1匹狼の幻想郷帰還   作:回忌

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面倒だから…もうええか!()

良くない系の方は言ってほしいです


白玉楼へ

「お前に分かりはしない」

 

斬鬼のあの言葉が、ふとした時に頭に響く

 

何がわからないのだろうか?

 

もしかして私がまだ若いから?

 

それとも人間には理解不能の事だとか?

 

私…博麗霊夢の最近の悩みだ

 

「霊夢さーん、そんな辛気臭い顔しないでくださいよー」

 

「…文」

 

そう言っているとアイツが来た

あの嘘しかない新聞を作る天狗が

 

…そういえば斬鬼は天狗だった筈だ

 

「斬鬼って過去に何かしたの?」

 

「あー…」

 

瞬間にいつもの営業スマイルが消え失せる

その顔は聞かれたくないことを聞かれた顔に変わっていた

霊夢はどうしても聞きたかった

 

「言ってはダメなの?」

 

「これは…タブーなんですよ、我々妖怪の」

 

「タブー?」

 

言いたくない顔で言葉を繋げる

 

「"あの日"の事は決して多言してはいけないんですよ」

 

「そんなに?」

 

「例え、どんな辱めを受けてもです」

 

「そう…仕方ないわ、その日まで待つしかないか…」

 

霊夢は溜息をついた

文は希望を持たせる様に言う

 

「彼が幻想郷に居る、彼が罪と向き合う時がその時です」

 

「…気長に待っておくわ」

 

それは多分近いうちに来るだろう

私の勘がそう囁いている

 

 

 

 

 

 

「それで何用かしら」

 

「いえ、懐かしい雰囲気を感じたので」

 

「それは…あの人魂かしら?」

 

文は首を振った

 

「いえ…それとは違う物です」

 

そう言うと彼女はバサりと飛び去ってしまった

何がなんなのか分からない

 

 

 

────お前には分かりはしない

 

「ええ、分からないわ、妖怪のことなんて」

 

私は、去勢がある声でそう言った

 

 

 

「霊夢!宴会しようぜ!」

 

 

「当主殿、お手紙です」

 

「誰から?」

 

斬鬼は目の前の書類から目を離さずに言った

 

「西行寺殿から」

 

「分かった、机の上に置いておいてくれ」

 

「分かりました、お茶をお持ちしましょう」

 

斬鬼は書類を机の上に置いた

軽く体を伸ばすと手紙を掴む

 

「俺の好きな紅葉模様か、いいね」

 

和紙に紅葉模様が描かれている

斬鬼は中身を取り出す三枚の紙が入っていた

最初の紙に目を通す

 

「こりゃ…」

 

見れば溜息が付く程の達筆

但し内容は斬鬼が知っている日本…の昔の言葉

それに続け文字だ…現代語に慣れた斬鬼からすると面倒だ

しかもよくよく読んでみるとまどろっこしい言葉遊び

本題に入ったのは三枚目からだった

 

「2枚が御託ってどうよ…」

 

三枚目には本題…最後の三行位に合った

 

────白玉楼にいらしてください

 

斬鬼はどうするか迷った

現在進行している異変に参加するか…

 

「ん?」

 

…久しぶりに舞と食事をしたいので

 

おい

 

彼女はどうやら妖夢を過労死させたいらしい

まぁ幽霊同士気が合うのだろう

その所は気にしないであげよう

人魂が嬉しそうに弾む

 

「お茶です」

 

「少し空ける」

 

「それでは私が飲んでおきます」

 

斬鬼はそういうとワープホールを作る

その中に身を潜らせて行った

人魂も続く

 

 

 

「っ…侵入者です、幽々子様」

 

「誰かしらー」

 

「…?これは斬鬼さんの様ですね」

 

「今日一緒に夕飯を食べるのよー」

 

「初耳ですよっ!?」

 

「彼の妻も来るから、取り敢えず迎えにいきなさいな」

 

「はぁーい…」

 

 

ホールの中は青い線が何個も横に飛んでいっている様子だ

何処かのスキーマとは違いオトコが好きそうなSF風だ

…何かの映画で見たな、こんなの

 

「出たのは階段、か」

 

