1匹狼の幻想郷帰還   作:回忌

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ロケットぉ…?

「…本当にロケットを作ってるじゃないか」

 

自室で書類を処理しながら千里眼で紅魔館を見る

そこには円錐状の赤い物体があった

少し不格好だが、それはロケットに違いない

 

「でも、どうやら燃料が足りないみたいね」

 

「幻想郷にロケットブースターの燃料なんて無いからな」

 

河童の所にあるかもしれないが

まぁそんな貴重なものを渡すわけが無い

 

「ま、助言しなくてもどうにかなるだろう」

 

そういうと手を振る

そこにいつものワープホールが生まれる

これも彼の能力の賜物だ

 

「久しぶりに幽々子のところに行くかね」

 

「そろそろ稽古したらどうかしら」

 

「それも兼ねてな」

 

斬鬼と舞はワープホールに入った

後ろから女中の送る声が聞こえた

 

 

「ふわっと着地」

 

「あ、舞さん、斬鬼さん、ようこそ」

 

白玉楼の庭に着地する

そこはいつも通り寒い場所だった

 

「ちょいと幽々子に用があって…舞、相手してやれ」

 

「分かったわ、さて、妖夢ちゃん…」

 

「…分かりました」

 

彼女達は庭を後にした

多分道場にでも行ったのだろう

舞も刀の使い方は知っているが…今回は扇子だろうな

 

縁側に上がり、幽々子の部屋の障子を開ける

そこにはいつも通り煎餅を頬張る幽々子が居た

 

「よ、腹は満たされないのかい」

 

「もう1口しかないの、残念ね」

 

「あー…分かるぞその気持ち」

 

なお目の前にあるのは鬼盛りの煎餅である

決して目の錯覚ではなく、本当に鬼盛りである

いったい何mなのだろうか

 

「紫から話は聞いたか?」

 

「あぁ、あの月についてね」

 

幽々子がお茶をこくりと飲む

 

「貴方がワープホールを開いて、舞と一緒に行くって」

 

「あぁ…あぁ?舞と?」

 

「えぇ、そう言ってたわよ」

 

「…」

 

あのやろー…

まぁいい、彼女も最近暴れたかった事だろう

派手に囮を務めてもらわなければ

斬鬼は腰を下ろし、煎餅を頬張る

 

「にしても美味い役を受け取ったものだ」

 

「羨ましい?」

 

「戦闘しないのが残念だが」

 

「あらあら、私はそんな野蛮人じゃないわ」

 

手をヒラヒラと振る

 

「ま、掃除機といったところか」

 

「なにそれ?」

 

「なんでも吸い込むんだ、なんでもな」

 

本当になんでも吸い込む

やはりダイ〇ンは違うな

…こっちに来てから1度も使った覚えは無いのだが

 

「妖夢に言ったか?」

 

「えぇ、見張りを彼女に頼んだわ」

 

「uh-huh…アイツだけ?」

 

「そうよ?」

 

「…お前は」

 

「把握している通りよ?」

 

かたんと首を傾げる幽々子

この…1番楽な仕事じゃないか…

こちとら面倒な仕事だというのに…

 

「あー、あー…」

 

「察したかしら?」

 

「まぁお前だからこそ出来ることか…」

 

納得出来るが、納得出来ない

まぁ仕方ないことか

斬鬼はため息をついた

 

「…あ、終わったようだな」

 

スコーンと竹を割ったような音がする

 

「行きましょう」

 

幽々子はそういうとスタスタと歩いていった

 

「…」

 

斬鬼もその後に続いた

 

 

「頭が…くらくらする…」

 

「どうですか?私の扇子は」

 

「それ本当に材質が木なんですか…?」

 

道場で妖夢が倒れていた

額に痛そうなたんこぶ、舞が持っているのは扇子

どうやら扇子でぶっ叩かれたようだ

 

「お疲れ様妖夢、早速悪いけど…」

 

そういうと幽々子は妖夢にあることを言った

妖夢は首を傾げた

 

「本当によろしいのですか?それは…」

 

「大丈夫よ、ほら行って」

 

「分かりました」

 

そういうと彼女は額を擦りながらどこかに飛んで行った

 

「どこに行かせたんだ?」

 

「紅魔館よ、入れ知恵ね」

 

なんの、とは言わなかった

紫が幽々子に紅魔館の見張りを任せたことは知っている

そして彼女がそれを一蹴したこともだ

妖夢1人での監視…椛を任せれば良かったかね

 

「ロケットを完成させたら…仕事が増えるんだよなぁ…」

 

「楽しそうでいいじゃない♪」

 

舞がうきうきと言った

 

「あーあ…今日の夕方くらいに面倒事が起こりそうだ…」

 

斬鬼はそういうとワープホールに入っていった

舞もそれに続いた

 

1人残された幽々子ポツリと呟く

 

「…貴方が、1番の面倒事を起こすのよ」

 

 

部屋から外を監視する

紅魔館の庭にロケットが置かれていた

その前で霊夢が何かの儀式をしている

住吉さんを呼び出す儀式…神降ろしだ

 

…魔理沙が荷台と思われる部分に入っていった

 

レミリアがワインを飲み干し、ポイと投げる

 

ロケットにレミリア、咲夜、霊夢、魔理沙(密航者)が乗った

 

役者が全員揃った

 

「…さて、行くぞ舞」

 

「承知」

 

ワープホールを開き、中に入り込んだ

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