異界の戦士は故郷の帰還を夢見て空を舞う   作:フラッシュファントム

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今度は二人の転校生がやって来ます。


新たな二人の転校生

  無人機が襲撃した後の休日、ローレシアにデータを収集と新たな武器を受け取る為に来た一夏は機体のテストの為に来た。その武器は遠隔操作型【刃のブーメラン】でクラス代表決定戦の際にビットから得られたデータを応用、イメージインターフェースで操作する要領で動かせる彼にとって数少ない射撃武器だ。

 

「これは使い勝手が良いな……死角からの攻撃や囮としても活用できるし汎用性があって良好だ。これを四つ製造して欲しいができるか」

「一つならそのまま使えます。残りの三つは後日、搬送します。これからもデータ収集の協力……宜しくお願いします」

 

 二人はテスト結果で良かったという姿勢を示していた。因みにこの武器は遠距離がメインであるが近接戦闘でも短剣として扱えるそうだ。

 翌日、一組に二人の転校生がやって来た。一人は金髪を後ろに纏めた美少女でもう一人はやや小さいが軍人を思わせるドイツ人で鋭い目付きをする美少女であった。

 

「初めまして、フランス代表候補生のシャルロット・デュノアです。宜しくお願いします」

 

 シャルロットの爽やかな自己紹介をクラスの生徒達は拍手で快く受け入れた。一方、銀髪の少女は黙ったままで挨拶をする気配は無い。

 

「自己紹介くらいしろ、ボーデヴィッヒ」

「はい、教官!」

「私はもう教官ではない。ここでは織斑先生と呼べ」

 

 千冬がボーデヴィッヒと言う女性に注意を出して教官と呼ぶが先生と言えと咎められて自己紹介をする。

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒ、以上だ」

 

 彼女は名前だけを告げて誰とも目を合わせようとしない。その時に運悪く一夏と目が合うも同年代とは全く釣り合わない容姿をしていたので何も言わず無視する事にした。

 

「それでは、一時限目は二組と合同でISを用いた実習だ。着替えてグラウンドに集合しろ」

 

 千冬はクラスの生徒達にそう告げて教室を後にするとそれに重なり生徒も一斉にグラウンドへ出向く。彼女の授業に遅れるなら鉄拳制裁が待っているので火の粉を散らすように出るのだ。

 

「全員、集まったな。鳳、オルコット、前に出ろ。専用機持ちは直ぐに始められるからな。手本を見せてやれ」

「何で私が……」

「めんど~」

 

 彼女の指示に対してセシリアと鈴音が不満を漏らす。そこで彼について耳打ちをするが特に反応はしなかった。同年代なら惚れるかもしれないが彼の方が明らかに年が離れている。それ故に彼女達からすれば恋愛の対象外と言える。

 

「まぁ良い。お前達が相手にするのは……」

 

 千冬がそう呟いた瞬間、ラファールを装備した山田先生が何故かこちらに向かって勢いよく墜落してきた。一夏はラファールカスタムの武器であるチェーンクロスを生身で展開、それを伸ばして彼女を巻き付けて勢いを相殺。頃合いを図った彼は彼女を地面に下ろして事なきを得た。

 一連の動きを生身で扱う彼に生徒達は困惑するのを他所に山田先生に問い掛ける。

 

「山田先生、大丈夫ですか。実習だからといって張り切りすぎて怪我人が出たら困りますよ」

「すみません、気持ちが先走ってしまって……。織斑くん、ISの武器を生身で扱えるのは凄いですね」

 

 一夏の忠告に山田先生は謝るが生身で武器を自由自在に使える事に驚くがそれを無視した。千冬は生身で武器を使う彼に多少戸惑うが二人の代表候補生と山田先生が模擬戦をしろと指示を出す。

 

「二対一で戦うのですか……?」

「流石にそれは……」

「安心しろ。今のお前達ならすぐ負ける」

 

 流石に気が引ける二人に千冬は挑発を交えて宣言、それに乗り模擬戦が始まる。戦いの結果、山田先生のグレネードで固まっていたセシリアと鈴音を一気に倒した。

 口論する二人を前に一夏が敗けた完結な理由を説明する。

 

「セシリアは遠距離戦が主体だ。ビットはこちらの数が多い時は使うな。使うとしても一つにとどめ、遠距離で味方を少しでも支援できるようにしろ。それと相手が接近した時に見せたナイフ裁きは荒削りな所もあったが良かったぞ」

 

 セシリアが見せたナイフの扱いに一定の評価を見せ、鈴音の欠点を指摘する。

 

