「いやぁ、久しぶりに飲むアリスの紅茶は美味いなー」
「え、えぇ、ありがとう」
穏やかな笑みを浮かべ、私の紅茶を誉めてくれる魔理沙にぎこちない笑みを返す。
気まずい。
私からしたら一日振りなのだけれど魔理沙からしたら100年振りだ。
しかも、なんか服が新調されてるし、そこそこ長かった髪は更に伸び、今じゃ尻の辺りだ。
もう明らかにオーラが違うし、もう普通の魔法使いっていうか魔導師?
私普通に今じゃ魔理沙には勝てないかもしれない。いや、勝てない。
密かに焦りを感じていると、魔理沙が話し出す。
「百年あったが自分で入れる紅茶は不味くてなー困ったぜ」
「あら、そうだったのー··········アハハハ········」
「あ!そうだアリス!私向こうで魔法を大量に作ったんだぜ!」
「アハハハ··············ひゅい!?」
今なんと言ったのかしら?魔法を作った?
いや、ないわね。気のせい。そう、気のせいねきっと。
「炎と水と光の同時発動で迷彩魔法ミラージュとかな。あと、重力魔法とかな」
「ブッ!」
紅茶を吹き出し、噎せる。
魔法作成は魔法使いでも相当な上位、魔導師や賢者じゃないとできない領域のはず。
百年あったとしてもできるわけがない。
どういうことだ?
まさか、魔理沙には才能があったとでもいうのか?
乱れた息を整え、魔理沙に詰め寄る。
「あなた················どこまで強くなったの?」
「········今なら鬼にでも勝てそうなくらいだぜ」
一瞬驚いたような表情を見せ、
直ぐにニヤリと笑いながら答える魔理沙の言葉を聞き、私は椅子に座りため息をつく。
魔理沙には才能があったみたいね。
魔法使いは非常に現実的な種族だ。実力に過敏で、分析できている。
だからこそ、魔法使いにとって、
勝てると思えばそれは勝てる戦いで負けると思えばそれは負ける戦いなのだ。
更に魔法使いでも上位になっていくと分析能力も上がっていく。
魔法作成ができる程の魔法使いならそれは確実だろう。
「あなた············強くなりすぎよ············」
「この魔理沙様だからな!」
「あぁ··················ん?そういえば魔理沙」
「え?なんだ?」
「昔本で読んだのだけれど、
一定の次元まで達した魔法使いは真に自らの魔法を理解できるとあったのだけれどどうなの?」
「あー·········なんていうか·····感覚的に自分の魔法だなって魔法があるからそれか?」
「あ、多分それね。あなたは何なの?」
「光と重力だな」
重力?光はともかく魔理沙と重力に接点などあったか?
少し思案する。
「どうしたんだ?」
「いや、あなたと重力の接点を考えているの」
「ほー···········私は知らんが重力はまるで元から体の一部だったみたいに使えるぜ」
「ふーん···········ま、今考えても仕方ないかしらね」
「どうでもいいしな。使えりゃ」
「··············復讐をやめる気はないのね············」
「当然だぜ。しないと人間やめて百年籠った理由が無くなっちまう」
「まぁ、いいのだけど·········」
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「やぁ、お前さんか」
「なんだ、どうした」
「いや、なんだか遠くに殺気を感じてね。きっと前見逃したあいつだよ。強くなってるかねぇ·····」
鬼淵はクククと笑いながら、酒を飲む。
それを見た彼女はん?と呟いた後、尋ねる。
「見逃したのか」
「強くなるからね、憎しみに囚われた奴は」
「宜なる哉。いや、私も知っているかな」
「ただ、なんだか前とは違って穏やかな殺気だったね。何があったのやら」
呆れるように自らを見る彼女の目線を気にしないで鬼淵はもう一度酒を飲む。
「ねぇ、ルーミア·トワイライト」
彼女、ルーミアはその問いに答えない。ルーミアはただ、青空を見つめていた。
タイトルの意味不さがヤバい。
彼女に腕相撲で負ける彼氏ってどうなんでしょう?