雲ですが、なにか?   作:もこもこもっけ

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スキルと新たな出会い

〈雲猫 名前 なし(雲間 空)

 

おー!種族がわかった。やっぱり雲なんだね。

LV.1の時の『鑑定』、使えなさ過ぎない?

まあ、少しずつLVを上げていこう。

今気づいたんだけど、私も周りの兄弟(?)も浮いてるんだよね

『飛翔』っていうスキルで飛べるみたい

でも、歩いてる感覚はあるという謎

あと、なんか持ってるスキルはなんとなくわかるんだよね

不思議〜

 

集中すると、出来ることが思い浮かぶ。

『蒼電魔法』

〈→蒼電魔法LV.1 雷弾〉

なるほど。これを使えるのかな?少ないな。LVが上がれば増えていくのかも。

『天候魔法』

〈→天候魔法LV.1 快晴〉

『雲魔法LV.1』

〈→雲魔法LV.1 雲作成〉

へぇー、面白そう!

『MP自動回復』っていうのはその名の通りだね

MPは魔法を使うのに必要な魔力のこと。それくらいはゲームをあんまりしない私でも知ってるよ〜

 

早速使ってみたいなぁ

あっ、そうだ!『飛翔』のスキル持ってるんだから空飛べるんじゃね?

地上はどうなってるんだろう。

ワクワクが止まらないぜ!

雲から勢いよく飛び降りる。

イェーイ…え⁉︎

ビュウウゥゥゥ

うわぁぁぁ、飛べない⁉︎なんで⁉︎

あっ…『飛翔』のスキルまだLV.1じゃん!

他の兄弟(?)もただ浮かんでるだけだったのに‼︎

何考えてんだよ私⁉︎

 

 

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

ブヘッ

いったぁぁぁ…ちゃんとスキルのLV上げてから飛び降りればよかった…

誰だよこんなことしたのは‼︎痛いじゃないか‼︎

 

シーン

 

知ってるよ自分だよ‼︎自業自得だよ‼︎

はぁ…はぁ…こんなんだからいつもお母さんにドジって言われるんだった。

 

そういえばなんで鑑定で表示される私の名前は名無し(雲間 空)なんだろう…まさか、教室での爆発で…死んだ?…

そんな筈ない。起きたらまたいつもの日常に戻れる。

でも、さっき空から落ちた時、凄く痛かった。夢はゲームは痛みなんか感じない。

それに、死ぬかもしれないっていう命の危険を感じた。

咄嗟に『雲魔法』で雲を間に作って勢いを落としたおかげで助かった。

 

………本当に死んじゃったのかな…

まだ何も親孝行できてないのに…もうすぐ誕生日だから、出掛ける予定を立てていて、お父さんもお母さんも楽しみにしてた。

ごめんなさい…ごめんなさい…親不孝な娘でごめんなさい。約束破ってごめんなさい。死んじゃってごめんなさい。

 

 

 

 

いつまでもクヨクヨしてても仕方ない。お父さんとお母さんに産んで育ててもらった命。一度死んでしまったのなら、もう死なない。死なないために強くなってやる。

ここがどこかはわからないけれど、死なないように強くならなきゃ!

 

とりあえず情報を集めるために鑑定しまくる。

〈雲〉とか〈草〉とかどうでもいい情報が頭に流れ込んでくる。

う、頭痛い…ズキズキする。

うぇ…酔った…

 

《熟練度が一定に達しました。『鑑定LV.2』が『鑑定LV.3』になりました》

 

やった!

酔った甲斐があったよ!

1つレベルが上がっただけだけど、めちゃくちゃ嬉しい。

 

早速自分を鑑定!

 

〈雲猫 LV.1 名前 なし(雲間 空)

 

レベルが表示されたよ!

それにしてもこの雲猫っていう種族どんなのなんだろ?

 

〈雲猫:はるか上空に生息する雲の化身〉

 

へぇー雲の化身かぁー

雲の化身って言うよりも雲そのものだよね

もっと鑑定しまくるぞー!

 

〈木〉〈雲〉〈草〉がたくさん流れ込んでくる。

うぇー、めっちゃ気持ち悪い…

 

《熟練度が一定に達しました。『鑑定LV.3』が『鑑定LV.4』になりました》

 

う…

気持ち悪い

もうやりたくない…

早速自分を鑑定…

 

〈雲猫 LV.1 名前 なし(雲間 空)

 

あれ?変化なし?

そんな…せっかく酔ったのに…

あれ、なんか色のついた棒線がある。

 

〈HPバー〉

〈MPバー〉

〈SPバー〉

 

へぇーすごい!

HPとかが表示された!

さっき空から落ちたからHPが結構減ってる…

やっぱり勢いで飛び降りるもんじゃないな。

 

MPバーが結構長い。

魔法3つもってるし、魔法が得意な種族なんだろうなー

 

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

改めて今いる場所を確認する。なんか洞窟っぽい。ちょうど上に空いてる穴から落ちて来たのかな…

 

鑑定!この洞窟なんていうの?

 

〈エルロー大迷宮〉

 

なんじゃそりゃ

 

〈ダズトルディア大陸とカサナガラ大陸を繋ぐ世界最大の迷宮〉

 

へぇー

大迷宮かー

人いるかなー?

なーんか嫌な予感

嫌な予感ってやたらと当たるんだよね…

 

あ、誰かいる。おーい おーい!

 

自分以外と会えたことが嬉しくて駆け寄る。

ゆっくりと振り向いたのは…えっ、蜘蛛⁉︎ え⁉︎嘘でしょ⁉︎

 

「シャァァァァァァァ!」

 

ひゃわぁぁぁぁ!

全力で反対側の通路に逃げる。

逃げた先にも蜘蛛。蜘蛛。蜘蛛。

蜘蛛が大の苦手な私にとってどこに行っても蜘蛛がいるなんて地獄のようだった。

右側の通路に投げ込むと、蜘蛛がいた。

でも、さっきまでウジャウジャいた蜘蛛とは何かが違う白い蜘蛛だった。

その蜘蛛は襲いかかってこなかった。

 

《スキル『念話LV.1』をスキルポイント100使って取得しますか?》

 

いえーす!

 

《スキル『念話LV.1』を取得しました。

 

思い切って、『念話』で話しかけてみる。

 

(ハ、ハロー)

 

返事がない。まるで屍のようだ…じゃなくて、さっきまでは動いてたのに、固まってる…

 

(こんにちわ、グッドモーニング、グーテンモルゲン)

(…)

 

あれ?人違いならぬ蜘蛛違い?

(…フッカフカじゃん!)

(えっ、あの…)

(このフカフカを……ブツブツ…)

 

動き出したと思ったら私の雲に夢中のごようす

(雲なら、いくらでも作ってあげるよ)

(!本当⁉︎やったー)

 

チョロいな

 

(あなたも転生者?)

(そうだよー若葉姫色)

(若葉さんなんだ。私は雲間空。一人じゃ心細いから…一緒にいて欲しいんだけど…ダメ?)

(もちろんいいよ!)

(ありがとう!蜘蛛ちゃんって呼ぶね)

(じゃあ、もこちゃんって呼ぼうかな。雲ちゃんだと被るしね)

 

転生して右も左もわからない世界で明るい友人ができました。

 

(蜘蛛ちゃんって結構喋るんだね。知らなかった)

(前はなんて言おうか迷っている間にみんながいなくなっていっただけ)

(つまり、コミュ障だと)

 

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