私は歩いていた。
まあただの買い物なのだが。私は水槽と血やらを買って帰っている最中だった。
「……ん?」
目の前の人に嫌な存在を感じ取る。
「まあ、見て見ぬふりは出来ませんね」
そう言って私はその人に近づき
「《影打ち》」
呪力を込めた足で相手の影を思いっきり踏んだ。
そうするとその人の肉体の中に居た呪霊が払われる。
私の行ったことは対象の影に攻撃する事で本体にも攻撃できると言うもの。術式の応用みたいなことで意外と使える。隠しいている核とかも簡単に見つけられるし。
多分、病気系の呪霊だったんだと思う。肝臓に住み着いていたし
「うん人助けは良いね。帰って準備進めよう」
そう言って帰りを急いだ。
家に帰ると母さんがキッチンに立ってパンの元をこねていた。最近菓子パンにはまったらしくつぶ餡とかを自作したりしている。
「あら、帰ってきたの」
「ただいま、流石に毎日菓子パンは辛いから別のにしてね」
「だいじょーぶ! 飽きないように工夫するから」
「そう言うことじゃないんだよなぁ」
軽く会話をして二階の自分の部屋に入る。その隣には父さんの部屋がある。最近は子供の姿なら安定して存在できるらしくパソコンで何かしている(方法は知らないけどかなり稼いでいるらしい)因みに勝手に部屋に入るとめちゃくちゃ怒られるので間違って開けないように気を付けている。
父さん曰く『縄張り意識の高いと言われている存在だとして言われていたからな。多分、泡華も部屋に入られるの嫌だろう? ……いや、父さんの縄張りはこの家全部だから安心して。だからご飯抜きはやめてください』とのこと。父さんも母さんには勝てないようだ。
部屋に入ると私は術式に呪力を込める。そうすると私の影から
私の術式は泡影術式と言うもの。能力は自身の認識した(一応範囲もあるが)影から泡を発生させて操る。泡の性質を強化したりもできる。これだけ聞くと弱く聞こえそうだが結構使える。
大掃除とか食器洗いは私の泡で汚れを落とせるし泡は任意で消せるから跡形片付けも楽チン……まあ、戦闘面で言えばどこまでも纏わり付いて妨害してくる泡と私の行動を滑らせて加速させる泡とか応用がめっちゃ使える。
「さて、準備するか」
買ってきた水槽に血を滴しながら呪力を通す。今やっているのは呪具作りだ。今回作るのは呪力を込めると泡風呂が楽しめる便利グッズだ。
私の泡は汚れを綺麗に落とすし父さんにとっては『とても上質な水に等しい』らしいので父の日にプレゼントしようと大きめの水槽で作っているのだ。
その後は術式の疑似的に掘ったりと色々して完成した。気がつくとすっかり夜ご飯の時間だったようだ。
因みに食後のオヤツは菓子パンだった。
後日談
コンコン(ノックの音)
「父さん入るよー」
「良いぞー」
「父さん。プレゼント」
「……なあ、お父さんとてもプレゼントは嬉しいんだけどね?つぶ餡がたっぷり入っている水槽渡されるのは」
「しっかり食べてね?」
「……」(あっ言い訳許さないやつだ)