SAO☆TOKI   作:偽馬鹿

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アナザートキ!

アルヴヘイム・オンライン編!!!

 

 

キリトは確信した。

ここにも奴がいると。

 

「うぬがキリトか……よかろう、かかってくるがいい」

「お前トキだな!?」

 

というか目の前の奴だよ絶対。

ラオウだけどトキだよ中身。

 

「ぬぅ。我はラオウ……拳王ラオウだ」

「嘘つけええええ! この世界観でムキムキマッチョラオウやりやがる奴がトキ以外の何者だっていうんだよ!!」

 

ほぼ狂乱状態である。

それはそうだ。

先程までいた妖精さんたちが拳の一撃で消し飛び、その拳の持ち主がリアルラオウ。

いやVR越しだからバーチャルラオウ。

なんだこれは地獄か?

 

「ふむ、気付かれた以上仕方がない。そうだトキだ」

「早いよもっとあがけよなんであっさり認めちゃうかなああああ!」

 

頭を抱えてうなるキリト。

その様子を見て狼狽するリーファ。

 

「あ、あの……もしかして知り合い?」

「……………認めたくないけど」

 

心底嫌そうな顔であった。

ラオウ――もとい中身トキのラオウは頷いている。

誰かこの空間壊せ。

 

「うむ。我はかつてSAO内でキリトとフレンドだったトキ、そして今現在ラオウだ」

「だろうなぁ……やっぱりなぁ……」

「そして、今現在ラオウとして独自勢力を保っている」

「なんだよこいつううううう頭おかしいじゃねえかよおおおお!!」

 

どこから出てるんだこの声。

キリトは絶叫していた。

 

「どこにも属さない勢力、ラオウ……!? まさか実在していただなんて……!」

「なんだよそれええええおかしいの俺みたいじゃねぇかあああ!!!」

 

キリっとした顔で言うリーファにもツッコミを入れるキリト。

最早元のキャラを思い出せない。

いやそんなことはないのだが。

 

「とにかく! なんでこんな場所にいるんだ!?」

「知れたこと。SAOの騒動の現況を断ち切る為よ」

「あ、まだRPするんだ……」

 

肩を落としているキリトであるが、その中で色々と考えていた。

まさか、もしかしてこいつも何かを知っているのか。

そう考えて、もはや何を思えばいいのかわからなくなって諦めたキリトであった。

こいつなら何をやっててもおかしくないわ。

 

「そして、我は知った。この世界がおかしいことに」

「…………………そうだな」

 

おかしいのはお前だと言いたくなったキリトだが、口を無理矢理閉じた。

 

ラオウトキが語るには以下略。

基本的にキリトが辿り着いた想定そのものであった。

というかこれほど一致するのは逆に怖い。

何かあるのではないか。

そう思わないでもないが、逆にあんまり知りたくもなかった。

 

「往こう、我が先導する」

「……ねえ、大丈夫なのこの人?」

「…………………多分」

 

若干不安であった。

 

 

「北斗剛掌波!!!」

 

暫くして。

ドーム内で現れる天使もどきをビームで撃破していくラオウトキ。

いやあれなんだよ拳じゃねーじゃねーかと言いたいが我慢する。

それどころではないし。

 

とにかく最終関門を突破したキリトは、なんかよくわからないおっさんとの最終決戦へと向かうのだった――

 

 

 

 

 

「はぁん!」

「ぎゃああああ!?!?」

 

 

なおキリトに襲い掛かった本物の方のおっさんはトキ(本物)がボッコボコにした。

 

 

 

 

ガンゲイル・オンライン編!!!!

 

「俺の名を言ってみろぉ!」

「ジャギギギギギ!!」

 

キリトは切れた。

なりふり構っていられなかった。

こいつは今殺さなければならない。

いや殺さないけれど。

 

トーナメントに殴り込み、ショットガンと己の肉体だけで勝ち進むジャギ(中身トキ)。

それを見ながら顎をあんぐりさせるキリト。

いやもう、あの動きはもうトキしかできないじゃん。

わかっちゃうじゃん。

プレイヤースキルとかもう関係ないじゃん。

じゃんじゃん使って頭おかしくなりそうなキリトであった。

 

「ねえキリト……」

「知らない」

「えっ」

「あんな奴知らない……!」

 

ほぼ悲鳴である。

 

しかし、改めて見るとプレイングセンスがとびぬけている。

予測線を回避するのではなく、敵の筋肉の動きから察知して回避しているのではないかと疑わざるを得ない謎の回避速度。

というかなんだあれ。

俺でも真似できないぞ。

とにかく頭がおかしかった。

 

「こいつはどうだぁ!」

 

すると地面を掘り起こして巨大な丸太状の瓦礫で相手を殴り飛ばし、そのまま空中でボコボコにする。

いやなんだよあの挙動。

おかしいおかしい。

周囲の奴らも言ってる。

が、全世界放送されているのに修正もバグと発信されない以上、あれは仕様なのだ。

 

「ひゃっはー!」

 

周囲がざわざわする。

あ、飛んでる。

キリトは考えるのを放棄した。

 

 

 

「てめえなんか知らねぇ! ここで死ねぇい!」

「くっ」

 

ラフコフのメンバーだったであろう謎の男がジャギ(中身トキ)にボコボコにされ、トーナメントを撃沈する。

どこからともなく出現したドラム缶によってハメられて、マッチのようなもので引火させて爆破。

更にいつの間にか存在していたタンクに引火させ、更に炎上。

ラフコフ(仮)は焼け死んだ。

FATAL K.O.(笑)

 

逃げようとした兄はトキが確保、弟はキリトが八つ当たり気味に殴り飛ばしてフィニッシュ。

勝ち申した。

 

 

 

 




ふと気付く。
これはアリシゼーション編始まらないな???

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