術式が『百式観音』ってマ?   作:隣の家に晩飯凸する止まらないゴルシ

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休みをよこせ

ここから先は完全なイレギュラーになる。

そもそも『藤井名入』というイレギュラーが入り込んだ時点で元々のストーリーは不安定なものになっていた。

そこに名入による羂索の呪殺。

既に元あるべきの世界は歪み、独自の道を歩き始めていた。

 

 

 

「げェッ!」

 

───まだいるのか!

 

藤井は今猛烈に苛立っていた。今からおよそ二十分前、羂索を呪殺した藤井は周辺の術師と共に一般人の避難を行なっていた。

だが、不幸というものはいつもすぐそこにある。

死ぬ間際、羂索は最後の悪あがきと言わんばかりに約1000万体の呪霊を日本各地に放った。

渋谷には内100万体が解き放たれ、渋谷事変は後に言われる『第二ラウンド』へと突入していた。

これだけなら兎も角、不幸は重なってくる事が多い。

渋谷に解き放たれた100万の呪霊の内、現時点で10体前後の比較的()()特級呪霊が出現。現場は混沌を極めた。

京都校、東京校の生徒、フリーの術師、緊急の依頼で参戦した術師。どうにかこれで避難ルートは確保できていた。

一方最強戦力である五条悟はもどかしさを覚えていた。

出来る事ならほんの少し───ほんの少しだけ領域を展開し、呪霊を鏖殺出来るはずが、100万の呪霊の分布がそれなりにあるため、避難中の一般人まで巻き込んでしまう。避難中の一般人の内数割はすでに『社会復帰までに二ヶ月』を要するため、これ以上の範囲攻撃は不味い。

だが動かないわけにもいかないので五条はいつも以上に張り切っている。

その状況で、藤井名入は特級呪霊4体を相手に奮闘していた。

 

目の前から呪力で構成されてるであろう元○玉の様な物が飛んでくる。勿論、被弾するわけにはいかないので避けるが。

 

「いくら何でも多いんだよボケェ!」

 

明らかに準一級術師に負わせていい負担ではない。

今名入の脳内には一つの選択肢がある。それは縛りである。

 

『領域展開の恒常的封印』を代償に、『百式観音の基本性能を上げる』だ。

 

これは中々のアドバンテージにはなる。そもそも通常の攻撃が一撃必殺でさらにほぼ必中な百式観音に領域展開がいるのか───以前から脳裏で考えていた案件が、今ここで究極の選択肢として名入の目の前にある。

 

「オラァ!」

 

呪力を乗せた拳で呪霊の顔面にストレートを叩き込む。

どうやら祓えたようだ、そのまま特級呪霊はぼろぼろと崩れ始めた。

 

残りの呪力は元ある内の2、3割だと言うことを考えるとあまり良い状況ではない。

出来る事なら百式観音を使いたいが、虎杖が宿儺に乗っ取られているのか分からない以上、無闇矢鱈に百式観音を呼び出して呪力を減らすのは得策では無かった。

 

そして───

 

目の前でビルの壁を突き破って何かが出現する。

それは目の前にいた特級3体を祓った。そしてその祓い方には見覚えがあった。

 

「ん?誰だ貴様」

 

そこにいたのは宿儺だ。

名入は事変が終われば兎に角休みを取ろう、と思った。




風邪ひいた〜^
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