霧雨魔理沙は救われない   作:parui

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in the dream


霧雨魔理沙は夢を見る

暗くて何もない空間に私は佇む。

どこだ?

不思議に思っていると、背後から私を呼ぶ声がする。

振り向くと、皆がいた。

 

「魔理沙、あんたうちに来すぎじゃない?遠慮ってもんも覚えなさいよ」

「あぁ、すまんな霊夢。私の辞書にそんな文字は載ってないんだぜ」

 

「魔·理·沙ぁ~。あなたまた本を盗んでいったでしょ。いい加減にしなさい!」

「咲夜か。フフフ、私は死ぬまで本を借りてるだけだぜ~♪」

 

「魔理沙さん、前は負けましたが次はあなたに勝ちますからね!」

「ヘッヘ、受けてたつぜ妖夢。前みたいにコテンパンにしてやる!」

 

「魔理沙さんは霊夢さんと何かないんですかぁ~?」

「早苗······。いつも言ってるだろ?

私と霊夢はただの腐れ縁なんだよ。そんな恋とかそんなんはないぜ」

 

「魔理沙さん~スクープは持ってませんかぁ~?」

「射命丸、お前は相変わらずだな。しかし残念なことにスクープなんて持ってないぜ」

 

「やぁ、盟友この前つくっ······················

 

 

··················ハハハ、仕方がないぜ」

 

今まで会ってきた奴等が現れる。皆一様に笑っていて、私も釣られて笑う。

何人かいないやつがいたが何故だ?

少し気になったが、楽しくなってどうでもよくなってしまった。

そのまま愉快に話していると、皆が後ろを向きはじめる。

 

「お、おい······皆どうしたんだ?」

 

不安になり、霊夢の肩に手をかける。

 

「私達は行かなきゃならない。さようなら魔理沙」

 

皆が次々と別れを告げていく。

どういうことだよ?なんでなんだよ?

 

「おい!私もつれてってくれよ!」

「魔理沙は来ちゃダメなのよ。あなたは来るべきじゃない」

 

触れていた霊夢の肩は、ゆっくりと私の手から離れていく。

 

「またいつか、さようなら魔理沙」

 

最後に霊夢が後ろを向き、歩き始める。

それを私は必死になって追いかける。

 

「待ってくれよ!一人にしないでくれ!置いてかないでくれ!」

 

必死に走っているのに、距離が少しも縮まらない。

寧ろ少しずつ離れていく。

やがて、霊夢の姿も見えなくなり、私は一人になる。

 

「なんでだよ············一人にしないでくれよ··············」

 

私はその場に踞り、咽び泣く。

___________________________________________________________

 

「っ!·····はぁ·······はぁ·············」

 

ガバッと起き上がり、乱れた息を深呼吸で整える。

そこはいつも通りのベッドで、窓から見える外には豪雨が降り注いでいた。

そうだ。私はあの後倒れて、後から来たアリスに介護されたんだ。

 

「夢··············?」

 

さっきの夢を思いだし、胸の奥が痛くなる。

 

「あぁ、そうか。皆死んだんだ···················」

 

きっと夢に出てきた奴等が死んだ奴等なのだろう。

なんの根拠もなく、確信する。

突然視界が光に覆われ、数秒後、遠くに雷の音が聞こえる。

窓に目を向け、あぁ、当たってたなぁ。と思う。

何故そんなことを考えたのかはわからない。

きっと、悲しい方から無意識に離れようとしているのだろう。

しかし、あの光景は忘れられない。死ぬまで記憶のなかに残るだろう。

フラッシュバックする光景に顔をしかめながら、ベッドから降り、いつもの服に着替える。

そして、傘をさし、箒を手に取って扉を開ける。

そのまま、ゆっくりと豪雨の中に入っていく。

まずは、あそこに向かわないと。

 

-博麗神社に。




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