~光紡ぐ八ツ鏡~   作:ひろつかさ(旧・白寅Ⅰ号)

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あとがき

【あとがき】

 

みなさん、最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

独りよがりな、それも勘違いで構築された二次創作小説でありましたが、いかがだったでしょうか?最後の最後は執筆スケジュールを押してしまい(ラルマニと村国娘の話を描くのが楽しすぎた)、夜見はタギツヒメと直接戦うことはなく、そして読み返しながら放り投げた伏線の山を見て、自分の甘さに辟易としてしまいます。

 

執筆&最終話投稿後、とじよみこと清夏奉燈を観てまいりました。

 

初日、B列にいたこともあって声優さんたちの細かな表情や演技、アドリブやトラブルも見られて大満足。なにより高橋龍也先生の書かれた彼女たちの物語、大災厄を乗り越えて進むことを選んだ彼女たちの一幕をいつものテンポで、六人+一匹の七様の個性の描き分け、そして親と子の2世代の宿業を越えた場所での邂逅とそこからの展望。私は自分の愛を表現すると言ったそばから、こんなにも素晴らしい朗読劇を観て、なんだか恥ずかしくなってしまいました。

 

とじともは終わってしまいましたが、まだ刀使ノ巫女が観たい、読みたい、聞きたい。今はそんな気持ちです。

 

簡単に各章・本作オリジナルキャラなどを振り返りたいと思います。

 

【各章・各話振り返り】

 

【第一章 銀糸の刀使】

 警ら科の学生さえ銃器が携行できるパラレルワールド、と既に本編の設定に矛盾しながら書き出しました。ただ、支隊の設定は扱いやすく、最終的に早苗を親衛隊五席におしあげるのに十分な働きをしてくれました。

 

 最初は結芽が死んだキャラが生き返って幸せになる手合いの二次創作で『ガイアさん…っ!』のコラを見て自嘲しながら、またそんなの描くのかと、第一章を書き終わったタイミングで辟易しておりました。ただ、この頃に石川賢の『ゲッターロボ・サーガ』に出会い、物語を完成とか完璧にするよりも、まずは心のまま書いてみようと勇気づけられました。

 

 ストーリーはジョジョ第七部『スティール・ボール・ラン』を翻案にしつつ、基本的にはテレビシリーズ、とじとも、のストーリーから向こう側を描かないよう心がけました。

第九話からプログレの曲名をタイトルに使い始めるのは、作業用に聞いていたからですが、なるべく話の内容にあった曲を選んでタイトルにしています。

 

【第二部 憑神の咆哮】

 

「鏡」とついた挿話は、世界は八つの世界線。パラレルワールドによって生命は循環し、八つの世界線で構築された宇宙で彼女たちは生きている。それを支える骨格は珠鋼でできている。それはタギツヒメの本体が蚊ほどにも小さく感じる規模である。さらに、珠鋼は外宇宙で同じような世界線の外殻を担う存在であり、本編の世界での珠鋼は無数の宇宙の、無数の世界の、ほんの一部でしかない。と、以前の結芽錯綜記で思い至り、別のものにせず、繋げるつもりで設定を組みました。

たとえ小さな命でも、宇宙の一つである。そんな哲学めいた設定は、タギツヒメが大きすぎること、それを抑えられる御刀はもっと強大だと、虚無戦記的な発想とエヴァ的な解釈からつなげられたものです。

 

そのため、ラルマニは憑神として生きながら、意識せずともこうした世界と、人と珠鋼とノロという三者の本来の関係に気づいていた。バカ真面目な性格という設定なので、夜見の説得プラスαじゃないと、協力してくれないようにしたのは単純に話の山を欲したためです。

 

ラルマニのモデルは「ひぐらしのなく頃に」の「神姦し編」に登場する田村媛命。性格だったり、古代っぽい感じとか、色々真似しています。村国娘は奈良時代の呼び名の形式に沿って、「(美濃國)村国(郷)(皐月)娘」という感じで組みました。村国は飛鳥時代に壬申の乱にて、大海人皇子ことのちの天武天皇方について戦った豪族「村国男依」から題材を採取、古代と聞いて故郷の偉人の名前が浮かんだので採用しました。

 

角館めっちゃいきたいので、夜見の家族設定をいじって父方の実家暮らしに改変しました。ぜひ武家屋敷通りの枝垂れ桜が見たい!

 

第二部最終話「まい・うぉー!」は進撃の巨人の「僕の戦争」から、すばらしい戦記漫画です。アニメ最終シーズンが待ち遠しいですね。

 

【第三部 隠世と虚無の向こう側】

 

 ひたすら消化試合でした。

 タギツヒメを利用して優稀ちゃんを真ゲッターにさせたり、葉菜と弘名でパトレイバー2の後藤と荒川の会話シーンの再現狙ったり、早苗と由依でジャイロVSリンゴォ戦の再現を狙ったり、祭祀礼装・禊を最終回に出したくて組んだ設定で話が回ったり、虚無ったり、エウレカったり、葉菜さんの活躍マシマシにしたり(プレイアブル実装してくれなかったから)、とにかくなんでもやりました!

 

『悪党』の詰襟の制服は大正ロマン衣装のマントを取ったものをイメージしています。

 

それでラストを詰めました。時間がなくなったので、詰めました。

でも、サービス終了時間に間に合わず、翌日正午に仕上げました。締め切り一時間前に、ようやく八つの鏡を書き始めたので必死でした。

 

ところで木曽輝(きそのかがやき)というオリキャラを作りました。

自衛隊に出向し、親衛隊結成まで朱音と紫の護衛と親衛隊員人選と指導を担当。自衛隊に入ってからは、舞草紫擁護派として夜見を指導する。最後まで彼女たちの支援に徹します。

 彼女のモデルは1/12スケール「リトル・アーモリー」のしずま先生書き下ろしの「M16A4」のパッケージに書かれた子です。しかし、本編中で書かなかったのですが、彼女は九九式短小銃で、戦前に珠鋼で作った唯一の三十年式銃剣で戦うという、金カムの月島からアイディアをもらった、とーっても特殊なキャラに仕上がっています。性格は真逆にしています。名前は長野県木曽郡の西尾酒造さんで作っている「木曽のかけはし」が筆者はお気に入りなので、そこからとりました。

 

 

それでは、またどこかでお会いしましょう。

いつか刀使好きの友達がほしいですね。

 

 


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