「霊夢!宴会しようぜ!」
「霊夢、宴会しましょう」
「霊夢、宴会、しないかしら」
「霊夢、宴会をしてくれ」
「霊夢」
「霊夢」
「霊夢」
「霊夢」
「霊夢」
「霊夢」
「霊夢」
「うるさぁああーい!」
「いてっ!何するんだ!」
「こっちのセリフよ!」
霊夢は激怒した
だから魔理沙をビンタした、OK?
「何でアンタは毎日宴会を開くのよ!常識はないの!?」
「楽しけりゃええだろ!」
「そういう問題じゃない!経費は全てウチが賄ってるのよ!?」
これ、本当である
いきなり宴会が開催されたと思えば酒を取られる
置いてあった食材が消える
皆が取り憑かれたように宴会に来る
…取り憑かれたように?
「なるほど、バカな奴も居たもんね…」
「さぁ、宴会を開くんだぜ!」
「仕方ないわね…じゃ、色々呼んできて」
多分、勝手に来ると思うけど
これは多分そういう異変なのだ
なんてこんな傍迷惑な異変を起こすんだ…
主に私が
「はぁ、これだから妖怪は」
〇
「さようなら、斬鬼さん」
「おう、稽古なら…週一か月一につけてやる」
「出来るだけ有難いです…!」
白玉楼の前で斬鬼と妖夢はそんな会話をしていた
妖夢に稽古をつけるのが確定しているのが何とも言えない
「またいらしてー」
「はぁーい、また食べに来ますよー」
「エンゲル係数をこれ以上上げるな」
背中から現れる舞を押し戻して
「じゃあ、幽々子…"また今度"」
「…えぇ、"また今度"ね」
この反応から彼女が"例の事"を知っていると言うことだろう
斬鬼はそう解釈した、間違っていたらすまぬ
彼女達に背を向けて目の前にワープホールを作る
「じゃ」
軽く手を振ってワープホールの中に入っていく
赤い人魂がくるりと一回転して斬鬼に続く
完全に入った時、ワープホールは閉じた
「…」
「どうしたの?」
「いえ…その、なんというか」
妖夢は歯切れ悪くなっていた
幽々子は急かす
「何よー言ってみなさい」
「その、斬鬼さん達…夫婦なんですよね?」
幽々子は頷く
ちなみに紫は既に帰っている
「そうよ、天狗とか…まぁ長生きしてる人ならそういう認識ね」
「それなら…えーと…あのぅ…」
「…あ!」
幽々子は閃いた
というか妖夢が言い淀むのはこれしかない
「斬鬼と舞がキャッキャウフフして子供がポーンと!」
舞「ええ…(困惑)」
「何言っているんですかぶっ飛ばしますよ!?」
斬鬼「お前幽々子の従者じゃ無いな!?」
「それじゃあ、斬鬼と舞はイチャイチャカップルって事ね!」
「そ、そういう事では…!」
「んー?それじゃあどういうことなの?」
「えーと!えぇーっと!」
「やっぱりー!妖夢ったらエ ッ チねぇ」
更に妖夢の顔が赤くなっていく
もう限界のようだ
「も、もう!私は戻ります!」
「あ…素直じゃないんだから」
幽々子は溜息をついた
そして、冷徹な目を階段の下に向ける
「ダンテの神曲では親を殺す事は大罪、溶けない氷の中に入れられる…」
少し、哀愁が入った声で続く
「では、子殺しは?子を放置した罪は?」
目を細めて幽々子は言う
「貴方は…それを償わなければならない」
そこに、先程のふわふわとした人格は無く
「貴方は、いつそれを償うの?」
1人の青年を心配する、1人の少女の人格だった
〇
現界は真っ暗だった
外の世界とは違い、ここには街灯など無い
アメリカの一千ドルの夜景なんて物も無い
紅魔館は主が吸血鬼な事もあって明かりがついている
人里は寝静まっているようだ
妖怪の山は…河童辺りが明かりがついているようだ
ただ…
「何故に博麗神社があんなに明るいんだ?」
最もである
色とりどりな…今気づいたけどアレ弾幕だ…光がある
色的黄色と赤なので霊夢と魔理沙か、魔理沙とレミリアか
前者はアリとして後者は…有り得なくはない、のだが
酒によって喧嘩を売った、とすればありだろう
まぁ、他の奴の弾幕である事も考えられるのだが
斬鬼は蛾の様に博麗神社へと近付いていく
今は萃香が起こした異変で皆、萃められている
その効果に斬鬼も少なからず影響されている
いくら強くてもそれを凌ぐのは不可能に近い…のか?
「よっと」
斬鬼は博麗神社に着地した
辺りはどんちゃん騒ぎだ
取り敢えず…何かが飛んでいる
妖夢と幽々子もいつの間にか宴会に参加している
「こいつぁ…酷いな」
「斬鬼!」
霊夢が鬼気迫る表情で出てくる
「どうした、お前さん」
「皆が変なの!」
「外の世界の住民ならどいつもこいつも奇天烈さ」
「そうじゃない!」
大幣でべしりと斬鬼を叩く
「いてっ…んで、どういうこった」
「どいつもこいつも宴会を要求してくるのよ!」
「…周期は」
「毎日よ!」
斬鬼は思わず引いた、主に萃香に
鬼故か、そういうところに配慮が足らない
皆が鬼並についていけると思えば大間違いだ
斬鬼はそう毒づきながら思った
「まぁ…そうだな…宴会好き…もとい酒好きなら知ってるが」
「誰よ!」
「自分で探してみろ、妖怪の手助けなんぞ借りるな」
「く…ふん」
彼女はプイッとどこかを向いた後何処かへと向かっていった
その数分後に弾幕が掃射される
色的に…萃香だな
さて、あれから何日が経ったんだか
「分からないなぁ」
斬鬼はそう呟いた