とあるオタク女の受難(魔法科高校の劣等生編)。   作:SUN'S

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第14話

▲月⊥日

 

私の秘剣は人に見えない。

 

正確に言えば相手を斬らず、強烈な死のイメージを対象の脳内に飛ばす。いわゆるプラシーボ効果と言われるものを技へと変えた物だ。

 

ただし、この技は味方のいるところでは使えない。

 

どうやってもイメージを与える対象を一人だけに絞ることは出来ないし、戦いの最中に人を選んで、そいつだけを狙うなんて不可能だからだ。

 

どれだけ修練を重ねた達人でも人を斬らず、その後ろのものを斬るなんて芸当は出来ないのと同じだ。ただの斬り合いなら使う必要もない。

 

私の秘剣は人を斬れない。

 

もっとも志念の法を使っている方が安定して、誰も傷付けることなく倒せる。私はどちらを選んでも怒らないけれど、人の道を踏み外さず生きてほしい。

 

それだけはお母さんと約束してね。

 

▲月+日

 

最近の女子高生、アバウトすぎないかしら?

 

私の用意しておいた巻き藁を突き刺し、志念の刀をねじりながら相手を切り裂く鏡飆唐竹割を聞いて、直ぐに実践するとは思わなかった。

 

いくら人を殺せない志念の法とはいえ斬られる相手は恐怖を感じるのよ。もしもビックリしすぎて気絶でもしたら大変なことになる。

 

あと今の切り方は上出来だった。

 

もっと斬る瞬間を意識すれば一撃で倒せるようになるわよ。あわよくば娘に近寄る不埒な輩を自動で斬ってほしいけど、流石に無理があるので諦めた。

 

しかし、べつの方法は考えてある。

 

そう、いっそのこと近付いてくる不埒な輩を娘に斬らせればいいのだ。ちょっと刺されたことに驚いて気絶したりしても問題ない。

 

娘に嫌がらせしたやつは憎しみで殺す。

 

これは、ほんのちょっとした仕返しだ。

 

たった、それだけのことなので警察は婦女暴行未遂で助けてくれるはずだ。それでもダメなら実力を行使して不埒な輩を娘から引き剥がす。

 

▲月-日

 

早朝、学校に向かう娘を見送る。

 

もっと夏休みはな長くても良いと思うんだ。私は娘とのスキンシップを増やしたり、それとなく一緒にお風呂に入れる夏休みが好きなのだ。

 

次の冬休みが待ち遠しい。

 

ああ、どうして、一年を春休みとか夏休みとか冬休みなんかに分けるんだ。それなら秋休みがあってもいいじゃないか。

 

私は毎日のように娘といたいんだ。

 

その気持ちは元輔さんも同じだ。

 

ほんの少しだけ休む日が増えるだけで、なにも困ることなんてない。むしろ最愛の娘と一緒にいられるなら、ずっと休みでも構わない。

 

いや、ずっと休みがいい。

 

私は元輔さんと娘に囲まれ、楽しい団欒を味わえれば幸せなんだ。それを邪魔するやつは誰だろうと絶対に倒してみせる。

 

はやく帰ってこないかな……。

 

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