1匹狼の幻想郷帰還   作:回忌

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「私は完璧で華奢なメイド」紅魔館のメイド



貴方は誰?

「…終わったのかしら」

 

揺れが収まり、静かな雰囲気に図書館が戻る

レミリアはそれを確認した

 

「見に行きましょうか」

 

「結果は知っているくせに」

 

「何事も自分の目で見るのがいいのよ」

 

そういってレミリアは席を立つ

そして斬鬼と同じように扉を開けて降りていく

 

「自分の目で見るのが1番ねぇ…そうかしら」

 

紫色の魔女はポツリと呟いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

階段を降りていく

結界は破られていた、多分斬鬼がやったのだろう

廊下に行き着く

 

「これは…」

 

廊下にはヒビが至る所に入っている

フランが居た部屋の扉の横に穴が空いていた

よくみればこの廊下の至る所に穴が空いている

 

…?

 

フランの声が聞こえた…聞こえたのだが

何故女の声もするのだろうか

 

もしかして斬鬼は…女?

 

「男装…癖?」

 

レミリアは気になり、その穴に身を潜らせた

 

 

 

 

 

 

「へぇー!斬鬼って妖怪の山って言うところに住んでいるんだ!」

 

「そうですね、旦那は山で結構偉い地位に居るんですよ?」

 

「本当!?どれくらい偉いの!?」

 

お腹当たりが空いた…つまり霊夢の様な服装をした女が居た

霊夢と違うのは上半身の服は真っ白、胸にはボンボン飾りが縦に3つついている

袴も斬鬼と同じような真っ黒に染まっている

腰辺りから立派な銀の尻尾が生えていた

頭からは斬鬼とは違う少し垂れた獣耳が生えている

腋が空いているのは変わらないらしい

 

そして1番特徴的なのが…至る所に紅葉模様が描かれている事だ

服装の至る所に赤い紅葉が描かれている…

 

そしてレミリアとって何よりも問題なのが

 

「すごーい!そんなに偉いんだ!」

 

「褒めてもらえて嬉しいですね」

 

カラカラと笑う度に揺れる"おもち"だ

 

「舞さん!どうしてそんなにおもちが大きいの?」

 

フランもどうやら気になっていたらしい…

 

「そうですねぇ…」

 

舞と呼ばれた女は少し考える素振りを見せてから

こう笑顔で言った

 

「いつの間にかこんなになっていましたからねぇ、分かりません」

 

「ぐはっ」

 

「んえ?おねーさまー!?」

 

思わず倒れた

レミリアの方を向いてやったので確信犯である

この女は紫に近い所がある

初対面の人をからかうのがそうだ

 

「うー…」

 

「そんなに睨まないで下さい、泣きますよ?」

 

「泣いてしまえ…」

 

「うわーん うわーん フランのおねーさんがいじめてきマース」

 

「お姉様?」

 

ガチトーンの声がレミリアを襲う

それにレミリアは萎縮してしまう

 

「いや…それより自己紹介してくれるかしら」

 

「運命を読めるくせに図々しい方ですねぇ」

 

「一応の礼儀よ」

 

そして彼女はふわりと一回転し、ピタリとこちらを向いて止まる

片足を少し曲げ、スカートを両手で持ち、一礼する

 

「私、紅白斬鬼の妻をしております、紅白舞です」

 

「私はレミリア・スカーレット、よろしく、舞」

 

手を差し出す

舞はそれを掴み、ぐっと握手した

青白い人魂は先程からゆらゆらと揺れている

 

「実態化か何かの魔法かしら?」

 

「あくまで彼の体を借りているだけです」

 

「原理がよく分からないわねぇ…」

 

「彼の魂を私の魂と交換するだけですよ、要は」

 

「…そんな事」

 

舞は笑った

 

「地獄の閻魔が許さない?あははは、面白い事を言うものです」

 

その割に目は笑っていなかった

 

「私は許されている者ですから」

 

「…そう」

 

レミリアはそう呟いた

彼女の運命からして、おかしくない事だ

 

見る者を和ごませる穏やかな前半

 

見る者にとって目を背けたくなるような、後半

 

彼女は見た目よりもずっと凄惨な過去を歩いていた

これから先は…

 

「あぁ、そうだ」

 

舞は何かを思い出したようだ

 

「フランちゃんの狂気、無くしておきましたから」

 

「…ありがとう」

 

レミリアはそう言った

そして、フランに体を向ける

 

「フラン、明日宴会があるの」

 

精一杯の笑顔をして

 

「一緒に…行かない?」

 

手を差し出して

 

「…うん!」

 

フランは元気一杯の声を上げて、その手を握った

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