「あぢぃー··············死にそうだぁー·······」
照りつける日の光なら逃げるように、諏訪子は縁側へ腰を下ろす。
扇ぐように手をパタパタと動かしているが効果は見られず、溢れ出る汗をもう片方の腕で汗を拭う。
「神奈子ー?」
諏訪子はもう一人守矢神社の神である八坂神奈子の名を呼ぶ。
しかし、その呼び掛けに対する返事は返ってこない。
「はぁ··········まぁーだ悲しんでのかい」
そこにいないわけではない。
神奈子は部屋の中のいて、諏訪子からも背中が見える。
ただ本人が返事をしていないだけだ。
「············五月蝿い····」
ようやく返ってきた返事に対し、諏訪子は呆れを隠さずやれやれと肩を竦める。
「早苗のことは仕方がないよ。
遅かれ早かれあの子は私達より遥かに早く死ぬ筈だったんだ。
それがたまたま早かっただけのことさ」
「早すぎだよ········。あの子はまだ成人の年齢にすら達していなかったんだ········」
あっけらかんと言う諏訪子に神奈子は項垂れたまま言う。
「そうだねー。だけどもう死んじゃったんだよ早苗は。帰ってこないんだ」
「知ってるよ·········知ってる·········そんなこと····だからこそさ·······」
ずっとこの調子だよ。
諏訪子は小声でもーやだやだと呟きながら部屋に上がり、畳の上に寝転がる。
諏訪子の普段通りでいるが、悲しくないわけではない。
早苗が死んだのはとても悲しいし嘆きもした。だが諏訪子はそれを直ぐに受け入れたのだ。
『此も又自然の摂理也』ってね。
「············神奈子、復讐なんていう馬鹿らしい事はしないでおくれよ?」
「································」
諏訪子の問いとも願いとも取れる言葉に対し、神奈子は沈黙したままだ。
肯定って訳じゃなさそうだね。
面倒なことになりそうだと、諏訪子は溜め息を一つつく。
「あぁ··············嫌な暑さだ···············」
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「あっついねぇ」
「そうだな。クソ暑い」
森の中の木陰に座り込む姿が2つ。
片方は魔理沙を屠った封印妖、牛鬼である和霊鬼淵である。
もう片方は露出が多いと。と言えば聞こえはいいが、ただ単に異常にボロボロな服を着た女性だ。
双方、顔や体に傷やアザがある。
「いやぁ~土隠よ。やっぱり戦いは楽しいなぁ」
「うるせぇ。楽しいのは肯定するがお前みたいな戦闘狂と同じにすんな!」
「ハッハッハ!悪い悪い!そんなつもりじゃあないんだ!」
「否定はしねぇんだな··············にしてもお前も変わんねぇなぁ··········」
「変わらんのは良いことだ!」
「お前はマジで脳筋だな」
「それはそれでいいじゃないか。楽しそうだ」
「ホント呆れる···········」
土隠と呼ばれた女性は、呆れた顔で立ち上がる。
そして、鬼淵に向かって続ける。
「さぁ、続きをしようぜ」
「····················お前さんも大概だねぇ·······」
「なんか言ったか?」
「いや、何でもないよ。続きをしよう」
二人はぶつかり合う。
肉が裂け、骨が見えても。穴が開こうが頭が吹き飛ぼうが。
魔理沙達は知らない。
――――――封印妖達があまりにも化け物であることを。
夏の暑いに熱せられ
直ぐに仕上げたので粗いのはいつも通り。