ゲーム舐めんな現実世界! 作:かりん
ソードは泣いて訴えた。
「うう、憧れのフラウさんからハートの弁当作ってもらいやがって!! 憧れのフラウさんと一緒に部屋を出てきやがって!」
「あ、それ俺が作った弁当。俺も料理うまいからさ」
「うおおおおおおおおん!!! こんな奴に! こんな奴にぃぃぃ!!」
「フラウ、すげー美人で賢くて強くて料理も美味くて俺には勿体無いぐらいの婚約者だよな。自慢の婚約者だよ。世界で一番愛してるし、俺ってばこの世で一番恵まれてるって思う」
「わああああああああん!!! ちくしょう! ちくしょう!!」
ソードは泣いた。
ロイは恐る恐る聞いてきた。
「フラウって、首狩姫のフラウですか……。めちゃくちゃ怖いって話ですが」
「そうだよ、剣姫フラウだよ!」
「天使のように愛くるしい、もうなんの非の打ちどころもないパーフェクトガール、俺の婚約者だよ」
「なのにお前、リーンって奴の方が好きなんだろ! フラウさんを泣かせやがって!」
「ええ? リーンは夢に出てくる相棒だから、フラウみたいな素敵な女の子とは比べようもないよ。それにソードにはソードの婚約者がいるんじゃない?」
ソードも良家の子女である。当然いるはずだ。
「触れたら折れそうで怖いんだよ! あと、俺は女に対して俺に勝てねば結婚しないなんて言ったりしねーんだよ!」
「じゃあいいんじゃない? 俺はフラウが俺より強くて大満足だけど」
「ムキぃぃぃぃぃぃ!!」
「僕は女の子はか弱い方が好きだなぁ……」
「俺も守られるより守りたいかなぁ」
ホープやロイの考えも間違いではない。
でも俺は、隣を歩いてくれる女性は大好きだ。
「でもまあ、俺、もっと頑張る事にしたんだ。せっかくの人生、楽しんだもの勝ちだしね!」
「嘘だろ、もっと頑張んのかよ」
「とりあえず、フラウにノリノリな愛の歌をプレゼントしようと思うんだ」
「あ、頑張るってそういう路線?」
「男なら首級の一つも取って見せろよ」
俺はシナを作った。
「やっばーん! やだーグリーディ困っちゃーう」
なんだか女の子達から歓声をもらってしまった。
さて、そうとなったら冬のフラウの誕生日には小洒落た氷のバラをプレゼントしたいところだ。むしろ今まで、その程度の気の利いた事すらしてあげられなかった自分に猛省である。女の子に無骨な魔法剣はなぁ。なしでしょ。ってことで、魔法の技術習得、頑張るぞ!
あと、魔法剣についての今までのアプローチだっさいな。
もっとスマートに出来るはずだろう?
あと、殿下の魔力を封じる方法は作ってやるべきだろう。
できるならば、その膨大な魔力、できれば利用したい。
俺はせかせか動き出した。