「あれ、誕生日なんだ♠︎おめでとう❤︎何かプレゼントあげなきゃね…♠︎何か欲しいものある?」

 「いんや、特に無いかな」

 

 そこまで言って、手元のトランプに目を落とす。

 

 「んじゃこれ欲しい」

 「…そのトランプかい?んー、それはだめかな❤︎」

 「お気に入り?」

 「んん、ちょっと思い入れのある品でね♦︎大事にしてるんだ♣︎」

 「そかそか。んじゃしゃーなしだね」

 

 トランプを机に置き、扉に向かう。

 

 「これからどこにいくの?」

 「ちょっと流星街まで行ってくる」

 「そんなとこまで何しにいくの♦︎」

 「それが欲しくてね」

 

 机のトランプの方に顎をしゃくると、分かったようなわからないような顔でヒソカはこっちを見た。

 

 「ボクはもう少しこっちにいるよ♠︎少し面白そうな子が見つかってね♦︎一、二年もすれば美味しく育ちそうな武道家がいたから、念に目覚めさせてあげようかなって❤︎」

 「まぁほどほどになー」

 

 部屋を出る。

 なんとなく感慨深い。少しこの塔にも愛着が湧いちゃったかな?

 そのままエレベーターに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 *************************

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「やべぇ死ぬ!マジでギブ!バケモンじゃんこいつまじなんで死なんのんじゃい!」

 きしょい怪物が後ろから追いかけてくる。風のように早いそれは、鱗のような部位を散弾銃のように飛ばしてくる。数発被弾。痛すぎて泣けるが、足は止めない。

 なぜこうなってしまったのか。逃げながらヘンリーは嘆息するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 天空闘技場をでたヘンリーは、その足で飛行船発着場へと向かい、流星街の一番近くにある都市が行き先のチケットを購入する。流星街は、世界から公式に認められていない、無法地帯である。そんな街に直通の飛行船が出ているはずもなく、ましてや船の降りる場所などない。

 ヘンリーは、自分専用の武器を職人に依頼するべく、流星街へと向かったのだが…。

 

 「お客様、現在当機はガラリータウンへと向かっておりましたが、現地は乱気流が予想され、着陸が困難な状況となっております。一度最寄りの空港へ着陸し、燃料を補給後、気流が安定したら再度航行を行いたいと思います。お時間をおかけしますが、皆様の安全を第一に、この度の措置を取らせていただいております」

 

 機内のアナウンスにより、到着が大幅に遅れることが伝えられた。

 ヘンリー、めんどくさくなる。

 船室を出て、緊急脱出用のハッチへと向かう。

 もちろんハッチの部屋の前には添乗員が持ち場についていて、人が勝手に入って落ちてしまわないように見張っている。

 添乗員の前に立ったヘンリーは声に力を込め話しかける。

 

 「添乗員さん、僕ちょっとその部屋に用があるんだけど」

 「すみません、この部屋は緊急脱出用のハッチがある部屋でございます。一般のお客様は入れないんですよ」

 「あぁ、知ってます知ってます。実は自分急ぎなんですよ、祖母が危篤で、今すぐガラリーの病院に行きたいんですよね」

 「ですがこちらからは…」

 「あぁ、大丈夫。自分パラシュート持ってまして、ここから降下できるんですよ」

 「そんなこと言われても…」

 『大丈夫、信じてください』

 「…承知しました。高度はまだかなり高いので、外の気流と酸素濃度にお気を付けください」

 「はーい、ありがとです」

 

 ヘンリーは部屋へ入り、ハッチを開ける。

 途端に部屋の中の気圧が激変し、部屋の中で風が吹き荒れる。

 ヘンリーはその風を気持ち良さそうに受け、そのまま機外へと躍り出た。

 

 

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