ウマ娘アルターダービー   作:めめめ

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四天王ってなんですか?

「早速だが問題が一つ。どうすれば担当のウマ娘って決まるんだろう」

 

 転生した、確かに転生したさ。

 だがな、最低限の知識もクソもない状態で転生してしまった。

 一応トレーナーメモがあるからなんとかなりそうなものの、徹底的に頭の中に叩き込む必要があるだろうな。

 だっていちいち見てたらカッコ悪いし、素人丸出しだし。

 

 と言いつつトレーナーメモを開く。

 ウマ娘の担当、なり方……あった。

 俺は手慣れた操作でスマホを動かし、メモの中身を見る。

 

「えーっとなになに……書類の提出、両者の承諾……んー、っと。とにかく両者が承諾して、適切な書類を出せばいいのか?」

 

 本当にこれでいいのか、と聴きたくなったものの聞けるわけもなく、取り敢えずこれを信じることにする。

 と言うか信じる以外の道がなかった。

 俺はこれを頼りにする以外道がないのだ、残念ながら。

 だから俺はこれからのために、自分のためにウマ娘を見つけるべく歩き出す。

 

「……なんかすげぇ緊張してきた。ちびりそう」

 

 緊張を抱えながら今のことを考える。

 今のこと、と言っても緊張している今ではない。

 時間軸の話だ。

 時間軸によっては、知らないウマ娘しかいなさそうなのがなんとも……。

 

「まぁ、それならそれで仕方ねぇか。取り敢えずウマ娘と話をして担当を──」

 

 そこで俺は、重大なことに気づいてしまった。

 それは女の子とまともに話した経験がないと言うことだ。

 さっきのぶつかったのは突発的なことだからノーカンとして、普通の会話というものをしたことがないのだ。

 要は年齢=彼女なし、と言いことである。

 

 ご理解してほしい、いきなり女の子と話せるだろうか。

 しかも相手は美少女、(ども)って気持ち悪いと言われるのがオチだろう。

 さて、どうしたものか。

 

「女の子と話す方法、方法……流石にねぇか」

 

 トレーナーメモを探るも、流石に良い案はない。

 この世界の俺は、前までどうしていたのだろうか。

 女の子と話す機会があったのだろうか。

 それは……羨ましい話である。

 

 しばらくブツブツ、周りから怪しまれるように呟いていると、遠くで声が聞こえた。

 その声に呼応するようにウマ娘たちは皆、走り出す。

 少しして俺も気づいて周りを見る。

 誰もおらず、皆一直線にどこかへと向かっているのだ。

 

「四天王の二人が勝負するって!」

「四天王の二人ってあの二人でしょ? 昨日もやったじゃん……」

「今日は真剣勝負みたいだよ! 負けたら引退するとか言い出してるんだってさ!」

「なにそれ。ちょっと気になってきた!」

 

 近くのウマ娘の会話を盗み聞きして、何が起きているのかを知る。

 四天王、四天王ってなんだ? と頭の中でくるくる回る。

 どうやら俺の知るウマ娘の時間軸ではないらしい。

 

 まぁそれならそれでと考えていたところなので別にいいのだが、四天王って言葉の響きがとても気になる。

 なんか殺伐としてるし、ちょっとカッコいい。

 

 俺は周りのウマ娘たちの行く方向を見て、レース場へと向かう。

 少し早歩き気味に向かったレース場ではウマ娘で溢れかえっていた。

 当然揉みくちゃになっているこの場所に入り込む勇気もなく、レースが見えないまま少し狼狽える。

 

 見たいのに見れないのはなかなか辛いものだな……。

 どうしよう、なんか諦めて帰るのもアレなんだよなぁ。

 

 軽く背伸びをしたりして、奥を見ようとしていた。

 そんなこんなしていると後ろから突然、声をかけられる。

 

「そんなことしてたって見えないですよ」

「へ?」

 

 後ろを見ると少し小柄な少女、いや、多分女性が立っていた。

 多分女性と言うのは胸のところにトレーナーバッヂが付いていたからだ。

 で、少女だと思ったのは高校生より少し小さいくらいの大きさで可愛らしい顔をしていたからである。

 そしてウマ娘ではなく、普通の人間だ。

 

「あなた、トレーナーですよね」

「え、えーっと、はい。そう、ですけど」

「……にしては、なんか挙動不審ですね。怪しいですよ」

「へ? いや、その、あはは……」

 

 挙動不審すぎて早速不審者認定されかけている件。

 仕方ね話だ、これは俺の運命、所謂サガである。

 俺は美少女相手だと挙動不審になりやすいのだ。

 

 ──と言うことに、今気付いてしまった。

 これってなかなかまずいのでは、と今考えるべきことと全く関係ないことを心配している俺。

 そんな俺に、目の前の少女(?)は不思議そうに俺を見る。

 

「やっぱり警備員さん呼んだ方が……」

「いや、トレーナーです! トレーナーなんです!」

「そうならそうと早く言ってください。全く……」

 

 初対面なのに軽くため息を吐かれてしまった。

 俺のせいなんだけども、俺の挙動のせいなんだけどな。

 

 そんなやりとりの末、目の前の少女(?)は俺の後ろの方を指差す。

 

「こんなところじゃ見えないですよ。奥、行かないんですか?」

「いやー、女の子たちを掻き分けて行くのもアレだなー、と思いまして……」

「それなら上から見ればいいじゃないですか。向こうの方は空いてますよ」

 

 そう言って上の席を指差す。

 見てみれば確かにほとんど人はいない。

 下に密集し過ぎているのだ。

 

 理由は不明だが、上には数人のウマ娘を除いてほとんどがトレーナーだ。

 遠くからでもわかるくらい皆、真剣な眼差しでレースを見ている。

 

「ほら、付いてきてください」

 

 目の前の少女(?)の案内に着いて行き、レース場の上の席に着く。

 そして遠くからレースを見た。

 が、些か遠過ぎてどんな人が走っているのかイマイチわからなかった。

 ただ一つ素人の目でもわかること、それは。

 

「……なんだよ、アレ。速すぎるだろ……」

 

 異常なほどの速さで走る、二人の姿があると言うことだけだった。

 

「当然です。四天王のお二人ですから、これで見てみてください」

 

 そう言って渡されたのは双眼鏡。

 俺はありがたく借り受け、双眼鏡でその姿を見た。

 

「は?」

 

 見た俺の口からは、自然とそんな言葉が漏れていた。

 だって、なんせ、アレは。

 少し大人びているし、姿勢も全然違う。

 勝負服も可愛いとかかなぐり捨てカッコいい系。

 

 だけどわかる。

 あの特徴的な髪に、顔立ちは、どう見ても。

 

「スペシャルウィークとトウカイテイオー……?」

登場させてほしいウマ娘

  • 【芝の王】キングヘイロー
  • 【シラオキ教教祖】マチカネフクキタル
  • 【絶走驀進王】サクラバクシンオー
  • 【救い無き者】メイショウドトウ
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