―――――最強は誰だ。
そんな問いにキリトは答えた。
―――――わからん!
というわけで戦うことになった。
とても頭の痛いことだが、キリトはその感覚をスルーした。
考えてる余裕はなかったからだ。
「はっ! せいっ! ゆくぞっ! はぁん!」
「う、おおおおおおおっ!!!」
トキの怒涛の攻撃をギリギリで捌きながら、辺りを警戒する。
そう、これはバトルロイヤルなのだ。
絶対ここで攻撃が来る。
トキを無理矢理押しのけ、バックステップを行う。
すると元居た場所に矢が何本も刺さる。
シノンだ。
えぐいわ。
「ちぇりぁあああ!」
そして、トキに向かってアスナが突貫していた。
その速度は神速のごとく。
というかブレて見えない。
ヒーラーとはなんだったのか。
キリトは半身になって真後ろから斬りかかってくるリーファを確認し、蹴り飛ばす。
容赦ねぇなキリト。
そしてシノンがいると思われる茂みに向かってナイフを数本投げた。
投擲術だ。
隙が少ないので割と多用している。
「くっ!」
「甘い」
茂みから出てきたシノンをキリトは斬り伏せる。
一撃だった。
やっぱり容赦ねぇな。
「……きゅう」
アスナが撃沈しているのを確認し、キリトはトキに肉薄する。
動かれては勝ち目はない。
こちらから攻める必要があった。
とはいえ相手も防御がかなり得意だ。
というかどこに隙があるんだトキ。
反則である。
「うおおおおおおっ!!!」
「ゆゆゆゆくぞっ!」
/↓/↓のような動きで迫ってくるトキ。
なんだその変態駆動。
キリトは頭痛を抑えながら迎撃する。
この時点で負けは確定しているようなものだった。
しかし、キリトにも意地があった。
そう、男だからだ。
というわけで玉砕覚悟でトキに突撃したのだった―――――
「お疲れ様」
「ぐえー」
見事に撃沈したキリト。
トキはみんなにアイスクリームを奢っていた。
悔しいがおいしい。
流石ハーゲン〇ッツ。
しかし……とキリトは考える。
どうやったらここまで鍛え上げられるのだろうか、と思ったのだ。
トキの身体能力は異常と言ってもいい。
それも人類の上限を突破していると見て間違いがないほどだ。
それなのに、一向に有名にならない。
いや、なるつもりがないのか。
そんなことはないか。
一瞬で否定するキリト。
じゃなかったらTOKI☆TUBEとかやらないし。
とはいえ、この身体能力ならば他にも色々なことで活躍できそうなものだ。
そう思って聞いたが。
「ふふふ、暗殺拳は密かに生きるのみ……」
と言って笑うだけ。
いやだったらTOKI☆TUBEはなんだよとツッコミを入れたがスルーされた。
このやろう、いつか勝ってやる。
キリトはそう決意した。