1匹狼の幻想郷帰還   作:回忌

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あ?少年?
アイツなら肩落として先に帰ってったぞ

それと少し話を最初から読みやすくしました
1話からまぁ…3くらい?確認する程でもないので

次回作作りたいのが多くて困るぜ!


分からない

「…」

 

僕は下を向きながら家を目指す

いやな事があった訳ではなく、嬉しい事

それをどうするか、考えているのだ

 

今日あった嬉しい事、それは

 

あの舞姫、綾姫舞さんと友達になれた

 

話せた

 

一緒に食事できた

 

関節キスした――

 

「あう…」

 

やっぱり、アレを思い出すと顔が熱くなる

何でだろう、今までこんなこと無かったのに

今の今まで女と会って、会話しても

射命丸とかと会話しても、こんな気持ちにならなかった

この気持ちがよく分からない

 

なんだろう、このキモチ

 

彼女と会うまでこんな感情なんて

 

分からない、分からない…

 

分からないなら…どうすればいい?

 

「…そうだ」

 

困った時に居るのが親だ

そうだ、親に聞いてみれば良いんだ

お父さんとお母さん、どっちがいいだろう

まずは忙しくない方から聞いてみないと

 

お父さんは…仕事で忙しいから…

 

お母さん、家に居るかなぁ?

 

お母さん、いつもは家に居るけどふらっと何処かに消えるからなぁ

多分、お仕事とは思うけど、先に言ってほしいね

 

 

結論からすると、お母さんは家に居た

どうやら今日は仕事が無いようで、裁縫をしていた

囲炉裏の前で、炎にあたりながら針をぷすりぷすりと縫っている

 

その銀色の長髪がキラリと火を反射して輝く

 

「何を縫ってるの?」

 

「貴方の服よ、どうしたの?」

 

「いや…その」

 

お母さんは針と服を置き、顔を僕に向ける

そして、笑顔で口を開く

 

「何か悩んでいる事があるんでしょう?」

 

やっぱり、お母さんには敵わない

 

「う、うん…実は」

 

「そうなの…そうなのねぇ…」

 

お母さんに大体の事を話した

舞さんを見て、妙な気持ちになったこと

そして、関節キスをされた事…

他にも、また会って団子を食べながら話そうと約束した事も話した

 

お母さんは、懐かしそうな顔をした

 

少し昔のことを思い出しているようで、微笑した

 

「うふふ、血は争えない…ってね」

 

「え?どうしたの?」

 

「そうねぇ…」

 

お母さんはふふふ、とまた笑った

 

「懐かしい物を見てる気分よ」

 

「そうなの?」

 

「そう…それで、助言としてはね…」

 

母は嬉しそうに口を開いた

 

 

「こ、こんにちは舞さん、奇遇ですね」

 

「あら、本当に奇遇ねぇ」

 

某所、まぁ本屋である

彼女は俳句の本が並べられた場所に居た

斬鬼は本を見た時、偶然見かけたので声をかけた

 

本当に、奇遇なのだ

 

斬鬼が何を読んでいるのか、聞こうとした時だった

 

「 陸奥の しのぶもぢずり 誰故に…

  ――みだれそめにし 我ならなくに 」

 

「…え」

 

舞は1つの歌を歌った

よく分からなかった、何を言ったんだ?

多分、アホの様な顔をしていたのだろう

舞は笑った

 

「あはは、こういう歌は習ってないのかしら」

 

「…うん、僕学校行ってないの」

 

「あら?どういう事かしら」

 

舞は驚いた顔をして聞いてきた

僕はあははと笑いながら―多分乾いた笑いだ―言う

 

「お父さんが全てぶち込んだからいいって」

 

「あははは!凄い人ね、君のお父さん」

 

まぁ、普通に凄い人である

能力の使い方から勉強まで全てを叩き込まれてきた

個人的に二度としたくない

 

『の、脳に直接勉強させる?』

 

『そうだ、それが早い』

 

『で、でも…それは』

 

―では行くぞ…!―

 

―お父さんが直接脳内に!?―

 

…うわ、想像しただけでも鳥肌が

 

「それで、今の俳句…意味は?」

 

「そうね、自分で考えてみなさい?」

 

「う、でも…」

 

「もしかしたらお母さん辺りが知ってるかもよ?」

 

舞は笑顔で言う

僕は分かったとだけ言っておく

 

「本、買っておこっと」

 

「ふふ、頑張ってねぇ」

 

そこで、僕はふと思い出した

母の助言、もう少しで忘れるところだった

 

「あ、そうだ、舞さんって好きな人いる?」

 

「好きな人…うーん、そうね…」

 

舞は少し悩んだ後、僕に笑顔で言った

 

 

とても、残酷な言葉

 

 

 

 

 

 

 

それは

 

 

 

「1人だけ、居るわ」

 

「え…」

 

好きな人が、居た

僕は更に質問する

 

「どんな人なの?」

 

「うふふ、興味深々ねぇ…」

 

「早くッ!」

 

僕は叫んでいた

多分、とても動揺していたんだろう

でも、彼女は顔を顰めることをせず、笑顔で言う

 

「初々しくて、恋もまだ知らないような人よ」

 

「そう…」

 

「がっかり?」

 

「いや…」

 

これは収穫だ

そいつが恋に気づいてないなら僕が先に奪う

舞さんは絶対に渡さない、渡してたまるものか

 

「キスをした事もあるわね、直接じゃないけど」

 

――よろしい、ならば戦争だ

野郎絶対に殴り飛ばす

ソイツに盗られる前に俺が告白する

 

絶対、絶対にだ!

 

「あらあら、目が怖いわよぉ?」

 

「あ、ごめんなさい…」

 

どうやら興奮しすぎたらしい

目がいつの間にか細く睨むような視線になっていたか

僕は窓を見る、そこには薄く反射する自分の姿が見えた

 

…これは、目が怖いな

 

酷く濁って、睨むような目

何ともまぁ怖い目だ、やんでれかな?

 

…やんでれって何だ

 

「君?」

 

「あ、ごめん、僕帰るよ…またね」

 

「さようなら、また明日」

 

舞さんは優雅に礼をして出ていった

どうやら、本は既に買ったらしい

僕も本を買い、家に帰っていった

 

 

本当に、鈍感なのね

それに俳句もろくに詠んだ事が無いみたい

叩き込んだ全てに俳句は含まれてなかったのかしら

 

君のお母さんなら、教えてそうだけど

 

あの人、とても綺麗よね

銀髪が肘まで届いて、顔も整ってて、優しい

 

にしても、怖い目だったわ

あーんな瞳今まで見たこと無いわねぇ

それだけ、恋に本気で、付き合いたいのかしら

 

うふふ、その気持ち、受け止めてあげる

 

絶対、愛してやるわ

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