雲ですが、なにか?   作:もこもこもっけ

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第2ラウンド

猿が壁を登って押し寄せてくる。

蜘蛛ちゃんは糸を撒いて、私はひたすら放電し続ける。

麻痺させて糸に捕らえ、その間にできる限り電撃で仕留めていく。

一回戦の繰り返しのようだが、変わったことがある。

 

猿たちは糸の厄介さを理解した。

捕らえられたら終わりだと。

だから、なるべく大きく身体を広げて糸にくっつく。

後続の猿が少しでも楽をできるように。

 

そうして出来た猿の道を後続の猿が進んでいく。

後続の猿も糸に捕まった瞬間、身投げする。

自分の身を顧みない、狂気の戦略。

この猿は単純なステータスでも強いけど、その真価は群れでこそ発揮される。

どれだけ倒しても倒しても増援が来る。

猿を捕まえて盾にしようとしても自ら身投げする。

 

目的はただ一つ

自分の身よりも群全体での復讐を。

最後に敵を殺せたらいい。

 

ホントこの猿たちは狂ってる。

 

巨猿が現れて以来、新たな増援は来ていない。

このままいけば猿は全滅する。

 

でも、巨猿が動けば別だ。

猿の相手をしつつ、巨猿の動きを注意しなければならない。

ホントに勘弁してくれよ…

 

でも、蜘蛛ちゃんがいてくれてよかった。

1人でこんなの相手できるわけがない。

2人で見張れば隙も減る。

 

それでも、神経がすり減る作業だ。

集中のスキルがガンガン上がる。

 

『蒼電魔法LV.6 放電』

 

《経験値が一定に達しました。個体、雲猫LV.17がLV.18になりました。各種能力値が上がりました》

 

レベルアップしたみたいだ。

最近レベルアップがはやい!

 

 

 

ついに、巨猿が動き始めた。

動いたのはレベルが1番低い奴だ。

何をするのかと思えば、くるりとこちらに背を向けて歩き始めた。

帰ってくれるのか?と思ったけど、そんな甘いわけがなかった。

巨猿は振り返ると一直線にこちらに走り始めた。

 

嘘だろ⁉︎

『蒼電魔法LV.1 雷弾』

 

雷弾を当てて巨猿の勢いを削ぐ。

そこに蜘蛛ちゃんの投網が飛んできた。

引っかかった!

あれ?蜘蛛ちゃん?何を?

 

あ“ー!

あ、あ、あの蜘蛛猛毒を直接口に…

蜘蛛ちゃん…恐ろしい子…

ちょっと巨猿に同情するよ…

南無…

 

 

巨猿の1匹が動いた。

他の2匹は?

 

遠く離れた地面を見ると、2匹とも居なくなっていた。

 

どこに⁉︎

 

猿たちの道の上に巨猿の1匹はいた。

もうそこまで…

さっきまで地面にいたはずなのに…

移動速度が猿と比較にならない。

 

(蜘蛛ちゃん!横の壁‼︎)

(くらえ!糸攻撃!)

 

巨猿は道になってる猿を潰しながら向かってきたけど、すぐに蜘蛛ちゃんの糸に捕縛される。

猿の進行方向にいるため、いい障害物になってる。

 

『蒼電魔法LV.6 放電』

痺れさせておく。

 

でも、これで2匹とも動いた。

最後の1匹はどこに…?

 

上昇するために上を見上げると、そこには今にも飛び降り、蜘蛛ちゃんを狙おうとしている猿がいた。

 

(危ないっ‼︎)

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