1匹狼の幻想郷帰還   作:回忌

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町は常にどんちゃん騒ぎだ

何かが常に飛び交い、声が絶えない(色んな意味で)

広場らしきところには先程の対空砲火をした対空砲が設置されている

ガラの悪い河童達が腰掛け、敵襲に備えていた

 

「…何ともまぁ」

 

凄まじいところだ

悪き者がかなり集まっているのでひでぇ事ひでぇ事…

誰かが殴られているなんて何回も見たし、喧嘩は当たり前だ

これは封印されて当たり前だろう

 

「こんな所にも店はあるんだな」

 

見ての通り居酒屋が多い

中から怒号が聞こえたり歓喜の声が聞こえる辺り、変わらない

そんな店以外にも普通に食事を取れる店はあるようだ

有名所らしい居酒屋には看板娘のような子が居た

 

「ここの酒は美味しいですよー!」

 

「おう、今日も飲ませてもらうぜ」

 

「あ!鬼瓦さん!いつもありがとうございます!」

 

鬼瓦という名前なのかあの鬼…

それは兎も角サァーッと見ていこう

因みにだが衣服類の店もちゃんとある

値段と品質はピンからキリまでだ

 

「…湯気」

 

ふと空を見上げる

煙突から湯気がもうもうと出ている

それは至る所に生えていた

恐らく、河童達が使う工場だろう

しかし違う物はあった

 

「いらっしゃい!暖かい温泉だよっー!」

 

温泉だ

地熱を利用してコチラは温泉を沸かしているのだ

かなりの有名所なようで人が絶えない

料金は平均の少し上、くらいだ

とはいえ一般ピーが払えない値段では無い

仕事終わりのちょっとした贅沢、くらいだ

 

「…」

 

何はともあれ汗をかいた訳では無いので入る必要は無い

というか入ったら寝てしまいそうだ、うん

お風呂の快楽というのはバカにならない

 

「色々あるもんだ」

 

日常で使う品物

 

家で使う家具

 

住む家

 

色々な店が道の両横に並んでいた

そして、何分か歩いた後あるものを見つけた

その場所は広場になっていて、宴会がひられているようだ

酒を求む声、喧嘩の怒号、笑い声

 

「…何処も変わらないな」

 

地上も同じようなものだ

酒を萃香とかが望んで、弾幕ごっこが起こって、笑って…

 

何処の宴会も変わらない

 

皆、気づいていない様だけれど

 

「…!」

 

そこで斬鬼は気づいた

誰が宴会を開いているか、という事に

 

「おらー!飲め飲めぇー!」

 

「お前達、根性が無いな」

 

星熊勇儀と鬼子母神

あの2人が宴会をひらいているようだった

幸いな事に、宴会を見るためか人の壁が出来ている

その後ろを行けばバレることは無いだろう

どうせ酔っているだろうし

 

そう思って斬鬼は歩き始める

ふと、酒を飲む音が止まった気がした

 

「…おい!そこの鬼!」

 

「…?」

 

最初は分からなかった

声の方向に向くと勇儀が降りてきていた

そのまま真っ直ぐこちらに向かって来る

 

…おい、マジかよ

 

「アンタじゃ、アンタ」

 

「…俺、か?」

 

斬鬼はわざとらしく辺りを見回す

辺りの人と1m位間が空いていた

 

「いやねぇ、懐かしい雰囲気を感じるんだよ」

 

「はぁ…気の所為では?」

 

「ほーん、額の角、消えているよ?」

 

思わず顔を顰める

額を触りたい衝動に駆られたが、鎌だ、これは

 

「何の冗談を、俺にはちゃんと生えている」

 

「その人魂は?」

 

「え…」

 

指指す方向に、浮く人魂

 

…つまり、術が解けている

 

斬鬼の顔が歪んでいく

 

「…コノヤロウ」

 

「へへ…よ、斬鬼」

 

「うーわ、最悪だわ…うーわっ」

 

「うーわっ本心…酒飲もか?」

 

鬼子母神がドン引きした様子で手を引っ張る

 

「止めろーシニタクナーイ、シニタクナーイ」

 

「死にゃしないよ」

 

半強制的に席に座らせる

斬鬼はグチグチと舞に向けて愚痴っていた

 

「おまえよぉ、ほんとによぉ」

 

「…斬鬼」

 

「何だ」

 

鬼子母神がにこやかに聞く

 

「最初に、言うことがあるじゃないか?」

 

「…」

 

「何を言うか、分かってるよな?…主に私に」

 

「…(プイッ)」

 

「(ビンタ)」

 

「(痛み)」

 

顔を逸らせば全力のビンタが飛んできた

思わず叫ぶ、痛い

あまり、こういう事は言いたくないタチなのだ

だが謝る他無いようだ

 

「…悪かったな」

 

「分かればよし!じゃあ」

 

「舞、よろしく」

 

謝った後何かをするとは言っていない

斬鬼はそうと言わんばかりに舞と魂を変える

 

「ほらーそういう事言うからそうなるんですよ…」

 

「よう、舞…悪かった、改善はしない」

 

「んんー、懐かしいねぇ」

 

「ま、舞の姐御だぁ…」

 

「ひゃ、ひゃあ…」

 

舞の登場に観客と参加者…主に鬼が後込む

何故かと言えば侮れば首が飛ぶからである

 

「まぁまぁ、私も優しくなったので首は飛ばしませんよ」

 

「残念そうだね」

 

「いえ?そうでもありませんよ」

 

おどけるように舞は言う

 

「やっぱ私ゃアンタが苦手だよ…」

 

鬼にとって、こうやって簡単に嘘をつく奴は嫌いだ

だかしかしそれがあっても一緒になりたくなるのが彼女だ

時におっちょこちょいなのが魅力を高くさせる

鬼達にも、妖怪達にも、人間達にも一定のファンがいる妖怪だった

 

「んふー、鬼にそう言わせたのは私が初めですかね」

 

「さとりは…どうだか」

 

「全く、斬鬼…早く出てこい」

 

「…変な事言うなよ」

 

斬鬼は半身を借りて現れる

夫婦が揃ったのを見て鬼子母神は口笛を吹く

 

「いいねぇ、在りし日の2人だね」

 

「これだね、やっぱり」

 

勇儀は楽しそうにそういった

この夫婦がそろうと、何故か嬉しくなるのだ

 

「何であそこで術を解くんだ…」

 

「だって、面白くないじゃないですか?ねぇ?」

 

「栗田艦隊しとけば良かった…」

 

斬鬼は溜息をついて、杯を傾ける

天狗は鬼の次に酒に強い

変に度数が高くなければ幾らでも行ける

 

「…はぁ、疲れるよ、本当に」

 

「そうだねぇ…あぁ!」

 

勇儀は何かを思いついたようだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「気晴らしに戦おうじゃないか!」

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