白玉楼の構造なんてもう覚えていない

いや、屋敷自体の構造は覚えている

 

いろいろ変わっているのだ、此処も

 

「さぁて、登るかね」

 

目の前に見える先の見えない階段

此処を登るのはちと厳しそうだ

今、足の無い舞は嬉しそうだ…このドsが

 

「迎えがきてくれないかねぇ…」

 

と、都合のいい事はやって来ない

 

「骨が折れるな、これは」

 

斬鬼は登り始めた

 

いつ終わるか分からない階段を

 

必ず終わりがくる階段を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれから一時間が経過した…うーん」

 

上記の通りである

あれから一時間が過ぎた…先は見えない

いや、うっすらと白玉楼の門らしき物が見えてきた

 

「ようやく到着か」

 

「斬鬼さーん!」

 

お、サムライゴーストガールがお迎えに来たらしい

その姿がよく見えてきた

 

「よぉ、一時間階段を登った斬鬼さんだ」

 

「すみません…生者にはもの凄く長くなるんですよ、此処」

 

「あいつの気分次第だ…まぁどうせお遊びだろうけど」

 

隣の人魂が頷く

 

「まぁ…そうですね」

 

気分屋なのは変わりないようだ

 

「さて、案内してくれ」

 

「こちらです」

 

そういって彼女は門に向かった

半人がいるからか、数秒で着くことが出来た

 

 

「よ、幽々子」

 

「いらっしゃい、斬鬼」

 

斬鬼は机に座る

 

「今から夕飯か?」

 

「そうよー久しぶりにお話がしたかったのー」

 

「お夕飯を用意致します」

 

そういうと妖夢は奥に消えていった

斬鬼はジト目を幽々子に向けた

 

「会いたいのは舞だろ」

 

「そうよ!舞とはなしたいの!」

 

斬鬼はプイッとそっぽを向いた

 

「はぁ…これだから女h、はーい舞ちゃんですよー」

 

斬鬼が嫌味を言おうとした瞬間舞が魂を交換する

 

「あらー舞、久しぶりねぇ」

 

「とーっても久しぶりですねぇ」

 

ニコニコと顔を向け合う2人

その無言を破ったのは…

 

 

 

「だ、誰ですか!?貴女は!」

 

 

 

 

沢山の食材を積んだ皿を持つ妖夢だった…

 

 

 

 

 

 

「彼女が斬鬼の妻、紅白舞よー」

 

「こんにちは妖夢さん、初めまして…ですね?」

 

「えと、魂交換でこうなるのですか?」

 

妖夢の視線は幽々子と舞と…自分の胸を何度も見比べていた

それを見て舞と幽々子は顔を見合わし…悪魔の笑みを作った

 

「元からですから」

 

「元からっ!?」

 

「お料理の栄養が全部胸に行くのよねぇ」

 

「あ!それ、分かりますよ」

 

「胸に…?栄養が…?」

 

「…そろそろ辞めにしましょうか」

 

「そうねぇ」

 

妖夢の目からハイライトが消え、絶望した顔になっている

腰の刀の柄に手が伸びかけている

 

「こらこら、自刃なんてしなさんな」

 

「…はっ…幽々子様、申し訳ありません」

 

「それじゃ、私達は頂くとしましょうか」

 

舞は手を合わす

 

「「頂きます」」

 

…なんだか、幽々子様が増えた感じだなぁ

 

妖夢は言動が似た2人にそう思った

 

 

 

 

 

 

━━━━━そして、地獄を見た

 

 

「あれ?山盛りの食材は何処へ?」

 

「ああ…妖夢…見てしまったわね」

 

紫がスキマから顔を出す

目の前にあった食材はどんどん2人の口に消えてゆく

 

「宴会で舞を出さないように言ったけど…あれは正解ね」

 

「食費が…あぁ…あ…」

 

エンゲル係数が目の前で高くなるのを見れば心神喪失するだろう

そんなこんなで舞と幽々子はもうナプキンで唇を拭いていた

 

「ごめんなさいねぇ妖夢ちゃん、今度は軽めにするわ」

 

ニッコリと舞は微笑んだ

しかし、彼女の耳には全く届いていなかった

 

 

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