暗くて何もない空間に私は佇む。
どこだ?
不思議に思っていると、背後から私を呼ぶ声がする。
振り向くと、皆がいた。
「魔理沙、あんたうちに来すぎじゃない?遠慮ってもんも覚えなさいよ」
「あぁ、すまんな霊夢。私の辞書にそんな文字は載ってないんだぜ」
「魔·理·沙ぁ~。あなたまた本を盗んでいったでしょ。いい加減にしなさい!」
「咲夜か。フフフ、私は死ぬまで本を借りてるだけだぜ~♪」
「魔理沙さん、前は負けましたが次はあなたに勝ちますからね!」
「ヘッヘ、受けてたつぜ妖夢。前みたいにコテンパンにしてやる!」
「魔理沙さんは霊夢さんと何かないんですかぁ~?」
「早苗······。いつも言ってるだろ?
私と霊夢はただの腐れ縁なんだよ。そんな恋とかそんなんはないぜ」
「魔理沙さん~スクープは持ってませんかぁ~?」
「射命丸、お前は相変わらずだな。しかし残念なことにスクープなんて持ってないぜ」
「やぁ、盟友この前つくっ······················
··················ハハハ、仕方がないぜ」
今まで会ってきた奴等が現れる。皆一様に笑っていて、私も釣られて笑う。
何人かいないやつがいたが何故だ?
少し気になったが、楽しくなってどうでもよくなってしまった。
そのまま愉快に話していると、皆が後ろを向きはじめる。
「お、おい······皆どうしたんだ?」
不安になり、霊夢の肩に手をかける。
「私達は行かなきゃならない。さようなら魔理沙」
皆が次々と別れを告げていく。
どういうことだよ?なんでなんだよ?
「おい!私もつれてってくれよ!」
「魔理沙は来ちゃダメなのよ。あなたは来るべきじゃない」
触れていた霊夢の肩は、ゆっくりと私の手から離れていく。
「またいつか、さようなら魔理沙」
最後に霊夢が後ろを向き、歩き始める。
それを私は必死になって追いかける。
「待ってくれよ!一人にしないでくれ!置いてかないでくれ!」
必死に走っているのに、距離が少しも縮まらない。
寧ろ少しずつ離れていく。
やがて、霊夢の姿も見えなくなり、私は一人になる。
「なんでだよ············一人にしないでくれよ··············」
私はその場に踞り、咽び泣く。
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「っ!·····はぁ·······はぁ·············」
ガバッと起き上がり、乱れた息を深呼吸で整える。
そこはいつも通りのベッドで、窓から見える外には豪雨が降り注いでいた。
そうだ。私はあの後倒れて、後から来たアリスに介護されたんだ。
「夢··············?」
さっきの夢を思いだし、胸の奥が痛くなる。
「あぁ、そうか。皆死んだんだ···················」
きっと夢に出てきた奴等が死んだ奴等なのだろう。
なんの根拠もなく、確信する。
突然視界が光に覆われ、数秒後、遠くに雷の音が聞こえる。
窓に目を向け、あぁ、当たってたなぁ。と思う。
何故そんなことを考えたのかはわからない。
きっと、悲しい方から無意識に離れようとしているのだろう。
しかし、あの光景は忘れられない。死ぬまで記憶のなかに残るだろう。
フラッシュバックする光景に顔をしかめながら、ベッドから降り、いつもの服に着替える。
そして、傘をさし、箒を手に取って扉を開ける。
そのまま、ゆっくりと豪雨の中に入っていく。
まずは、あそこに向かわないと。
-博麗神社に。
悲しい