1匹狼の幻想郷帰還   作:回忌

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また異変か壊れるなぁ…

斬鬼は山の麓に人影が見えたので近寄った

それは銀髪の女性だった、ドレスの様な服を着ている

斬鬼は声をかけた

 

「お前は?」

 

「おっと…すまない、領域に入ったかな?」

 

「…慧音か?」

 

「斬鬼?久しぶりだな、新聞で帰ってきたことは知っているぞ

 

彼女は上白沢慧音、人里の守護者だ

子供好きで寺子屋を開き、教育をしている

ちなみに古馴染みだ

 

「何しに来たんだ?」

 

「いや、ただ、山菜を採りに来ただけさ」

 

「悪いねぇ、老害達がうるさいもんで」

 

無能だが口だけは達者だ

ただし理論は無いので普通に潰せる

 

「無理しなくていいさ」

 

「無理はしてない、直ぐにとは言わないがあの時の妖怪の山を…」

 

「あの噂は聞いているよ、天狗と人間が共存していたのを」

 

「あれは相互依存さ、本当の共存を目指しているのさ」

 

今だ叶えた事の無い願い

これが叶うなら神にだって土下座してやる

 

「君が羨ましいよ…あ、そうだった」

 

「どうしたのさ」

 

「稗田の令嬢が君に会いたがっていたよ」

 

「阿礼の?」

 

「幻想郷縁起のページに相応しい、ってさ」

 

好奇心旺盛な子らしい

それとも己の使命を果たしたいのだろうか

 

「そうかい…それと君もだよ、舞」

 

「あら、気付かれていましたか」

 

「そのくらい分かるさ、君も縁起に載るのだからな」

 

「あらやだ」

 

たわいも無い会話が続いている

 

「ん、それじゃあ」

 

「人里に来てくれよ」

 

「気が向いたらな」

 

「私が行かせますから大丈夫ですよ」

 

「舞がそう言うなら間違いない」

 

斬鬼達は山を上がって行った

 

 

斬鬼は自室で書類を処理していた

見てわかる通り予算が合わない

 

「あの腐れ野郎共が…」

 

「確かに貴方の言う通りねぇ…はぁ」

 

あれから舞は半人半霊になってもらっている

この状態だと2人共力が半減するがだから何だという話

今勝てる者はいないので、関係無い

 

「これで最後…月を見ながら酒でも飲もう」

 

そう言って月を見た瞬間だった

舞も分かったらしい

 

「一難去ってまた一難、全く騒がしいねぇ」

 

「これ、霊夢ちゃんは分かるのかしら」

 

何を言っているか、それは月が偽物である事だ

満月は明明後日だ…何故今日満月なのだろうか

それに全く動かない、微動もしない

 

「今代の場合、紫に言われるのだろうな」

 

「あの子、面倒事は嫌いでダラダラしてますからねぇ」

 

あれから何回か博麗神社に行ったりしているが、箒を掃いているか寝ているかのどっちかだ

というかこれ以外の姿を見たことが無い

 

「あぁ…目が覚める」

 

「常に満月を再現ですか…」

 

「月、か…」

 

月はあまりいい思い出がない

ちょっと大きなクレーターを作った他ロクな事が無い

月面戦争なんて何時ぶりの単語だろうか

 

「懐かしいわねぇ」

 

「そうだな」

 

「無理やり貴方に連れ出された事は忘れないわ」

 

「あれは…その…な?」

 

「あはは、笑ってすむなら法律なんて要らないのですよ?」

 

「ハイ…」

 

まぁ月の民にトラウマを植え付けたのは間違いない

永琳の弟子さん達の熱い歓迎は面白った

面白いだけだったが

 

「んん…今回の異変は永琳達がやってんのかね…」

 

「恐らくそうじゃないかしら、姫さん思いなのねぇ」

 

永琳と会ったのは…竹取物語の時だ

月の民を皆殺しした後逃亡しているのを見つけた

無論の事戦闘になって軽くあしらった

その後は少し一緒に旅をして別れた、という感じだ

 

「んー、何か…月から通信でもあったのか…」

 

「それよりも外に出ない?」

 

「どうした」

 

「ちょっと歩きたいの」

 

「ten-four」

 

斬鬼は扉を開けて廊下に出る

 

「ちょっと開ける」

 

「分かりました、お気をつけて」

 

「心配しなくても大丈夫よ」

 

舞と斬鬼は外に出る

外は思いの他静かだった

 

「天狗の領域だからか…?」

 

「千里眼で見たところ白狼辺りが思考が獣化しそう…くらいね」

 

「何の問題も無いな」

 

聞くだけで問題の無いことだった

というか聞く必要すら無かった

 

「少し麓まで降りるかね」

 

「そうしましょう」

 

 

 

辺りは真っ暗だが、夜目は2人共きく

だからコケてしまったりすることはあまりない

 

「ん…霊夢と紫が博麗神社を出たな」

 

「紅魔館から咲夜ちゃんとレミリアちゃんも来ていますねぇ…」

 

「冥界からも来ている…今回はかなり大型な異変らしいな」

 

「当たり前でしょう?妖怪なら分かると思いますわ」

 

「こりゃ…慧音辺りが苦労しそうだな」

 

彼女は今頃人里を歴史から食べている頃だろう

ハクタクのハーフで村から追い出されていたのをスカウトした

彼女も人間との共存を望んでいたのだろう、喜んで引き受けた

なぜ満月が続くと彼女が困るかと言えば疲れるからである

満月の日にのみ半獣となるが、それが疲れるらしい

 

「この異変が終わったら労わってやるか…」

 

「お酒の用意でもしておきましょうか」

 

「そうだな…そろそろ帰るか」

 

そうやって、足元を見ていなかった

だからそこの土蜘蛛が作った穴に…気付かなかった

 

「あ」

 

「あら」

 

瞬間舞は人魂になり、自由落下する斬鬼について行く

斬鬼は空中で腕を組んだ

 

 

 

 

 

「こりゃあ…帰るのが遅くなりそうだ」

 

 

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