「んで?そのバカデカい機械はなんだよ」
「えーと、そのぉ…」
「守矢関わっているの、知ってますよ」
「も、椛ぃ…!」
現在地、河童の倉庫
ガレージの様な所だが、もの凄く広い
見てわかるのだが、大きな機械が簡単に入る
そして、今入っているのが…
このマ〇ンガーみたいな巨大ロボットである
何これ、本当に〇ジンガーみたいなんだけど
多分幻想入りした雑誌やらでこんなのがあったのだろう
それを見た河童が作ったと、そういうことか?
と、思うだろう
これ、守矢が普通に関わっている
文と椛から「河童がなんかしてる」と言われ、斬鬼は里に向かった
そこで、あらかた探し回ってこんな物を見つけた
文から守矢が河童に依頼したことも知ってる
ま た 守 矢 か
そしてその守矢勢は横に居る
デカいたんこぶ頭にこさえながら、な
「斬鬼…問答無用で拳骨はどうかと思うよ」
「報告しないお前らが悪い」
斬鬼はド正論をかます
椛は青写真を手に取り、見る
「製造したのが結構前ですね、お父さん…こほん
斬鬼さんが幻想入りしてきたくらいの」
「お前がオイル入りのコーヒー飲ませてきた時くらいか」
嫌味を少しぶつけた
にとりが肩を落とした
「うぅ…河童としての衝動が…」
「…俺も人の事言えんがな」
斬鬼が遠い目で何処かを見た
ごほんと咳をして場を紛らわす
「で?あんたら人里での宣伝にコレ使おうと?」
「まぁ、記憶に残るだろ?」
「ま、そうだわな」
こんなの一生頭に残るわ
特に機械なんて見た事の無い幻想郷の住民にとっては、な
…待て、これ動くのか?
確かにコッチも動く二足歩行戦車は作ったが…
こんなでかいのが動くのか?
見た目は…大体20m?
雲を裂く程では無さそうだ
「別にいいが…責任はお前らのもんだぞ」
「いいっていいって、いい宣伝になるさ」
そう言って、彼女達は河童と話し始めた
話の内容は宣伝関連だった
チラシを配るだのなんだの
この妖怪の山に出来た人里の奴らを誘えばええのに
〇
「…マジで動くのか、あれ」
山の麓で手を上げるヒソウテンソク
ちなみに今は人里で守矢勢のバザー中だ
演説で人心掌握する辺り、流石というか何と言うか
「見てて面白いぜ全く」
巨大兵器
それはロマンという言葉に他ありえない
男である斬鬼は、少し感化されていた
「…ま、アレは出撃することは無いだろう」
結構、衝動的に作った代物だ
しかも、ろくな物じゃない
「俺も、行ってみるか」
ここに居ても暇だ
それに、どんな演説をしてるか、聞きたいし
〇
「まあまぁ酷い演説してんな、アレ」
「早苗は君程演説が上手いわけじゃ無いんだ、察してやれ」
神奈子が苦笑いしながら言う
守矢を信仰したら凄い力が手に入るらしい
そういう…まぁ、ここの連中もあれか
特に追求しないあたり疲れてるのか洗脳されやすいのか
阿呆の間違いか?
「後ろにあんなもんあったら信じるか」
「人間、そういうものだよねぇ」
人間、理解出来ない物を恐れる
現代科学の無い幻想郷は尚更だ
あんなもん、神の創造物とでも思うだろう
実際の所、河童の化学である
なんだ河童か
「いやねぇ、人間単純ってのは」
「お、諏訪子じゃないか」
「ケロケロ、斬鬼も信仰する気になった?」
「無いな」
斬鬼は即答で返す
そうやって、たわいも無いことを言っていた時だった
「ん?ヒソウテンソク勝手に動いてね?」
「あ、本当だ…え?」
ヒソウテンソクが勝手に歩き始めた
基本、ヒソウテンソクを動かす事はしない
理由は勿論面倒事が増える事である
別に動かしてもいい、ただ派手なのはダメだ
なんかすげー
腕や足の関節から蒸気が漏れ出る
核熱造神ヒソウテンソクというが、蒸気機関もある
基本、核融合は使わずに蒸気機関を使用するのだ
…尚、今の状態は両方を使っている
目が爛々に輝いているのがその印だ
早苗のロボットの目は光る理論に基づいたらしい
『あーあーあー…聞こえてるわよね?』
そして、そのボイスから聞こえるのは、腹の立つ声
まぁ誰と言えば天子である
…あれ、コックピットあったのか
『待ちわびたわ…あの時雪辱、今晴らす!』
瞬間、ヒソウテンソクが動き出す
さて、今はお祭りの時間だ
信者を増やすために演説と祭りを開いた
…山の奴らも巻き込んで
まぁ同じところに住むから仕方ない
「わー!本当ににとりさんの言う通り動いたぁー!
でもなんで乗っ取られてるんですかぁー!?」
…野郎
早苗は動いた事に感激している
ま、あの不良天人がご指名なのは十中八九俺だろう
「…仕方ない」
「ん?」
「PALコードは入力済みだからな」
そう言うと、斬鬼はワープホールに消えた
〇
「ふっふっふっ…おめおめと逃げたようねぇ…!」
コックピットで斬鬼がワープホールに入ったのを天子は見て笑う
流石にどうしようも無いと感じたのか?
それだったら更に滑稽だ
コックピットはかなり複雑に作られていた
球体の中に椅子がある
椅子、といってもカクカクしたものでは無い
SFの様な近未来のイスだ
その腕を置く部分に棒が合わせて2つある
それを使ってヒソウテンソクを動かすのだ
球体からの視点は宙に浮いているように見える
VRという物の応用らしい
「はっはっ…これがあれば勝てっ───────!?」
衝撃
それに遅れての派手な音
ヒソウテンソクが膝をつく
その瞳は、確かにそれを捉えた
上部の右側に異様に長い槍の様な構造物
反対の左側にはレーダーの保護構造であるレドーム
下部は全て巨大な関節機構が大半を占めていた
そのT字のコックピットの先端部分の青い光が発光する
槍のような物からは煙が少し漏れ出ていた
超電磁砲搭載二足歩行戦車
METAL GEAR REX
「貴様の役目は終わっている、あの世へ行け」
斬鬼は操作機構である、グリップを握り込んだ