1匹狼の幻想郷帰還   作:回忌

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HALO

「「「…」」」

 

永遠亭のとある病室

そこでは4人の人物が頭を抱えてたり、悩んでいた

 

うち一人は腹に大矢を受け、意識不明である

 

 

「手酷くやられたわね」

 

4人の一人、霊夢の横の椅子に座る永琳はそういった

霊夢は内蔵損傷はもちろんの事、心臓を掠っていた

ただ救いだったのは纏われた霊力が彼女の物だった事

それは本人を守る為に心臓直撃を避けた

 

魔理沙は心臓に浅いバツ字の傷を負った

それのおかげでろくに動ける筈が無く、寝込んでいた

だが、数時間でポツポツと話せる程度には回復している

すこし、鼻詰まりのような声だ

 

まぁ、永遠に喋れないよりかはマシだろう

 

妖夢は胸に白楼剣を突き立てられた

脇腹も扇子で抉られた傷がある

ただの刀ならばそれほど支障は無い

だが突き立てられたるは迷いを断ち切る白楼剣

 

半分の迷いがある彼女には天敵のようなものだ

 

早苗はこの中で一番の重症者だった

舞が放った大矢は脇腹と内蔵を貫通し、突き抜けなかった

上記三名は霊力や妖力、魔力を利用して治癒能力を上げている

だが、幻想郷に来て一番鍛錬が短かった早苗はそれを十分に使えなかった

 

そもそもこの戦闘に参加するべきでは無かったはずだ

奇跡の力でどうにか出るかもしれないが、如何せん戦闘数が少ない

 

現在も意識不明の重体である

 

「よくもまぁ、彼女に勝てると思ったわね」

 

永琳が嘲笑する

過去の月移住作戦にて彼女の戦闘を見た彼女だから言える事

あの舞姫と言われるに相応しい優雅な扇子の舞

彼と彼女は名前の通りの戦闘をしている

 

斬鬼は荒々しく、鬼神の様な斬撃を扱う

 

舞は妖々しく美しい、踊り子の様な攻撃を扱う

 

後者は相手を弄ぶ事に特化している

舞のように攻撃し、舞って避ける

回避すら優雅に舞う彼女にイライラが募るは必然

 

「なんなのよ、アイツ」

 

「聞きたい?」

 

永琳が答えた訳じゃなかった

いつの間にか本を開いて椅子に座り呼んでいた紫だった

その神出鬼没に驚く事はせず、霊夢は聞く

 

「聞かせて」

 

「分かったわ、まず貴方達が勝てなかった原因ね」

 

ピッと霊夢を扇子で差す

彼女からの最初の質問だった

 

「まず、博麗大結界は誰が作ったと思う?」

 

「初代博麗巫女でしょ、普通に考えて」

 

博麗大結界は文字通り博麗の巫女が作った物だ

境界を操る紫と協力し、作られたと文献にはある

だが、その大多数は殆ど失われたか、倉庫の中だ

 

「じゃ、博麗の力を見出したのは?」

 

「は?貴方じゃないの?」

 

霊夢は首を傾げた

見出した、つまり紫が見つけたということでは無い

これが意味するのはただ一つだけだろう

 

 

 

 

 

 

 

 

「…斬鬼さん?」

 

妖夢がポツリと呟いた

ぱちぱちと軽い拍手がなる

 

「そう、博麗の力を見出し、博麗巫女を作り上げた存在

 更に言えばその初代と協力し博麗大結界を生み出した英雄」

 

「―――」

 

言葉が出ない

博麗巫女を生み出し、更には博麗大結界を協力して生み出した妖怪

霊夢から言わせれば己の使命を生み出した男

今自分がここに居る意味を作り出した、ということでもある

 

「彼は何故」

 

「それは彼の過去を語った方が早い

 それに、貴方達は知る権利がある、初代博麗巫女を」

 

そして、彼女の口から流れ出るのは古い歴史

彼がまだ幻想郷に居た頃の古い話だった

 

 

一人、また一人倒れた

この試練は自分に向けてのものなのか

成程、彼も手の込んた事をする

 

あの時と同じシチュエーション

 

私が斬鬼で、斬鬼が靈夢だ

 

この悲劇を繰り返すことはない

私の代で全てを終わらせる

 

そう、全てを

 

始まりを拭うのは私だ

 

これを終わらせる

 

重い腰を上げ、私はあの始まりの地へと飛び立った

 

 

「ふーむ、そういう事か」

 

「言った通りだろう?」

 

「正直藍の言う事だから信じて無かったんだが…」

 

「何だとコラ」

 

2人の目線にあるのは力が弱くなった妖怪達

その動きは全盛期とは程遠く、鈍い

人間達は今までと変わりなく、今をすごしている

 

「天狗達も最近活発じゃないんだ」

 

「橙も最近元気が無くてな」

 

原因は勿論ある

それは世界の化学が大幅に進歩したことである

それにより妖怪の大半が自然現象として片付けられた

信じられなくなってきてしまった妖怪は弱くなっていた

 

なぜなら、恐れられないから

 

恐れを糧とする妖怪に生きられる術は無い

 

「斬鬼は、アレは進んでいるのか?」

 

「博麗の力か?」

 

博麗の力

それは結界、封印を得意とする技前である

基本として人間にしか宿らず、そして女に宿りやすい

外の世界を探し、ここを探し

 

その人材を探してきたのだ

 

「いるにはいる」

 

「どこに?」

 

「彼処」

 

ピッと彼は指を指した

それは見ゆる地平線の向こう側とかではなく―――

 

「…人里?」

 

この幻想郷

幻と現の境界のうちにある人里に向いていた

藍は本当に、と言う顔をする

 

「本当だ、あそこの女退魔師がソレだった」

 

「…あの女か?」

 

藍の脳裏にあるのは白銀の刀を振るう女剣士の姿

赤と白の和服を好んで着ているものだ

それは妖怪達に恐怖を植え付ける為とも噂されている

 

「今夜、話をつける気だ」

 

「つける、ということは何回か接触したのか」

 

「既にな、もう日も落ちる」

 

こうしている間にも日は沈む

夜は妖怪の時間と言えど、それほど活性化している訳でもない

 

だが、注意は必要だろう――余程の愚か者でなければ

 

 

 




最近投稿が遅いのはダクソ五週とかしてる訳ではありません

決してオンラインプレイが楽しいとかそういうのではありません
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