今回はゴルシやそのお祖父様も大好き、阪神大賞典編です。
それでは、どうぞ!
あの菊花賞終了後。
「…。」
「…。」
真人とトーセンジョーダンは向かい合っていた。
なぜか。
そう。二人揃って、話をするためだ。普通はありえない。
「ウイニングライブがお前に控えているから、手早く済ませるぞ。」
「うん。」
先に切り出したのは真人だった。
「今日。いつもの気迫を感じなかった。なぜだ。」
「…てないと思ったから…。」
「は…?
お前…。今、なんて言った…。」
「勝てないと…。思ったから…!」
「勝負、諦めたのか。そうか、そうかそうかそうかwww」
「ふざけんなよこのクソガキ!」
キレた。完膚なきまでにキレた。
「勝負を何だと思ってやがる!遊びか?いや、違うね!命を賭けてまでやれる情熱をかけるべきものだ!そんなお前に勝負の場に立つ資格などない!」
かなり強い口調で真人は言い切った。
「…。」
勿論、そんな言葉を受けてオロオロするトーセンジョーダン。
「動揺はライブに出すなよ。次、淀の舞台で会おう。もし、それを引きずってたら今度、完膚なきまでに叩きのめされることを覚悟しろ。」
「…。」
静かに去っていった。
「ハァ~…。慣れねぇことはするもんじゃねぇなぁ…。」
一人静かにごちた。
「よっしゃあ!三冠取ったぞー!」
「流石ゴルシ。最後は執念だったな。」
「ああ!ジョーダンが追いすがってきて、怖かったぜ!」
「あ、ゴルシ…。そのことなんだがな。」
「どうした?」
「ジョーダン。走るのを辞めるかもしれないぞ。」
「は?嘘言うんじゃねぇぞ…。」
「嘘じゃねーぞ。アイツ、もうあのとき諦めてたってさ。」
「ふz…。」
「もう言ったよ。あと、俺に対していっても意味ないぞ。」
「なんでだよ…。」
「お前にできることはまだあるだろ。ジョーダンの闘争心に火を付けるか、完璧に心を折るか。」
「アタシは…。」
「例の木の洞にジョーダンはいる。」
その瞬間、ゴルシは駆け出していった。
「はあ…。行ったか。やっぱ。俺とは違うな。俺だったら、選んでねえよ。アイツは大物だな。」
「で、終わったか。真人。」
「トレーナー。見てたろ?」
「ああ。行ったな。」
「ああ。帰ってくるためにな。」
それから数ヶ月。
再び淀のターフにやってきていた。
「アンタさ、アタシ、とてつもなく早いから置いてかれないようにね。」
「ハハハ。アタシの末脚をなめんな。」
やっぱ。戻ってきたんだな…。その瞬間ゴルシの目に…。
「さて。天皇賞(春)の前哨戦!阪神大賞典!阪神レース場、芝3000メートル!天気はなんとか持ちこたえましたが曇り!良バ場発表でしたが、前日の雨がどう響くか!
歴代の天皇賞(春)の王者達は、この仁川の舞台で必ず結果を残してきました!
G1に昇格した大阪杯と全く引けを取らない、格と伝統を誇るレースです!さあ、全ウマ娘ゲートイン完了…。」
ゴルシ、闘争心のついたジョーダンを圧倒できるぞ。
「行くぜ!」
「スタートしました!
あーっと!?」
「嘘!?」
「嘘だろ!?」
「ゴールドシップ、前を塞がれた!トーセンジョーダンも巻き込まれた!これはどういうことだ!」
おい…。嘘だろ?勝敗を捨てたか…!?
「ゴールドシップ、トーセンジョーダンは最後方争い!ただし、先頭まで7バ身しかない!だが、前が塞がれてしまって横は互いが邪魔をする!どうやって二人共抜け出す!」
ジョーダン…。最後。
分かってるよ。外に振り払われそうになったら内ラチ突っ込め。でしょ?
「さあ、一周目のホームストレッチに入ってきましたが、異様な光景に全観客が唖然としています!」
ゴルシ、ジョーダン、二人とも抜け出してくれ…。ほんとは他のウマ娘を応援してはいけないんだが、確実にジョーダンの手助けがいる…。
「さて、向こう正面に入りましたが、まだ最後方の二人とも動きません!動かない!」
まだ…。まだ…。
『!』
見えた。ああ。ジョーダン…。行くぞ。3,2,1…。
『これがアタシ達だ!』
「さて、第3コーナーを乗り越え第4コーナー…。あーっと!内が開いたからか、荒れた内ラチをゴルシとジョーダンの二人が進みます!他のウマ娘たちは内に切れ込めません!」
「考えましたね。内に切れ込んでしまった時点でよくて斜行、悪ければ、出走停止になってしまいますから。でも、なんで分かったのでしょう。バ場発表では良バ場だったのに…。」
アタシたちは二週目の特性を利用した!
二週目の特性とは…一般的には二週目は内ラチは馬場が荒れ足を取られる。要するに不良バ場の状態で進まなければならない。そこで無意識ながらも外に膨らむことである。今回の場合、良馬場とはいえ、曇りであったため、二人はギャンブルに挑んだ。見事、その賭けは成功した。
「さあ、最後の直線、やはりこの二人の一騎打ちになった!ゴルシ、ジョーダン!しかし、ゴルシがかなり強い!ゴルシ強い!ジョーダンも追いすがるが、届かない!届かない!
ゴールドシップ!ジュニア級以来のG1以外の勝利となりました!」
本当、異常な記録だなぁ…。
はい。というわけでいかがだったでしょうか。
スマホを新しくしまして。かなり書きづらかったですが、誤字はないと、信じます。
というわけで、レース内容ですが。実は競馬ファンなら分かるでしょう。猛ブロックを受けたものの最後の直線で抜け出し勝利を飾った名馬を。そう。かのテイエムオペラオー、グランドスラム達成の有馬記念です。いやぁ…。描写難しかったぁ…。
というわけで次回予告!
阪神大賞典を勝利し、勢いに乗るゴールドシップ。次に目指すは…。春の盾。
次回。淀に舞い、此度、春を頂く。