1匹狼の幻想郷帰還   作:回忌

92 / 115
Unlimited pai

とある室内

辺獄にある特に大きな建物の1つ

 

ここには先程の兵士達が蠢いていた

 

あるものは酒を飲み

あるものは賭事をし

あるものは殴り合い

 

そんな所に、2つの赤い雷が降った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴガンと屋根を貫通し、室内に1つの雷が降る

降った瞬間、弾着地点に墓の様に石が生まれた

 

その根元から鎖が伸び、天井に斜めに突き刺さる

 

鎖の根元から広がった黒い空間からある影が出てきた

 

白い天狗装束は所々黒く染まっている

盾は結晶化したかのように岩が生え、こびり付いている

大剣を持つ右腕は石に侵食され、人型のそれとは思えない

袖もボロボロだ

 

その持つ大剣も、岩がこびり付いて、生えていた

 

黒の染みが付いた顔でぺっと唾を吐く

 

「酷い目にあった…」

 

大剣を持つ手を見て顔を顰めながら立ち上がる

辺りはほかと変わらない施設

だが、窓から見える高さからかなりの高度がある様子だ

 

ここに居ても何も変わらないので移動する事にする

 

 

その前に、敵が現れた

 

銃を持ち、こちらに警告を促そうしているらしい

構えたまま何かを言っているが、よく聞こえない

 

 

 

 

 

瞬間、敵が巨大化する

 

身長はおおよそ2倍

持っていた武器すらも巨大化した

 

そいつは警告したのも忘れて引き金を引いた

 

その人差し指程の弾丸を避け、大剣を振る

巨大化すると何やら凶暴になるらしい

目付きが全く違っていた

 

切り裂いた横腹から臓物をさらけ出しながらそいつは倒れる

 

さて、移動しよう

ここにいても何も変わらないのだ

 

部屋を歩く

 

次の部屋は少し違っていた

小部屋で、ベットが4個程ある

そこの3つに敵が寝ていた

巨大化して、ベットが壊れている

 

特に起こす意味も無い、移動する

 

次の部屋には敵がいた

さっき見たようなデカい奴しかいない

 

大口径なアサルトライフル

人が持つには大きすぎるナイフや刀

 

1人が刀を振り下ろす

それは軽々と地面に突き刺さる

 

避けて、冷や汗が出た

 

「こっちも負けてないッ」

 

盾によるシールドバッシュ

岩がこびり付いたそれは敵の腹を抉る

ここの敵は簡単に制圧出来た

 

大剣の叩きつけ

 

衝撃波で少し敵が怯む

そこを下から上に大剣を切り上げた

 

敵が倒れた隙に銃を取ろうとする

だが、それはあまりに大きく、デカすぎた

多分あっちの大きなナイフが使いやすと思った

 

なので敵の落とした大きなナイフを取り、投げる

 

投げナイフはメイドが1番上手いだろう

だが、当たれば何だっていいのだ

 

「ふ、疲れる」

 

次の部屋に移動する

やけに、うるさい

 

部屋に入ると、男が敵を蹴りあげていた

 

先程の顎が無くなった男だろうか

だが、その顎は椛の腕と同じく岩で補強されている

左腕が椛の右手と同じだ

 

そいつが、こちらを見た

 

「お前はさっきの…」

 

それだけ呟いて彼は敵を殴り飛ばす

どうやら、興味を失ったらしい

軽いジャンプからの回し蹴り

 

敵の顔を陥没させる

 

「…」

 

彼は敵をあらかた蹴散らすとこちらを見た

そして、手を細める

 

「アンタ、椛だろ

 なんでこんな所にいるんだ」

 

「何故私の名前を?何処かで会いましたか?」

 

「いや、頻繁に将棋を…

 …そうか、ここは"そういうところか"」

 

彼は何かに納得した

椛も、その発言である答えにたどり着く

 

「…成程、貴方は違う所から来た者か」

 

「やれ、面倒な

 取り敢えず邪魔をするな、俺は用がある」

 

彼は目に見えて殺気立っていた

彼はそういうとこちらの答えも聞かずに窓から飛び降りた

 

「…さて、私も進みますか」

 

コキと首を捻りながら言う

彼は室外から

 

なら、私は室内を通る事にしよう

 

どうせ、また会うだろうし

 

そう思って室内を進む、進む、進む

 

 

進みながら敵を皆殺しにしていく

こいつらに特に思い入れは無い

さっさと殺して次に行く

 

殺しをしたのは何時か

 

ふと、それが頭に浮かんでしまう

 

道端の蟻を踏んずけた時か?

それとも戦いで人を殺した時か?

 

それとも、生まれた時からか

 

だが、そんなの考えても意味は無い

 

どうせ、忘れるのだから

 

そう思っていると、壁が吹き飛ぶ

 

「…!」

 

それは鬼だった

右手は何かにちぎられ、左手は岩に侵食されている

その侵食は左の顔を覆っており、目は右目しか見えていないようだ

 

その額の二本角も、片方は根元からポッキリ折れていた

 

「…」

 

鬼は軽々と椛を掴む

身長差は2倍以上

 

屈んで室内に入りきれているのだ

 

「離せっ」

 

動かせる右腕で大剣を振るう

動かせる左手で盾を振るう

 

痛みに耐えかねたのか、椛を投げる

 

壁を粉砕して、外に吹き飛ばされた

 

大地を二、三回転がる

誰かにぶつかった

 

「いつつつ…」

 

「…おいおい、なんだってんだ」

 

それは先程の男だった

ナイフと銃を持っている

 

「ちょいと投げられましてね」

 

「何にだ――」

 

2人の前に鬼が躍り出る

そいつはダンと地面を踏みしめ、咆哮する

 

「…面倒事を」

 

「マシな部類でしょうよ」

 

「面倒事押し付けた癖によく言う」

 

2人は得物を構える

一時的な共闘である

 

本来ならば、敵が同じであるが故協力するのだが

2人とも目的が違うため、そう思わなかった

 

鬼が、拳を振るった

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。