「鈴音は格闘戦に秀でているから強気で攻めろ。龍咆は無闇に撃ちすぎだ。使うにしても牽制程度に留めて遠距離は相方の支援に任せろ。まぁ……即興で組んだからこんなものか」

 

 二人の評価を下した彼は次の指示を促す為に視線を千冬に向けた。

 

「良いだろう。では今後、指摘された所を改善するに努力しろ。これで教員の実力も分かってもらった筈だ。以後は敬意を持って接するように。ちなみに山田先生は日本代表まで登り詰めた人だという事を忘れずに」

「昔の話ですよ。それに代表候補止まりでしたので……」

 

 千冬は教師として尊敬の念を持つようにするも謙遜したが教師としての実力を目にしたので態度が改まるだろう。

 

「ではこれからISの基本動作を行う。グループリーダーは専用機持ちが勤める」

「その前に割り振りを決めましょう。自由にと言っても珍しい男に集中すると考えられます。ここは出席番号順で均等に割り振りをするのが最善ですが宜しくですか」

 

 千冬の指示に一夏は出席番号でグループを割り振った方が良いと提示。それを受け入れた彼女は出席番号が早い順で専用機持ちに訓練機を貸し出した。

 

「俺はラファールにしよう。こいつは汎用性が高くて比較的扱いやすいからな。取り敢えず基本動作を一通りするが……それと降りる際はしゃがんでから降りてくれ。出ないと後ろの人が乗れないから気を付けるように」

 

 こうしてラウラ以外の専用機持ちは滞りなく進行していき、授業が終わるチャイムが鳴って今回の実習は終了となった。昼休み、昼飯を食べた一夏は教室の席で考え込んでいる。

 

(こんな時期に二人の転校生が来るとは……どんな風の吹きまわしだ。まぁ、どんな敵が襲いかかろうと倒せば済む話だからな)

 

 そう考えている彼は授業の開始を告げるチャイムが鳴り、世話しなく教室に入る生徒達を尻目に既に用意していた教科書とノートを開いて読み進めた。

 放課後、シャルロットから模擬戦をして欲しいと頼まれて戦うも一夏の勝利で幕を閉じた。

 

「一夏は強いねぇ~。僕も代表候補生だけど体術を駆使して戦った事は無いから驚いたよ。君の試合映像を見たけどオルコットさんを素手で圧倒したのも納得だった」

「まぁ、武器って言うのは手段さえ選ばなればどうとでもなる。最後に頼るのは自分自身という事だ。アンタのラピッドスイッチも極める事ができたらより幅広い戦いが出来そうだ」

 

 試合の内容は彼女はあらゆる銃火器を駆使しながら奮闘するも彼がその攻撃を剣や盾等を用いて防御。得意の白兵戦に持ち込みそれぞれの攻撃の特性に応じた近接武器や素手を活用してシャルロットを圧倒したのだ。

 

「それにしてもブーメランにこんな使い方があったのは予想外で驚いたよ」

 

 シャルロットは刃のブーメランを用いた活用法に驚きを見せた。彼はブーメランを投げつつもビットの要領で制御しながら縦横無尽に操ってダメージを与える。それを手元に戻して直ぐに白兵戦へ移行したからだ。

 

「試しにやってみて上手くいっただけだ。今度はブーメランの数を増やして多彩な戦い方ができるようにするつもりだ」

 

 そうして二人は戦った感想を語っていくとピットが騒がしくなり振り向くとドイツ製の黒い機体が佇んでいた。

 

「嘘……ドイツの第三世代だ!」

「あれ、まだトライアル段階じゃなかった?」

 

 そこには機体の色が黒いIS、シュヴァルツェア・レーゲンを纏ったラウラが二人を威圧するように立っていた。

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒ……」

「貴様も専用機持ちだったか。丁度良い……私と戦え!」

「済まないが今日はここまでだ。戦いを望むなら後日にして貰えないか……?」

 

 ラウラに戦いを申し込まれるも一夏は後日、戦いをしてくれという事で断ると共にアリーナから去ろうとする。

 

「ならば……戦わざるを得ないように!?」

 

 彼女は右肩に装備されているレールカノンを発射しようとするもいつの間にか横一文字に切られており使用できなくなり動揺していた。

 

「ブーメランも使い方次第ではこんな事ができる。決着はトーナメントで付けるのが懸命という訳だ……じゃあな」

 

 二人はそう告げてアリーナから去る。それを遠くで眺めていたラウラは悔しい表情を浮かべて舌打ちをしてアリーナから去る。この光景を見ていた生徒達は唖然として見ていたようだ。




次はクラス対抗戦です。
ラウラとの騒動はこの話ではしない事に決めました。
予めご了承下さい。
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