1匹狼の幻想郷帰還   作:回忌

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核エネルギー

「…地霊殿が火柱上がってないか?」

 

「奇遇だね、私もそうみえるよ」

 

斬鬼は酒を飲みながら勇儀に聞く

どうやら、勇儀も同じらしい

この前に行った地霊殿がある方向を2人とも見ている

 

2人というか、この都にいる奴らというか

 

まぁそこから見事な火柱がそそりたっていた

にしてもどこかで見たことあるような

 

「…キノコ雲か、あれ」

 

キノコのような雲が、遅れて現れる

それはいつしかの別れの時、見たはずだ

 

というか、地霊殿に核エネルギーを使える奴なんて居たんだ

 

流石は幻想郷、非常識が常識と化す

いやはや、凄いところに来てしまったものだ

 

 

 

…とはならねーよ

 

「どういうこっちゃ…」

 

地霊殿がペットの住処とて核を使うペットは居まい

前見た時は、外の世界で見るどうぶつが多かった

その中に、チラホラと奇怪な奴が居たくらいだ

 

…軽い動物園だ

 

さとりの話では"とある時期"はとてもうるさくなるそうだ

全動物が…一斉にしだすらしい

その様はまるで世界の終わりらしい

 

…それが1年に1回とか、毎年世界終わってんな

 

「面白そうだねぇ、斬鬼」

 

「少しは興味を唆るが…どうだか」

 

斬鬼はため息をつく

面白そうには面白そうだ

だが、まぁ面白そうなものには面倒事が付き纏う

 

…今多分異変解決中だ

 

霊夢達とリンチというのもつまらない

それ故に参戦する気にはなれなかった

 

「んじゃああの爆発はどう見えるよ」

 

「派手だな」

 

「そうじゃなくてだね」

 

「ん」

 

勇儀はチラリと斬鬼を見た

斬鬼は少し怪訝な顔で見る

 

「あれは強いと思うかい?」

 

「そうだな…ちょいと強いんじゃないのか?」

 

キノコ雲はあと少しで天井に届くくらいだ

少し風が吹いてきたが、これは爆風だろう

それを加味するとちょいと強いくらいじゃないんだろうか

 

「うーん…本当に思っているのかい?」

 

「思ってるさ」

 

すこしはな、ヘヘへ

勇儀は少し不満そうにしている

どうやら俺が余裕といわなかったのが不満らしい

 

「斬鬼ならあれくらい簡単だろ?」

 

「どうだか、色々な可能性を入れないといけない」

 

敵が突然死の淵で覚醒するやら

実は第一形態でしたーとか

そもそも本気を出してなかったとか

増援が来るとか

主人公補正とか

 

「はー、力だけの脳筋じゃないのね…」

 

「じゃないと生き残ってないぜ」

 

力だけだと今頃神風部隊で殺されているだろう

あそこには頭を使って狡猾に敵を殺す者がいた

力だけではそれにまんまと惑わされて死んでしまう

だからこそ、理解と回転えを鍛え、体も鍛える

 

それを両立するのが、一番つらいのだ

 

「私達みたいに気軽に生きるのもどうよ」

 

「旅をしていて思ってたが、俺はそういうタイプでは無い」

 

旅をしている時、胸に穴が空いた様だった

それは、古き仲間か新しい友に出会う度、塞がる

 

 

だが、また1人になると…空く

 

それを何処かで封じ込めていた

自分は、孤独が嫌いだ、ということを

 

だが、今思えばそれは間違いだったのかもしれない

 

あの時、孤独を恐れて仲間と居れば未来は変わったかもしれない

 

俺は、謝った選択をしたのかもしれない

 

「…斬鬼」

 

勇儀が心情を察した様子で言う

 

「アンタは誰もが認めてる

 アンタ程の妖怪はどこにも居ない

 

 アンタ程対等に付き合う奴は居ない

 

 アンタ程強く、真っ直ぐな奴は居ない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、アンタ程後悔している奴も居ない」

 

「…そろそろ、言うべきじゃ無いか?」

 

勇儀はまた、酒を呷る

昨日も、そのまた昔からしてきたように

 

口の端から、酒の粒がポツリと落ちた

 

ぷはっ、と酒から口を離す

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「犬走椛の…お父さんよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…はは」

 

俺は乾いた笑いを零す

そうだ、俺は彼女の父

 

この幻想郷で、初めて会った天狗

 

俺は、その顔を忘れたことも無い

 

 

 

 

 

 

「…やっと終わったのか?」

 

「悪いかしら」

 

「無駄な抵抗にあったもんでな!」

 

「それは運がなかったな」

 

「斬鬼、何かあったのかい?」

 

「いんや?なんでそう思うんだか?にとり」

 

「いやぁー…なんか?雰囲気が…」

 

「そんなので人見てたら毎回変わるぞ」

 

「それもそうだぜ!ははは!」

 

「これが終わったら、また宴会か」

 

「ええ、本当、面倒くさい」

 

「何でだ?」

 

「あの鬼達、来るでしょ?

 その部下であったアンタ達も来ると思うんだけど」

 

「…1部は、来るだろうな」

 

 

 

 

 

「なぁに…ほんの一部さ、ほんの一部だよ…」




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