術式が『百式観音』ってマ? 作:隣の家に晩飯凸する止まらないゴルシ
頭が痛い。
原因は言わずとも察するであろう
昨日は世間一般で言う卒業式なのだが、「三年生になったから〜」ってウォッカを口の中に突っ込んできやがったあの野郎。もう少しでヤロウブッコロシャァァァァァって叫ぶとこだったぜHAHAHA。
「ふー………やるかー、正拳突き」
ハンターハンターで言う『感謝の正拳突き一万回』。
今の藤井は、それを日課としていた。
そう、ネテロになろうとしているのだ。
だが藤井は『自分はネテロレベルの人間になれる』とは微塵も思っていない。
その原因はスタートラインである。
ネテロは、原作中で己の武に限界を感じたからこそ今までの全てに感謝を込め、一日一万回の正拳突きをしていたのである。
そう、己の武に限界を感じていたのだ。
だが、藤井は唯の呪術師兼高校生である。戦闘は基本的に術式を使うが故、基礎的な格闘能力は低い。とはいえ真希とタイマンができる格闘能力はあるが。
だが所詮その程度である。
真希とのタイマンだけでは、特級との戦闘に力不足。
仮に術式だけで敵を押し切るにしろ、『零乃掌』を使えば呪力はすっからかんになる。
そして、今藤井は百式観音を使うことは出来ても、100%の出力が低い(その点で言うなら、ある意味藤井も己の限界点にはいるが)。
その100%の出力を上げる事、そして人間としての、個としての限界点を越える為に一万回の正拳突きを日課としていた。
そもそも彼がこの世界に転生するに至ったのは事故死などとなまやさしい物ではない。
そう、自殺である。
彼は、前世にて17歳の頃、どハマりした漫画が二つほどあった。ハンターハンターと呪術廻戦である。
『念能力』と『術式』、『呪力』と『オーラ』、『縛り』と『制約』。似たような点をいくつも持つこの二つの作品に彼は惹かれていた。
それこそ己の睡眠時間の大半を削る程どハマりしていたのだ。
勉強はしていた。それこそどハマりする前は学年一位など余裕というほど頭は良かった。
だが、ハンターハンターと呪術廻戦。この二つにあった事で、高校での成績は次第に下がり始めていた。
その原因が漫画にある、と察した両親は彼から生活必需品と参考書、それらを除く一切を取り上げた。
無論、頭の良い彼は抗議した。「成績が下がるのが嫌なら上げてみせる」と。
だが、日常的に良い成績のみを見ていた両親は聞く耳を持たなかった。
だから、彼は自分にできる精一杯の復讐をしようと考えた。ネットカフェで裏サイトに忍び込み、青酸カリを買い、彼は親の目の前でよくネタで使われる「ペロッ…これは青酸カリ!」をリアルに実行して死んだ。
直後、激しい頭痛に襲われながら嘔吐した。
己は何者か。元々いた己は何者か。その両方の記憶を、感情を、その全てを頭は捌き切ることができず、三日間の高熱に襲われた後、頭をフル回転させ、ここが何処なのかを探り始めた。
その答えはすぐ見つかった。まず、転生した体の持ち主は4歳の子供で、まだ幼稚園児だった。
その世界での母親に、幼稚園へと送られている最中、非常にグロテスクな何かを見つけた。
前世でどハマりした漫画、呪術廻戦の呪霊だった。
転生したならば、原作に介入したいと考えるのはもはや必然だった。
だが、自分の術式すらわからぬ今のままでは、それすら不可能。
かと言って、術式を探る目的で、呪霊と接触するのは当時の彼には危険だった。
故に、1日一万回の正拳突きをし始めた。無論、2度目の両親は目を見開くほど驚いてはいたが、それも次第に落ち着いていった。
そして晴れて小学一年生になり、一人で帰路についた時、淡いながらも自覚し始めた『呪力』と『術式』を使い、三級呪霊を攻撃した。
その時、約二年の正拳突きによって得ることのできた当時の年齢の者にしては驚異的な動体視力は、刹那にすら到達しない速度で、三級呪霊をチリにした黄金の手を捉えた。
そして、中学二年生にして、コンタクトはやって来た。
無論、彼はその時すでに自分の術式が『百式観音』を呼び出し使役するものである事、天与呪縛の事、それら全てを把握し、原作を変えるという道を取った。
別途投稿中の「何か貧乏神拾ったんだが」について
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消してこっち優先して
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消さずに一生放置してこっち